すべてのおすすめ
友人の部屋の隅っこに
ネジが一本転がっているので。

「このネジ何?」
「どうやら俺のものらしい」
拾い上げて見ると確かに友人の名前が書いてある
「そりゃそうだろう、お前の部屋に落ちて ....
体温を逃がさないように
君は丸くなって僕の隣りで
いつものように
まだ寝息を立てている
まるで小さな生き物が
昨日も生き抜きましたと
陽光に告げるように

寒い、寒い、いつもの朝
 ....
群青の空に

月が出ていた

レモン色の

まんまるい月

あれはなぁに、と

君が言うので

天国だよ、と

僕は答えた
今にも
空へ溢れていきそうな桜の花弁や
空へ昇っていくような雪柳の白さに
そろそろと背伸びをしながら
私も溢れていきそうな
春 です


南向きの坂道を
とんとんとん と降りていけば ....
早くそれを私に、という滑らかな声、
私はその声の主を見定めようと目を凝らす。
その人は、私の妻の姿をした、別の女で、
私が腕に抱いているのは、肉の塊。
スモークチーズのような、大きな肉の塊。
 ....
Boy
話のわかる先輩とグラスを重ね 
生意気を言い放っては 
頭を撫でられている

Boy
姉さん達より自分の肌を瑞々しいと言った後
懸命にフォローの言葉で繕って
やっぱり頭を撫 ....
昭和生まれの私の肩を
平成の雨が容赦なく打つ
汚れや痛みは流されず
ただ剥き出しの私だけがここにいる

昭和という時代の終わりを
私は祖母の墓参りの帰り道
高速道路の車の中で聞いた
ま ....
チリチリしたものがふわふわして
涙たっぷりの朝の食卓になりました

誰もいない台所はいま荘厳なひかりにあふれています
醤油のこびりついた容器も金色に輝いています
空気の一粒一粒が新しく生まれ ....
目が覚めたら春だった
カーテンを開けるとまぶしいひかり
まるで全てが輝いているかのよう

桜が喜んでいる
輝いている
おもいきり伸びをしている

桜だけじゃない
まだ残っている梅だっ ....
俺は写真でしか

見たことないけど

白い彼岸花

お前は

なぜ白い

赤い血を流すのが悲しいのか

赤い血に染まるのが苦しいのか

赤い彼岸花に

いじめられないか ....
きみの寝顔をみているととても安心する
熱をだし少し苦しそうな寝顔のきみは
いのちを懸命に燃やし
熱い息吹を吐き出している

窓のそとの大きな暗闇が
暖かいひとつの生命のように感じられる夜
 ....
あら、困ったわ
が口癖の君が困った様子なんて
今まで見たことがない
あら、困ったわ
なんて言いながらも
トントントンッとまな板の上で大根を切ったり
ザッピングをし続けた挙句の果ては ....
傘の隙間から覗き込んでみると
まだまだ空は真っ白で
そこだけは変わらないでいてくれるから
いつまでも届くような気分になる

辺り一面に響いた雨音を
傘の裏側で受け止めながら
跳ねる地面の ....
ひとつの恋やひとつの季節や
その移り変わりのたびに
ひとつのうたをうたう

あなたのうたは
あなたの心を解放してくれますか
それとも
縛り付けられたままですか

その合間 ....
1.
内ポケットに入り込み
しっかりとボタンを留める
頭を膝にうずめて
もれてくる光が無いことに
安堵


2.
予感と習慣から
ふいに
ひたいに張り付いた前髪をかきわけ ....
「 あぁ あぁ あぁ あぁ
  
  嗚呼 嗚呼 嗚呼 嗚呼 ・・・ 」

休日の公園
木々の上から
{ルビ烏等=からすら}ののどかな調べに
地上の鳩等も舞い踊る
噴水のほとり
餌 ....
まけじゃんけんというものをおそわりました
さきにあいてがだしたてに あとから
わざとまけるてをだすじゃんけんだそうです

ぱーには ぐーを
ちょきには ぱーを
ぐーには ちょきを

ま ....
磨きたての線路が

最初に摘み取るのは

車輪が裂いた

誰かの手向ける

紅い花

深夜二時

時計回りの線路研磨車

棺の中を流れるような

排気をもらす構造は ....
貴方がいつも、削っていたのは
なまくらな、ナイフをつかってだったので
しろい、神経線維は毛羽立ってしまって
ふわふわというよりは
ばさばさと毛羽立ってしまっていて
たまの雨がとてもとても
 ....
ある日僕は旅に出た。
みどりの扉をくいっと開けて、とにかく荒野に出てみた。
荒野には、野菜が植えてあった。
大きな果物の木もあったけれど、
なにがなっていたのだかはよくわからなかった。
そも ....
土曜の夜はカレーだった
カレーを食べながら全員集合を見る
土曜は、カレーで、ドリフだった
子供時代

兄が結婚して家を出て、春はもう三度目
週末には実家に子供をつれて帰ってくる
甥っ ....
開け放たれた音楽室の窓から
合唱部員たちの歌声が聞こえる
放課後、行き場の無い僕らは
校庭の隅にある鉄棒に片足をかけたままぶら下がり
いっせいの、で誰が好きかうちあけると
やはり同じ子が ....

風が商店街の路地で
空から見れば沈殿している
バス停からそれを眺めて
タバコを一服、宙に吐いた
背広を着込むようになってから
時々、神様の音を探して
じっと耳を澄ましてい ....
海岸沿いに露出した三十年まえのゴミ山のうえ
新しい嘆きがそっくりひとつ捨ててあった
壊れた自転車
割れたブラウン管
骨の折れた傘
骨折り損のくたびれ儲け
破れた心臓
そんなもののうえに
 ....
よーい、ドン!
じゃないけれど
私の朝は
いつも慌しい

目覚ましの音を
5回くらい聞いてから
やっとふとんから出て

その後は
ひと通りの仕度を
毎朝と同じように
寝ぼけなが ....
月の灯かりが舞い降りた
この街で今夜は
どんな夢を並べよう

涙が出そうなこの刹那達が
私を人形に変えていく

みぞれの私に
どんな色つけて振舞えばいい?

星さえ見えない夜に漂っ ....
コーヒーには砂糖をいれない、
いま私はめちゃくちゃに機嫌がわるい、
人間なので機嫌が悪い日くらいあって当然なのだけれども、
こんなに機嫌が悪くなるとかえって気分がいい、
コーヒーにはミルクもク ....
あの日の海

海の上を走る暖かい潮風
海の上で輝く爽やかな太陽

あの日の海の潮風の音を
こんなにも鮮明に
あの日の海の太陽の匂いを
こんなにも明確に
覚えている

先日歩いた
 ....
音も無い
そんな雨に出会って

そんな中に
佇んで
包まれて

張り付いた前髪から跳ねる雫も
もう遠くの出来事のようで


霞んでいく風景に
この道はどこへ行くのかと
この私 ....
あなたが守る

暖かさ

幸せ

今、身体の中で

凍てついている

今夜も

行き交う人が

看守のように見える

いつものデパートの

ブロンズ像の前で

 ....
狸亭さんの自由詩おすすめリスト(683)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ネジが転がっているので- たもつ自由詩1904-3-29
ジャングルの朝- いとう自由詩10*04-3-28
月夜の天国- ロク自由詩404-3-28
春色- 霜天自由詩604-3-28
膨れるスモークチーズと際限の無い循環- chitoku自由詩104-3-28
川の底に置かれた石- 服部 剛自由詩9*04-3-28
雲の切れ間- 快晴自由詩9*04-3-28
朝の食卓- 青色銀河 ...自由詩704-3-27
「_輝いて_」- 椎名自由詩204-3-27
☆89_シロイ…ヒガンバナ- 貴水 水 ...自由詩704-3-27
暖かな闇- 青色銀河 ...自由詩204-3-26
あら、困ったわ- たもつ自由詩5004-3-26
まっしろ- 霜天自由詩304-3-25
夕焼けのソネットさん- AB(な ...自由詩904-3-25
毎朝が来るまで- 湾鶴自由詩504-3-25
日々の谷間で- 服部 剛自由詩404-3-24
まけじゃんけん- 汐見ハル自由詩29*04-3-24
夜に銀の自傷- 田川修作自由詩304-3-23
朝と夜と夕方に- 光 七清自由詩2*04-3-23
短い紀行文- 光 七清自由詩4*04-3-23
土曜日の子供たち- RT自由詩4*04-3-23
Stabat_Mater- たもつ自由詩1504-3-23
車窓- セキラボ ...自由詩504-3-23
寝付けない理由- 佐々宝砂自由詩17*04-3-23
徒競走- クラウン自由詩3*04-3-23
月に願いを- 純太自由詩7*04-3-22
クソババアになりたい- 佐々宝砂自由詩9*04-3-21
I_walked_with_the_sea's_illusi ...- Lily of the ...自由詩5*04-3-21
煙雨- 霜天自由詩704-3-20
クリスタル- 純太自由詩504-3-20

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23