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スライスしてみる
なにかあるんじゃない?
きこえた言葉
以外の気持ち
薄くめくれば
息づくあなた自身
触れられないよ
あたしのこの手
揺れ動いてる
互いの想いだけが
雨の夜 ....
神様が横断歩道を渡っていた
スーパーの買い物袋をぶら下げていた
どこい行くんですか、と聞くと
世界中、と答えた
袋から頭を出している長ネギを見て
夕食は寄せ鍋がいいかな、とも思 ....
もんだいは
かいけつするものだ
かみのうえで
しずかに
まいあさあたらしい
とうあんようし
ていしゅつしてる
とがってたはずの
えんぴつのさき
まるく ....
そらを見ている
木曜日
ふとんにすわって
見ている
窓枠のほこりが
すこしひかって
あちら側では
木曜日が
ちゃくちゃくとすすんでゆく
朽ちた共同住宅の
一室に忍び込んで
凍えながら
急ぎ足の雲を眺めた
夕暮れのせいで
躍起になってるみたいに見えた
どんなことをして大人になった
どんなことをして大人になった? ....
とか言って繰り返す日常が様々を希釈しているから
色々な感覚がゆっくりと麻痺していくんだけど
眠くなる様なスピードだからわかんないよね
俺も世界が何を言っているのか本格的にわからないし
....
ジューネンくらい前の詩とかが書いてあるノートを引っ張り出す
そう言えば君はこの「とか」の用法のレポートを書くと言っていたね
そのウチの何冊かはよくわかんない奴に捨てられたらしい
よくわかん ....
雨が降ったので
濡れながら歩いた
無口になりたかったから
雨が降ったので
....
逃げ出したいとおもっているのに
夜の駅はさみしくて
こわくてひとりでいられない
なぜ降りてくるひとは
みな表情がないのだろう
君がもし待っていて
くれたらいいのにと
ばかに明るい自販機が ....
ビルが
あまりにもするどく
直角をつきたてている
空はよろこび
(そらはおんなか)
鳥が飛んでいる
たまに焼けながらおちてくるのを
ゆうめしにしようと
待ちうける少女
おめで ....
きみはこごえて
字がかけない
ぼくは知っている
することができる
そんなに凍った足は
すばやくきりおとして
どこまでも歩いていく
おもいが
強すぎて
なにもつたわらな ....
季節風の匂いを嗅いで
キリンは立っていました
傷を負っていましたが
綺麗事も言わずに
毅然と起立していました
記念碑のように遠くまで見えました
切り立った崖の上
希望という ....
人生という苦手な課程を落第し続けた僕の
その沢山ある蝶番のうちの
どこへと君は紛れ込んだのだろうか
君は笑っているね
君はすべてを笑っている
君は人生とも社会とも言葉とも
笑顔で向き合って ....
ぼくは鯨になって
解体する12月
ザパーンザパーン
虹色の火
あ、誰が 食べた?
(無音)
遠くで白ける地平線
ぼくらは並んで海の際をみてた
容赦なく時が飲まれ ....
そと は
つめたくよどみ
暗い
十一時十五分
ガラスのくもりを 手で拭う
駐車場で
内側から
外側の色彩はさびしい
点滅する蛍光灯
ペンキの剥げた看板『 ....
鉛筆で駅舎の絵を描く
沿線にある家の
縁側に弱い陽が差して
映画館の片隅では
液体をこぼした子どもが
延々と泣き続けている
エンドロールが流れ始め
遠近法で描かれた ....
ぞうのとなりで
きりんのあかちゃんが産まれる
月夜、月夜
メーテルになりたかった
冷凍庫から
いちじくを出して
季節のなごりを食んでいる
月夜、月夜
だれかの
アイロ ....
フレデリック・ゾマーの
あまり質のよくないコピーと
「時計仕掛けのオレンジ」の
アレックスのニタリ笑い
きみの部屋に語るものがあるとすれば
きっとそれぐらいなものだ ....
明日と明後日の間に
空き缶が転がってる
ある秋の日
赤い夕日を見に行った兄は
明け方になっても帰ってこない
あれは誰の
アコーディオンだろう
蟻のように
雨にうたれて
....
お坊さんが走る
先生が走る
毎日、たくさんの
言葉を話しているのに
僕らは皮膚の外に
たどり着けない
ふと立ち止まる
地球の匂いがする
壊れない名刺を刷った
どんな道具を使っても
壊せなかった
時々きらきらと光って
きれいなもののように
良い匂いがした
今日はこれをもって
お得意様回り
でも名刺の真ん中にあ ....
やっとの思いで座った席の足元に
コーヒーの缶が置いてきぼりにされていて
気付かなかった僕は
かかとでそれを蹴飛ばして
駅のゴミ箱に捨てようと
何気ない顔で拾って
カバンに突っ込んで
....
夏休みの音楽室
四階までかけあがって防音扉を開けた瞬間の熱気みたいな
背中を伝う汗はつららみたいにきもちよかった
あのね
グラウンドを行き交う少年たちの未熟で雄々しい掛け声よりもアンサンブルの ....
指の
剥(む)いてゆくところは
妻か
剥く
くつろぎつつ
ゆっくり
剥く
電話が鳴っている
剥いていて
老いた手の一切を
私は知らない。
意外に
すばやく
動いて
....
ポケットから
手帳を取り出す手が冷たい
ことばを整理する
その過程で
冷えてゆくものも温まるものもある
あられが窓をしきりにノックする
冬が訪ねてくる深夜
うまれてきたことに感謝し
....
ひまわりの振りをして
きみが咲いている
太陽の方を向いて
きれいに咲いている
ぼくは影の振りをして
地面に横たわる
こうしていると何だかとっても
時間の無駄だね ....
噛まれるもの
その深い肌触りに
凍るもの
締め出される
忘れ物
ほのぼのとした
わたしの風景
繰り返される山並み
わたしには山並みしかない
という幼い
決意
どこまでも続く
青 ....
隠喩だな
(アハハ)
隠喩だな
(アハハ)
正直訳分からないけど
なんか意味ありげに
大丈夫さ
(アハハ)
大丈夫よ
(アハハ)
それらしく書いときゃ
....
今は話す時ではない。
放しは
地の底で
死体なのだ
我慢が必要だ
今は話すタイミングではない
自分ではない誰かに話される
タイミングを見定めよ
....
言葉を飲むから痛む胸
吐き出すことで濁る空気
選べないから
黙ります
いっそこの指も
凍ればいいと
夜空見て想います
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