すべてのおすすめ
それって秘密だよ
思わせぶりに微笑んだ
あなた
ドラえもんじゃないくせに
ポケットから何やら取り出しては
桜の木に振りまきはじめ
(まだまだ寒いよと眠ったままなのに
まだかまだかと貧乏揺 ....
夕暮れ間近に
降りだした雨は
氷のように
冷たくて
見る間にそれは
視線の先を
白く染め変えた
あなたのと
わたしのと
それぞれの窓から
同じ雪を見て
初雪だねって
文字を ....
あなたは今
ある地面に立っています
これからあなたはその地面から
上に行くのか
下に行くのか
二つの中から一つ選ばなくてはなりません
上に行く場合
足元が不安定になりますが
高 ....
君がいるから僕は存在する
誰もが羨望する
誰もが欲しがる君の姿
ショーウインドの特等席で
いつも輝いている
値札なんて不要だよね
君の価値はお金にはかえられないから
要はハートだってこと ....
一月ついたち
凛として
鈴の音が
聞こえてきそうな
夜でした
まっすぐのびるこの道も
ざわとも動かぬ杉の木立も
風の止んだ雪の原も
すべてに
群青いろの絵の具を
とかして撒 ....
いのちの大切さって何だろう
きれいごとでは済まされないこと
野生の獣が弱い生き物を捕らえ
生きる糧とするように
人間だって経済動物と言う名のもとに
生き物のいのちを断っている
(ひとのいの ....
哀しみのあなたに
なす術をもたない
わたしもまた
その非力さゆえ
自らの存在に
哀しみをおぼえる
星の瞬きの
ひとつひとつが
人の願いというならば
わたしのそれは
確かな理由を ....
最近どうもこころの具合が悪いので
独協医科大学越谷病院で診てもらったら
末期症状の悪性腫瘍だと診断された
インターン上がりの小生意気なやつから
あなたのこころはあと数日の寿命でしょう
なんて ....
静かな湖面に
あなたとわたし
ふたりきり
いつもは感じ得なかった
あなたの男らしさを
ちょっと見直してみたりして
(フレアミニなら喜んでくれたかな
季節はずれの湖面に
あなたとわたし
....
久しぶりの
雨の
窓叩く音が
私を招く
人影もない
真夜中の
常夜灯に雨は
照らされて
絹糸のように
白く光っている
時折過ぎる車の
雨の飛沫が
耳を掠めて
....
欲しかったものを手に入れたとたんに
他のものが欲しくなる
判ってはいても止められない
「欲しい」には夢と希望が満ち溢れ
手に入れた後には虚しさが残るだけ
(捕らえた獲物には…なんて言い訳がま ....
何を探していたのだろう
散り積もった日々の
瓦礫の中より
それはひとときの温もり
顧みることさえ叶わずに
北風にさらわれてしまった
あなたとの思い出
ことばなんてくだらない一葉に
思い ....
上には何かがあるらしい
「上を向いて歩こう」
そんなことばに勇気づけられたり
「上を向いてもきりが無い」
そうなんだよねと頷いてみたりして
お空だなんて恥ずくて言えやしないけど
上にあるら ....
沈黙が懐かしい セミの声
ぼくはここにあるもので満足しようとしている
熱帯のような通り雨の中
出かけようと支度するきみの、
理由を知りたい
....
いつもの時間に起きて
いつもの道を通って
学校に着く
教室に入る
決められた自分の席に座る
黒板の横の時間割を見れば
今日一日はすでに終わっている
自分の時間はどこにもない
自 ....
窓辺から流れるやさしいアヴェ・マリア
おねえさまの奏でる白い指先
つい見とれてしまうほどとても綺麗で
おねえさまと呼べる喜び
今深く心に感じています
親愛なるおねえさま
あなたはもうす ....
高層ビルから飛び立つ鳩の群れが夕陽に消えてゆく
風が弱まり、私はマフラーを丁寧にたたんだ
残酷な夜が細身の体に迫る
街は静かに息を潜めてゆく
淫らな誘惑が通りに溢れては街を彩る ....
I wish...
すべての子どもたちが
武器の使い方を教わることなく
大人へ育っていけますように
I wish...
すべての大人たちが
憎しみや悲しみを教えることなく ....
I know...
多くの子どもたちが
命の重さを理解しないまま
平気で人を傷つけていること
I know...
多くの大人たちが
子どもの心を理解しないまま
力でねじ ....
草の葉を噛みながら進んだ
狡猾な蟐蛾の三日月の下
浸潤する夜の裳裾とたわむれ
潮風に臭気をさらして干乾びる
蛇行する隘路の果てには
屠られた白き幽愁
高波に洗われるト ....
結果のために
努力することと
努力のために
結果を残すことは
一つのループになる
目標のために
努力することと
努力のために
目標をつくることも
一つのループとなる
初めは ....
そいつは
親しげで
愛嬌があって
いつも面白い冗談を言って
みんなからもとても好かれていた
僕も信頼していた
でも最初に裏切られたときに
僕はそいつのすべてを見破ってしまった
そいつの ....
あなたにこころをまかせられる
それって好きとか嫌いとかじゃなく
ずっと以前から知っていたような
どこかで一緒だったことのあるような
懐かしくて不思議な気持ち
見つめられて
見つめかえして
....
閉ざされた森の中
高くそびえる大木を見上げると
雲一つない青空がある
空に上っているのか
空に沈んでゆくのか
もはや見分けがつかない
一羽の鳥が空を横切る
自分が見上げているのか
....
忘れられない絵がある。
いつ見たのか、どこでだったか、覚えていないが。
思い出す、絵がある。
大きな窓から夕暮れの赤い陽が射し込んでいる。
中年にかかった初老の男女 ....
あ どこで鳴っているのだろ
悲しく響くパンの笛
空の上から高く低く
木々の間から遠く近く
誰が吹いているのだろ
森に木霊するパンの笛
謎 謎 謎の響き
僕はその日いつまでも
謎の響きに ....
新たな
命の
歌をつづれば
絵にも描けない
思い出は
悲しく
消え去り
苦しみだけが
削る心を
こわばらせ
寂しき
終焉
砂さえやがて
世界見下ろす
空となり
....
唇噛んできみは
嘘つきだね
本当は泣きたいくせに
街灯りに雨は白く煙って
アスファルトに伸びた
影を揺らしてる
黙ったまんまで
何を見てる
何を探してる
言葉に出来ない
夜 ....
水底に溜まった泥に眠る
虫の鼓動さえ聞こえるなら
蔓草の綱渡りをする
月の足音だって
するりと
耳に忍び込む
彼らのねっとりとしている涙は
さみしさで飽和してしまったせいだ
....
あなたのこと あなたの好きなこと あなたの好きなもの
時間の許す限り 私は考える
だけど あなたは あまり考えてくれてないからか
いつも私ばかり話してる
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