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おとこはよるに
ねむれぬよるに
ひとつ便器を
みがくのです
まあるいおんなを抱くように
できそこないの陶器を愛でるように
裸電球のよる
おとこは奉仕するのです
そうして ....
発音法は本で学んだ
息をはくとき、のどをふるわせ
音をつくる
これがなかなか難しい
僕の場合、17日間つづいた夜のおわりに
はじめて成功した
口とのどをひらいて アー
口をすぼめ ....
暴れろ
無心に
無心であれば傷付ける事はない
優しさなんてものは百円よりも身近にあるもんだ
「殴りたかったから殴った」と弱さを認められない奴は言うけど
弱い奴が格好つけると格好悪いか ....
しずかな場所へきた
きりんがいたので声をかけると
一瞥し
首を振り 遠くを見つめ返事はかえってこなかった
遠くに子豚がいたので
声をかけてみると
子豚ではなくきりんが返事をした ....
生きる事、それが日々を告白する事ならば
僕は日々を生きている
そう考えていいのですか、先生
あなたの言葉が思い出せないのです
あなたの言葉がわからないのです
先生
あなたは裏切 ....
がれきのなかから
はっけんされた
テーブルのあし
そのしたから
しょうねんらしき
からだがひきだされていた
テーブルも
わたしもないた
はしらもかべも
れいぞ ....
ヘッドホンの向こうで
うわわわわと言ったきり君の声が途絶えた
それっきり君は闇へ運ばれていった
復旧作業という任務を負って
心の中がぎしぎし音をたてる
まだか
まだ足りないのか
....
へぇ これがきれいな蝶になるなんてねぇ
いいや違うよ これは一見蝶の幼虫みたいだけどねぇ
えっ? ならいったいこれは何になるというんだい?
そりゃぁ 蝶でないなら蛾になるんだよ
蛾って ....
なんとまあ、夜道の寒いこと寒いこと。
遠い昔、栄華を誇った強者共を絶滅へと追いやったという空話、疑い様も無い程です。
躰が震えるのは、所謂予感と言うものでしょうか。
すすり過ぎた鼻は阿呆 ....
しずかなよるはない
ほしもふらなかった
ただ
ゆきがふっていた
しらがになった
おじいちゃんとおばあちゃん
ふざけてあそぶ
わかいふたり
まどのそと
わた ....
一昨日 蒼が過ぎる空の下で
随分と酷く滑稽な光景
轢かれた猫の死体 朝の冷たい路上
それを拾い上げ 持ち去る精神異常者
・・丁度きっと何かを祈りたい気分だったのだろう
昨日 大空の下で ....
月のコンセントは
抜いてしまったから
今夜は
星ばかりが天に満ちている
恵みを受けて
生かされて
うずくまるひとよ
すべてを失ったとしても
あのひとの教えてくれた
花の名前を覚え ....
天災で死んだ三万
自殺で死んだ三万
世界で死んだ三万
宇宙でいままで生まれたいのちの数
引く
宇宙でいままで死んだいのちの数
イコール
宇宙にいま生きているい ....
お互いの心を
ありもしない感情で
罵り傷つけ合い
次第に二人の間に
冷たい空気が
椅子を持ってきて
座り込む
空を見ると
大好きだったはずの
あなたの顔に似た
黒い ....
AVコーナーに入るときの
やましさや
人が来たときの
気まずさや
レジが女性のときの
はずかしさ
今はただ
懐かしいだけ
ただただ
さみしいだけ
Internet kille ....
ぼくのような、落語初心者は、
植草甚一さんが、
49歳でモダンジャズに夢中になって、
毎日6時間レコードを聴いて、
毎年100万円レコードを買って、
5年たてば、
すこしはジャズが血肉とな ....
理由もありません
過剰に思えた
夜は右手のなかに潜む
孤独なんて言葉は青い壜の底に
沈んだ記憶に涙はたまるのです
月や空や星々
どれもぜんぶ違うとそう思いながら
夜空を見上げて街を歩いていた
同じなのは風だけだ
風だけが同じ
心と同じなのはただ風だけだ
凍えるように冷たい風や
生温かく鬱陶し ....
虹の裏には
雨雲があり
雲の裏には
空があり
空の裏には
宇宙がある
その先は知らない
昨日の表には
今日があり
今日の表には
明日がある
その先は知 ....
潜み、また
ここで、
断絶した線路の、先
なかった、ここでまた、いいえ、
いいえ、水が
漏れていたの、ここで、
潜み、また、
尖っているもの、行け、
見て、しろ、
できな ....
車のなか
で聴いていた、
誰かの死、
誰でも
ないものの、死
暗い
雪道、歩いていたのか、
走っていたのか、
わたし
たちを
運んでいくものもまた、死んで、
いた ....
今朝
ノートを開くと
白紙の上に
規則正しい線が見えた
昨夜
ここに何かを書いた気がしたのだけど
それは
ひどく悲しい
詩だった気がしたのだけれど
棚が倒れて割れた窓ガラスや試験管
フラスコやビーカーが床に散乱している
海水に浸された真綿が入るシャーレが傾いて静まっている
実験室の椅子にすわるかれの顔をおぼえていない
....
あいまいなかんじで立っていたらたおれた
しおれた花笑ってるばあいじゃなかった
あした会いにいくねって言ったのに行けなかった
あしたはあしたじゃなくなっちゃった
ぼくのことなら
忘 ....
不謹慎だと叫ぶ100万人の絶叫生真面目野郎達が間違っているはずがないねと
俺はニヤけた笑みを汚ェ面に張り付けて賞味期限の切れたセブンスターズを吸う
だってお前等が叫ぶ「不謹慎」の中身が見えない ....
禿頭にパンチパーマが生えてきたような
夜の街路樹に仄見える青葉は外灯にてらされて
現実世界にうまれた幽霊のようだった
コンビニは看板を消していて
さっき接待に使った天然ふぐ屋も ....
老人は空を見上げて言った
こんな時でも 地球は回る
こんな時でも 朝日は昇る
こんな時でも 鳥達は飛ぶ
偉い人は虚な目で言った
こんな時には 空気を読んで周りとの協調を忘れず ....
皮を剥いて洗おう
アソコが臭わないように
思い出す
夏の日
3日風呂に入らなかった朝
皮を剥いて洗おう
汚れが残らないように
思い出す
夏の日
イカ臭かった夜
悲しみは皮の裏に ....
わたしの奥にあなたがいるの
あなたが知っている扉の開け方
あなたの嘘が
わたしのこころに深くささって
そこに木がはえて
大木となって居座っている
あなたの嘘は
わたしのこころ ....
{引用=きみはぼくのこども
ぼくはきみのこども
こどもあつかいしてね
こどもあつかいしてね
ばかってわらってね
えらいってほめてね
おとなになんなきゃいけないなら
こどもあつかいして ....
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