すべてのおすすめ

四角い硝子の内側に
ぶわぶわしたひとびとが
等間隔に産み付けられた卵のように
ぎっちりと隙間なく座っている
人間ではないふりをした顔は
電灯に照らされて
生気がないように青白い

 ....
戻れるのだろうか 
土を踏みしめて歩く
背の低い草に
皮膚を破られながら裸で
今にも雨が降りそうな
空を眺めている

戻れるのだろうか
世界は見知った世界に
少しも似ていない
埃っ ....
おまえは自分でかわいらしいなどと思ってはいなかった。
まわりはかわいいという
しかし、おまえは自分が不細工と
信じていておどおどしていた。
幼稚園からの帰り道
手をつなぐ同級生がわずらわ ....
ただ一人君だけに 止まった時計が
感情のない 瞬きをおくる
遠い夜明け 君が字を覚えるより前の
低く響き渡る クラリネットの音楽

土の下から緑色の そして嫌な匂いのする
濃い霧のようなも ....
長いものには巻かれるほうだ。
だから君にもグルグル巻かれてる。
あんまりキツク巻かれたりして、イテタタタ…みたいな時もある。

時には撒かれちゃったりして、君の姿が見えなくなっちゃったりして困 ....
夏の空が広く見えるのは
余計なものが流されているからだろう


小学生の頃の一番の友だちは
国語の教科書と学級文庫と図書室の空気
頁をめくったときの薄っぺらい音と
綺麗に並ぶ印刷の文字が ....
季節の出口にたたずむと
誰もいない停留所から
後悔と不安が手に手を取って
去っていくのが見えた

水の流れに耳澄まし
緑濃い田舎道を歩く
ぼくの足元には先ほどからずっと
記憶の残滓残照 ....
空という無辺際をまとって
バランスから身を乗り出し
石器時代の少し前までしなやかに跳ぶ


言葉による情報伝達のゆるやかさは
ある種の懐かしさをもって書棚から
ペール・グリーンの表紙にこ ....
ー少年はマナウスを夢見ていた
 川の対岸に沈む夕日を
 アマゾンの熱い空気圧を
 しかし、

川の向こうの水平線に
大きな夕日が沈む時
マナウスの熱い夜が始まり、
船が夜の川をゆっ ....
少し遅刻気味の進路

ミスを気が付いて自分を呪った

あの頃に戻りたいのはみんな同じ

いつの間にかに出来上がった

シークレットエンディングを

見るための条件は

どれも自 ....
夏の乾いた心に結晶する
ホワイト・サイの六花
明け方 西の空に力強く
まだ月が見えたころのはなし

気持ちを繋ぐロープは
駅前の人、人、人で混線中
ひとまず心を落ち着けようと
スコッチ ....
期末試験の採点が済み 
ポストにコトンと
成績報告書を投函する

苦労してつけた成績は
大学の教務課に届き
機械的に処理される

名前の並んだお寒い紙に
SだのAだのBだのCだの
 ....
そのようなわけで あたしは世界を語りなおすことにする
眼球のゼラチン上の表面を ツーと流れていく 有象無象
海原に繁茂する雑草は 水のビロードを刺す アイスピック
糜爛していく脳の恍惚を 過剰な ....
混淆する 人の 言葉 詩みたいなもの
不思議ね 書くことがとてもむずかしい
滴るような感情や 季節感や 絶望 夢
恋愛や 苦悩の湧出は もういらないの

自分以外の誰かが すでに 同じ言葉で ....
川沿いに 鉄橋をくぐり
舗装がない場所も ぐんぐんと
前へ 前へ 赤錆びた
よき死者たちの 記憶の中へ

道すがら ネコが驚いて
逃げ出したり 道を譲ったり
時々は 水の流れにのって
 ....
消されたのは

もう少しで完成する

自分自身のマネキン

君はまだ約束の場所には来ない

何分何時間何日何年

もう何度目かの冬が訪れも

君は僕の前には姿を表すことはなかっ ....
その浅黒い皮膚に噛み付いたら
あぶった海苔みたいにぱりぱりと
香ばしい音がすると思う



千切れそうにもない入道雲だって
記憶よりも向こう側のヒトコマで
物干し竿にぶら下が ....
毎日
夕暮れ時になると
必ずスーパーマーケットへ行ってしまう
何か買うべきものがあるように思うのだ
冷蔵庫の中には
肉も野菜もそろっているのに
心の片隅がすうすうして
それを埋めるものを ....
生まれた家の前 
坂の途中に
おそろしく大きな石の門が
その中に白い木造洋館

年老いた医者のいる医院で
診察室の窓枠は
白塗り木の窓枠
窓の外には枇杷の木が…
枇杷の葉が風に揺れて ....
風が止んで ガスの元栓を確認し
さっと玄関を出る さっとが肝腎
留まっても良いが それなら
留まらなくても 同様に良い

季節を数え 殻を厚くする 呼吸を整えて
強さは弱さで塗り固めた セ ....
起きてすぐに布団の中で
体の上に重み 体の下に重み
一瞬を出来るだけ長く引き伸ばして
耳を澄ます朝 君を探す朝

引力がそのまま町を
地面に張りつけているなら
それはgravityなどと ....
もっと俺にメロディーを


そして極上のネギラーメムを


餃子とビールもつけていい?
わたしが無職だったころ
茹で卵と塩むすびだけはんかちに包んで
毎日河原へ出かけていた
それしかやることがなかったのだ
アンケート用紙とかに
無職
と書くのが厭だったので
仕事を探してはい ....
こねこねつるりと
心臓を抜くような
夕立 ずぶぬれになって
長い長い 坂道を下る

サンダルで失敗したなと
思わないように夏でも
ちゃんと 紐の靴を履いて
のぼった時はお天気 だったの ....
冴え冴えと月 秒針よりも鋭く
心まっすぐに 君へと向かう

新しいコート 最初にね
見せたかったんだけど
袖を詰めに君は
風の中に僕を置いていくよ
風が強い 誰もいない
いや 誰かがい ....
marie

息がつまりそう
もう僕ら二人
地下鉄に乗って
堕ちるところまで
堕ちるしかないかな
あれから夜は一人きりで
ガードレールの白く浮き上がった道を
ずっと歌を口ずさんでね
 ....
最悪サイポーグにでもならないと

いけないらしいと医者にいわれたよ

偶然見付けた悪口でもうお腹が一杯だ

お金をいれてガチャポンを回してみたけど

出てきたカプセルには新しい

 ....
やわらかすぎる窓辺で
まだ未来を知らない
不安を覚えるよりも
呼吸するのに忙しいと

しなやかで軽い繊維
気持ちばかりが走る夜
時間と季節を一足飛び
白いスニーカーに風

戻れるな ....
花の後から雨が降る。
雨の中から花が咲く。
その後煙る雨が降る。

花に嵐の喩えでないが
さよならだけで死ぬものか。
さよならの後雨が降る。

いつまでたっても雨が降る。
梅 ....
空で迎える最初の誕生日に
どんな言葉を送ろうか


どういうわけかわたしの周りには
夏が好きな人が多くて
きみもその中の一人で
暑いのが苦手なわたしには
何度夏の良さを説かれても
賛 ....
アハウさんの自由詩おすすめリスト(1802)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
電車ごっこ- 吉田ぐん ...自由詩809-8-12
今はただ水が飲みたい- 瀬崎 虎 ...自由詩5*09-8-11
三歳のおまえ- ……とあ ...自由詩13*09-8-11
詩を書く前にぼくが感じる気持ち- 瀬崎 虎 ...自由詩409-8-10
ギリギリ- BOOKEND自由詩10*09-8-10
かげおくり- あ。自由詩24*09-8-9
三叉路- 瀬崎 虎 ...自由詩509-8-9
その詩集をひらくと- 瀬崎 虎 ...自由詩209-8-8
マナウス- ……とあ ...自由詩9*09-8-8
グッバイグッバイグッバイ- こめ自由詩2009-8-8
パーペンディキュラ- 瀬崎 虎 ...自由詩3*09-8-7
SだのAだのBだのCだのFだの- 瀬崎 虎 ...自由詩4*09-8-7
V- 瀬崎 虎 ...自由詩309-8-6
最後の一行は_空けておくわ- 瀬崎 虎 ...自由詩2*09-8-6
燃やせない記憶の廃墟の中で- 瀬崎 虎 ...自由詩1*09-8-5
自分自身のマネキン- こめ自由詩809-8-5
夏は香ばしく- あ。自由詩6*09-8-5
スーパーへ行く人- 吉田ぐん ...自由詩2409-8-5
びわの木- ……とあ ...自由詩15*09-8-5
ビリヤードの比喩で語られる世界は- 瀬崎 虎 ...自由詩3*09-8-5
ニュートン・ニュートン- 瀬崎 虎 ...自由詩3*09-8-4
神様が本当にいるならば- BOOKEND自由詩3*09-8-4
わたしが無職だったころ- 吉田ぐん ...自由詩49*09-8-4
ずぶぬれ- 瀬崎 虎 ...自由詩109-8-3
サテライト- 瀬崎 虎 ...自由詩409-8-3
marie- 瀬崎 虎 ...自由詩309-8-3
最悪サイポーグ- こめ自由詩1209-8-3
それでも僕は- 瀬崎 虎 ...自由詩409-8-2
雨はふるふる- ……とあ ...自由詩10*09-8-2
夏空に溶けたきみへ- あ。自由詩16*09-8-2

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61