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つよく握りしめていた 
拳を、そっと開いてみる 

この掌は、いつのまに 
透き通ったひかりの泉が湧いてくる 
不思議な器になっていた 
マーブルチョコレートが飛んできた
ゆっくり螺旋状に流れるように
光を浴びてきらきら虹色をまとい
こちらに向かって飛んできた

昔、子供の頃本物のサンタの写真を見たとき

昔、校舎の窓から ....
 


焼けつくような空白に

飛行船の影がおち


焼けつくような空白に

赤いりんごが転げでて


焼けつくような空白で

りんごを拾うほそい腕


焼けつくよ ....
憂うつな顔をして目玉焼きを食べているぼくの目の前にも
化粧を落としたきみの寝息が聞こえてくるような気がする
きみの犬を探しはじめて二週間
駅の裏までやって来たけど広すぎて何もみえない
 ....
]

明るく整美されたものは嘘の塊で
誰も知らない永久の、霊園の透過率だけが信じれた、

良いとか悪いとかは馬鹿らしく、定められた性は
根絶すれば良いと思った、その正さえも悪だった、

 ....
ちひろ、 居るのかそこに?・・

 ちひろ、 どうなんだ。


 朝は焼けて くねる体が 解きを刻み、生理盛り上げて 意気、整列す。
DNAの光 妨げて挨拶してる 波の炎屑、輪我に 笑視し ....
ところてんかまわず
すうっと出しちゃったら気持ちが良いよ
細長いわだかまりがいっぺんにどっと出て気持ちが良いよ

つるつるにょろにょろ
つるつるにょろにょろ

のどぼとけがなって和尚さん ....
 
 
水槽をおよぐ絵本に
住宅街のパンフレット
駐輪場は閉鎖された
ネクタイがまぶしい
夏の最後の午後に

アスファルトは坂道になり
知らない街へと続く
土のことなら、昨日
す ....
 
 
浮遊する
言葉の粒子
その隙間に建ち並ぶ
高層の建築物
形づくられた
時間のない怒りは
未整理のまま
風が吹くのを
待ち続けている
空き地に咲く草花を
斥候が手土産に摘 ....
ひかりを浴びていた
海をみていた
ひかりの中で鏡はしろかった
鏡の中で海はしろかった
だれかをおきざりにして
おきざりにされたものがいる
通りすぎてゆく
陽射しが眩しかった  ....
 
 
窓に眠る
結晶、
その韻律
雪は記憶
線のない記憶
傷ついた草花は
物陰で葉を休め
官吏は雲に刻む
自らの
不完全な名を
 
 
 
 
投げたボールの
破片が鈍く錆びて
木々の梢に優しい
アゲハ、あれは
産卵に来た
そしてもう
帰れないだろう
(だから誰かが鳥になる)
(そっと鳥になる)
タイヤの無いバス ....
公衆便所で産んだ赤い卵を
明け方、ゴミ箱に捨てました
胎児のように丸くなったホームレス達が
横目でわたしを見ていました

ただいま/おはよう/おやすみ
ガムシロップを唇に塗ってキスをし ....
ひるまの電車はがらがらで
まるでちがう人生みたいな顔をする

はれていて
あかるくて
がらがらで

まるで
ちがう人生に乗り込んだみたいな

わたしが
わたしだって
だれも ....
 とうめい/だった

―.

透明だった、でも紛れなかった
やわらかさを感じて、温度がある事を知った

それぞれが違う形をしていて
それでも丸みを保っていた

誰か、が
誰か ....
パトカーに
うしがおわれている

なにかわるさでも
したのだろうか

いきていることが
つみであると

ついにしったのか
うしも!
君は努力してるよ
それをあたしは知っている
成果がでない努力は無駄じゃない
そんな言葉を呑み込んでいる

丸くなって君は
涙も流さず耐えている
君の努力の足跡が
さらさらと消えてゆくの ....
降りそそぐのを
右から整列させる
ぼくはもう
だんだん
目が暗くなっている
あかるいテレビから
もれる笑いごえが
喧騒が
壁をつくる
あしもとをぬらす
ぼくは
もう
だんだ ....
ネットオークションで
小さな駅を買った
小さな駅には
小さな電車しか停まらなかった

小さな電車には
家族がいっしょに乗ることができない
いつのまにか一人ずつ
だまって家を出ていった
 ....
 
 
空の化石を
定規で測る
本棚に
古い指紋
人がいた
人はいた
肩幅の広さに
干されたままの
下着類
飲み物のない
簡単な食事を
フォークで
唇に運ぶ
言葉への失 ....
いろいろな
乳房を
見てきました

電車の轟きと、乳房
陽炎の記憶と、乳房
世界の呻きと、乳房

愛は乳房に、向けられます
それは、愛が、温もりだからです
乳房、泣きついても善いで ....
プラスチックで出来た心臓はいつだって鏡に映らない

スニーカーの底に穴が開いていて、覗くときみが見ている
怖くて水溜りを踏めなくなった

プラスチックで出来た心臓が唸っている
引っ掻き ....
いしきもなく
からだが
せいちょうしていく

はをしげらせ
みをならせ

はなをさかせる
おかあさん

みあげるわたしは
いつまでも
あなたのこどもでした

 ....
 
 
熱帯植物園の温室に
雪が降り積もる
さっきまで君と話をしていた
多分、話をしていた
メリーゴーランドの馬たちが
干し草を食む
クジラが次のバス停を目指して
暗い海を航行する
 ....
最近はほとんどの時間を
記憶を食べて過ごす

口に含み
よく噛んで飲み込む
そして、
次の記憶を口に含む
金木犀をトイレの匂いと感じるほどに

ぼくは素直に毒されていた

ちいさなオレンジの花をあまり綺麗だとは思えないほどに

ぼくは自我に満たされていた


撒き散らされる匂いを

 ....
わたしが
波になるから

あなたは
なみうち際になって

いろんなものの
死骸が
流木のように
なめらかにうちよせる

そろそろ
語り合うのは
おしまいにして

あた ....
あさ
窓をあけると
庭が砂浜になっていた
知らない赤ん坊の小さな手から
さらさらと
砂がこぼれている

そこには昨日まで
たしかアサガオが咲いていた
そうか
もう秋だったんだ
お ....
飛沫が冷たく飛び回る、橙から深い青に変わっていくグラデーションの下で。
静かに流れ続ける。僕と彼女の存在する痕跡が、透明な潮鳴りによって覆われていく。


海へ行こう、と言ったのは ....
へやに
入りたくない

たとえばの
話をしよう

たとえば
わたしが
あなただったら
とか
空が
海だったら
とか

たとえば
あなたが
あなたじゃなかったら
と ....
草野春心さんの自由詩おすすめリスト(1110)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
掌の器- 服部 剛自由詩611-10-11
マーブルチョコレートの願い- 灰泥軽茶自由詩411-10-11
焼けつくような空白に- mortalis自由詩511-10-11
捜索者- アラガイ ...自由詩7*11-10-11
定められたセイ、悲しきサガ、- 狩心自由詩1*11-10-11
ちひローズナイフ、側転兵器主体。- 狩心自由詩4*11-10-11
ところてんとそうめん- 灰泥軽茶自由詩5*11-10-11
独り言- たもつ自由詩611-10-10
街路樹- たもつ自由詩311-10-9
車窓- アラガイ ...自由詩12*11-10-9
記録- たもつ自由詩411-10-8
おうと- たもつ自由詩711-10-7
赤い卵- つみき自由詩311-10-7
ひるまの電車- はるな自由詩211-10-6
やわらかくあたたかくとうめいなもの- つみき自由詩411-10-6
牛の罪- 小川 葉自由詩411-10-5
再生- 朧月自由詩211-10-5
整列- はるな自由詩511-10-5
コスモス- yo-yo自由詩10*11-10-5
部屋の空気- たもつ自由詩1011-10-4
乳房、ちぶさ- 雪路自由詩7*11-10-4
プラスチック製- つみき自由詩411-10-4
植物園- 小川 葉自由詩311-10-3
話をしていた- たもつ自由詩611-10-3
私は老人- 夜明けま ...自由詩911-10-3
金木犀- 吉岡ペペ ...自由詩611-10-2
そろそろ- はるな自由詩711-10-1
幸せの時間- yo-yo自由詩7*11-9-30
彼女の海- ゆえ自由詩4*11-9-30
たとえばの話- はるな自由詩311-9-28

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