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乙女は恋を抱いて
いつまでも生きてゆくかも
少年はうち悩み
走り出て 木をゆすり
土を掘り返す
娘と息子
少年は6倍も悩むという
今日は こうして詩をかく
....
つよいびるかぜを
さけながら
まちのきっさてんにはいる
ぶれんどこーひーに
くりーむを
とかしこんで
そそぎこむとちゅう
ふたりになって
はなしていた
おんなともだちの
けいたいで ....
あなたがあなたであるために
あなたがあなたであることを
あなたの限り、
生きぬいてください
夜気に退屈をさらけ出すプラタナスが
細い小枝で編んだ投網で上弦の月を引っかけている
葉陰から木漏れ日のように明かりを点滅させて
モールス信号を送る橙色
きっと月の頬には痕が残るほど
....
峡谷を挟んで
街がまた一つ
大きな白い砂漠に
のみ込まれて
消えた報せ
夜空の向こうには
目が醒めるほど
白い砂漠の朝を待ちながら
砂粒は銀色に輝いて
すらりとした紺色の地平線へ ....
葉脈のない手で
壊れそうな
きみを複製して
アロエ
愛がひざまずいて
ここに痣ができたの
ぎざぎざの記憶の痕
なぞるふたつの指
触れる粘液の
とろりと滴る
....
隣のおじさんが
動いている音
階段を上り
こんこんと何かを打つ
僕も一人でないことを知る
午前7時半から一言も
発言してない
午後5時7分前
心の中で今日も言い続けた
6時ごろ妻が帰 ....
恋が恋とはわからずに
そう初恋と云う言葉
さえも知らなかった
少年の頃の焦がれる記憶は
小さな翼が
羽ばたいていく
軌跡のような
鳥たちの
とても切ない
ぬくもりみたいに
少女の小 ....
ゆらりとそよいだ
黒髪は
涼しい黄昏に
やや雑駁な面持ちで
暗がりの多くなった細い
路地の景色を
夕陽と連れ添うようにして
揺らいでいる
ひんやりとした西方にある
最果ての夜空より
....
どこか信じてた
どこか疑ってた
でも
なにもかも
おしまい
どこまでも信じてた
再起を願ってた
でも
繋いだ手は
....
1
姉は、猿が、親を殺している夢を、夜ごと見ては、
目覚める度に、硝子が砕けるように、怯えていた。
地味な窓から、手を伸ばすと、
裏庭の空き地越しに見える、マッチ箱の家たちは、 ....
さあ給食当番
鯨の立田揚げかー
みんなによそってあげないと
そんな時に来る
モリタカユキ
おい一茶、
ロボットロボット!
ぼくはロボットじゃない
ニンゲンだよ!
違うって一茶 ....
僕がそれを壊しました
真相を探りあてたのです
幸せの鐘の音
フラワーシャワー
未来の感触
僕が引き金引きました
丸ごと引き裂いたのです
甘い夢 ....
(一)
「ぴーちゃん、ぴーちゃん
トイレってどこなのぉ」
河原の石をひっくり返しては
何やら探していた
まーちゃんが突然立ち上がったと思ったら
おいらの元へ駆け寄ってきた
こ ....
携帯電話の液晶画面で
生長するサンスベリア
ぐらぐらと揺れながら伸び
薄白い筋が
増えていく
(ちょっと、待ってよ
どうしても?どうして?)
この街は静寂を欲しているのか
七時半を過ぎたばかりなのに
どこも店じまいは早かった
小樽に雨が降る
札幌にも雨が降る
の予報は聞いていた
運河に雨粒は広がる
海の ....
{引用=玉子の親じゃ、ぴよこちゃんじゃ、ぴっぴっぴよこちゃんじゃ、アヒルじゃぐぁーぐぁー。}
(一)
「兄ちゃん、コイツをくんねぇ」
カーバイトランプに照らされた
みか ....
例え遠くたって 君は君だ
カロン
いつしか忘れた 掠れた記憶
声を枯らして 泣き叫ぶ日々
閉塞空間での 僕じゃないダレカの声
全部 君に届けて
全部 知って ....
憂いを全て詰め込んで
川に流せば お魚に?
自由に泳いで行けるでしょうか?
黒い部分を 夜空にこっそりと
投げあげたなら
闇夜に紛れて 空の一部になれるでしょうか?
重荷を全て広い ....
この路地裏には
この世界のすべての「黒」が
詰まってゐる―
ナイトビジョン―幻のstreetwalker
この路地裏には、
この世界のすべての「黒」が
詰ま ....
湯船に浸かり
うつらうつらしていたら
突然誰かが部屋に入ってきた気配を感じ
バスタオル胸元に巻いて飛び出すと
消したはずのルームライトに薫る
わたしの大好きな秋桜のアレンジメントに
添 ....
しめった風が頬をなでるのをやめ、
埃のような雲霧が二人の呼吸を失わせていく
白くかすんだ記憶の中で
街灯だけは飴玉のように赤く潤んでいたが
私はそこにいるはずなのか
そうでな ....
あの頃の空に似た、
私の、
命の結晶。
硝子細工を
あるとき突然、光が見えなくなった。
それを畏れていたわけでは無い。
それを理解していたわけでも無い。
....
貴方が好きでいてくれる
私のままでいたいの
屋上、太陽、揺れる水
雨上がりの屋上。9月の放課後。
貴方がどうしてもと言うから、楽器の練習に付き合ってあげることにした。
....
わたくしはね、知らなかったのですよ?
『黒色鳳』
其れ、気に入ったのですか?
ええ、その大きな黒い鳥の人形でございましょう?
素晴らしい作品ですがね、お客様には売られな ....
ねえねえと肩を揺すっても
寝たふりしてたはずの
あいつは
いつの間にか深い眠りに落ちていて
久しぶりに触れ合いたかったのに
わたしのこころは
ちょびっと傷ついてしまった
それでも ....
例えば
それが昨日と云う日
であったとしても
恋心を想って
もう通り過ぎたはずの
初恋の儚いだけの記憶が
ほんの微かに
胸の中へと
染み込んでいるみたいに
ふと傍らにいる
ちょ ....
永遠に交わらぬはずの者同士が
交わろうとする
水と油
そんな感じで
高温にまで熱せられた油は
邪険にも寄せる思いを弾き飛ばして
ふつふつと
行き場の無い怒りに震え ....
朦朧とした
意識の中
現れる
手。
それは
こちらを
招んでいるのか
あるいは
退けているのか
判りかねる
動きをしていた
《どっちだろう?》
ふい ....
雑踏のあちこちに
発生する
ポップな電子音
それぞれの手のひらの中
ぽろぽろと
カラフルな想いをつかまえる
まるでゼリービーンズのよう
人工着色料かけた
ねじれた言葉が小窓にな ....
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