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昔から
隅に居るような子供だったので
かくれんぼでは
何時も鬼をやらされた
両腕で眼を覆って
だけど
じゅう数えるまでは
どうしても待てない

いち、に、もういいかい

すぐ振り返ってしまう
隠れ ....

職場で必ず着用するエプロンには
大きなポッケットが付いています
わたしはその中に
いろいろなものを放り込むのが癖です
ポッケットが膨らんでいないと
落ち着かないのです
膨らんでいて少 ....
陽炎を踏み越え君は手を振って、あちら側へと行ってしまった


家じゅうを掻きまわしつつ探したが、あの日の記憶が見つかりません


路傍にはいつも死骸が落ちている、人かも知れぬ、見ない振りす ....
{ルビ朝寒=あささむ}や子宮の奥へしのびこみ


初秋の路上に晩夏わだかまる


塗りたての青あざやかに秋の空


コンビニで桃缶さがす風邪の人


ほおずきが臓器のようにおち ....

私の本当の名前はスマコというらしいです
だけど父も母も兄弟もみんなスマと呼ぶので
いつの間にか私はスマになってしまいました
ときどき本当の名前について考えます
コというのはどういう漢字な ....

幼いころ
妹はお風呂が嫌いで
兄は爪を切られるのが嫌いで
わたしは歯を磨くのが嫌いだった
だからそのころのわたしたち三兄弟ときたら
妹は髪から極彩色のきのこを生やし
わたしはのどの奥 ....

四角い硝子の内側に
ぶわぶわしたひとびとが
等間隔に産み付けられた卵のように
ぎっちりと隙間なく座っている
人間ではないふりをした顔は
電灯に照らされて
生気がないように青白い

 ....
毎日
夕暮れ時になると
必ずスーパーマーケットへ行ってしまう
何か買うべきものがあるように思うのだ
冷蔵庫の中には
肉も野菜もそろっているのに
心の片隅がすうすうして
それを埋めるものを ....
わたしが無職だったころ
茹で卵と塩むすびだけはんかちに包んで
毎日河原へ出かけていた
それしかやることがなかったのだ
アンケート用紙とかに
無職
と書くのが厭だったので
仕事を探してはい ....
アハウさんの吉田ぐんじょうさんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
はいどあんどしーく- 吉田ぐん ...携帯写真+ ...1409-9-11
アルバイターと海- 吉田ぐん ...自由詩3009-9-10
_kill_time.- 吉田ぐん ...短歌1209-9-7
本日は晴天なり- 吉田ぐん ...俳句909-9-4
或る少女の生涯について- 吉田ぐん ...自由詩2609-9-3
わたしたち三兄妹- 吉田ぐん ...自由詩3109-8-25
電車ごっこ- 吉田ぐん ...自由詩809-8-12
スーパーへ行く人- 吉田ぐん ...自由詩2409-8-5
わたしが無職だったころ- 吉田ぐん ...自由詩49*09-8-4

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