すべてのおすすめ
 *
トマト畑の夏は
麦藁帽子のひさしの向こう側、
湧き立つ雲と
焼けつく陽射しの中に消えた幻。
雨上がり、塩を片手にかじった果実は、
少し青臭い匂いがした。

 *
入道雲と夕立の夏
いつまでも沈 ....
同じフロアの同じ間取り
南西向きの小さなワンルーム
好きなひとの去ったベッドに横たわり
ひとりの男の死を想ってみる

駅前のスーパーで買い物を済ませ
近く有料になるとかのレジ袋をぶら下げ
 ....
想えば
魂の定義とは
その情熱のありかを
しめすことであり
ちょうど母の
六月の誕生日の朝に
配達される
新聞は
白い煙が
たれこめる
雲よりも天高く
心の空へと
立ち昇る
 ....
なまなましい透明な輪郭ばかりが
声をともなって底からわきあがってくる。
止めようと思ってもとまらない
体が、ふるえる、ふるえる。ふるえながら
私はあなたのゆびばかりをしゃぶった。
止まらない ....
「モクテキは何か」
「今 何をユウセンすべきか」
「シテンをどこに置くかが重要だ」


(なんて
 ゴシドウくださるおかげで)


くちゃくちゃの紙クズみたいな
オツムの中は
ひ ....
おまじない

君の名前を書く
君の名前を書く
君の名前を三度書く

そうしたら

嬉しくなって

なんでも叶う気がしてきた





 信じられる

信じられる ....
数多(あまた)の田は
既に水が張られ
夜ともなれば蛙が鳴き、
やがて狂おしいほどの肌の火照り、

野鯉を釣った後の
烈しい血の騒ぎも抑えがたく
儀式は、六月のうちに
さも義人を装って
 ....
あぁ 今日もまた 鳥かごの中から世界が見えるよ

ほんのちょっとした、ありふれた病気

なのに体が思うように動かない

心には沢山の傷がついて紅い血を流してる

きっと助けて欲しいのに ....
帰宅と同時にパソコンを開いて
お互いの近況を報告しあう
なんてことない平凡な出来事だって
それを聞いただけで安心できる

遠距離って大変じゃない?
友達はよく聞いてくるけど
 ....
まだ夢のなかで
ココナッツ畑の
果実を収穫するときみたいに
静かなバスルームで
のどかな夜明けは
すでに始まって
まどろみは甘くかおり
水滴となり流れ出す

  ∽

たっぷりと ....
ジャングルジムを覗くマンションが
瞼の裏に座標を描く
月から見えない場所で
星もない悴んだ空間を占拠する
空っぽのブランコを一瞥し
ポケットの中 手を突っ込み
旋回して竜巻を生み
つま先 ....
一面の草むらから、湧きあがる青い空。
向き合うわたしの窓は、青い空をもたない。
手にした一枚の写真を見て、
水を得た魚のように泳いだ海は、
黄ばんだ家族の笑 ....
自ら築いた家庭を守る
そんな当たり前の事ができなかったのだと
あのひとは言った

幸せそうな笑顔の傍らをすり抜けるとき
言い知れぬ悪寒を覚えるのだと
あのひとは呻いた

家族のために自 ....
ビル前の長い階段を下りていると
劇団員の声出しが目に映った
軍服のようなものを着た団長は
大きな声で団員を叱っていた

スキンヘッドの若い男の子は
特に何度も注意を受けていた
 ....
長いこと 時間はたった


ずいぶんと 睫毛も 声も 痩せてしまったね、と笑う

それすらも

全部両手で抱えて持ってゆきたい 日常の風景のひとつだった



おぼつかない足取り ....
ねぇ、命ってどこにあると思う?

ねぇ、心ってどこにあると思う?


ほとんどの人は胸の辺りを指す

中には頭を指す人もいる


ランナーが指すのは足

料理人が指す ....
あのとき、偶然
だれにも声をかけられていなかったなら

ぼくは今ごろ
ここにはいなかったのだ


偶然、生きているぼくは

今日も、また改札口をぬけ

ケータイを開き

牛丼 ....
嵐が去ったあとの
うっとりとした
天気雨がふる夜に
穏やかな波が渚に
はじけていて
潮のよせる音が
白い灯台の中でも
吐息のように響いている


塔のてっぺんの方へと
約束をした ....
ひかちゃんが
幸せになるか、不幸になるかわからないけど

きっと

自分にとっての幸せってなんだろう

って考えて
探求できる子にはなると思う。


って今日着た手紙には書いてあ ....
一念発起でもしたのか
寝ぼけ眼をこすりながらも
真新しいランニングシューズに足を通す

ちょっと昔だったら
恰幅が良いともてはやされた下腹を揺すりながら
近所の公園に出かけていった

 ....
キラメく 水を飲む朝の
ゆっくりとした 点滅球が
ぼやけて見えない

白 いイヤホン で 遮る笑い声
雨粒の 微動 もしくは波形
ぼんやりと眺める

踏まれている 足の痛み
知らない ....
曇り空は迷子の心
今にも泣きだしてしまいそう
こんな日は気分まで憂欝になるから
誰かのそばにいたいと思う

遠くの空から雷が鳴ると
怒られたみたいでお腹が痛くなる
私は音が聞 ....
プール清掃の前 ヤゴ捕り大会があって
捕まったヤゴたちは巨大なペトリ皿に移される
ヤゴはそれぞれの教室に置かれ、トンボになるまで観察される

子どもたちが最初に目にしたのは、なんと共食いだった ....
君を今更思っても

何も始まらなくて

何も終わらないから


心に一粒の種を抱いて

風に身を任せてみる


お日様に挨拶をして

風と友達になったら


どこまで ....
たっぷりとあふれんばかりに湛えて
こぼさないように歩く
ネットの海に棲む詩人が紡いでいる
いつまでも色褪せない
磨きこまれたナイフ
のような綴りに痺れ
少しでも掬い取ろうとつかんでも
手 ....
郵便受けに入っていたのは
営業スマイルの葉書と
ネクタイをきちんと締めた葉書

営業スマイルの葉書を開いてみると
べりっという音を立てて
用のないパンフレットを差し出してきた
次から次へ ....
両の人差し指でぱたぱた
ニワトリが餌でも突いているようで
思わず吹き出しそうになるけど

なにやら真剣に打ち込んでいる
あなたの横顔
見方によっては男らしいとも言えそうで

古いやつだ ....
泡沫のような時代の中で
大切なものを一つ見つけました

移ろいゆく景色の中で
いつしかガラクタに変わっていました


その輝きを
誰もが追い掛けて
誰もが掴みかけて  ....
鶏がらじゃないよ
うさがら だよ

煮るのは禁物
跳ねるから

なきがらじゃないよ
うさがら だよ

赤い目だけど
元から

ぬけがらじゃないよ
うさがら だよ

からか ....
院からの態度のデカい実習生
ツンツン頭を嗜められた
合コン来てるんじゃないんだぞって

気にする様子は無さそうで
焦点の合わない目で校庭を見ている



おせっかいな協力者
善意と ....
アハウさんの自由詩おすすめリスト(1802)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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