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テーブルの格子模様に
グラスの底を当てて
君はその大きさを測っている
今週末は雨が降っていて
僕達はまるで
晴れ間をうかがうような顔でしか
会えない
八重洲の長い地下道を歩いて歩いてきて ....
いまひとひらの蝶
ゆっくりと私の眼を奪って
流れ着いたのは何の彼方でもなく
オフィスの私のデスクだった

電話の喧騒の中
不意の来客は用件を語るでもなく悠然としている
よく見ると胸に社章 ....
野分荒野を渡りて
悪しきもの全て散らす
灰の空脆くもありき
頬撫でる風冷たし
朽ち葉舞い踊る
秋の夕暮れ
しずかな池に
つまさきだけ
ちょっと入ってみたならば
たちまち
ぶるっと寒くなり
思わず笑って抱きついた
あなたの腕に
抱きついた
あまりに自然だったから
もう笑い事にもできなくて
 ....
僕の窓から
うさぎが見える
いつも一人で
踊っている
河原で
時には
人気の無い
公園の木陰で
誰かを待ちながら
所在無げに

恋人の窓からは
洗濯干し場の
はしごが
みえ ....
店内には人もまばらで
通りが見渡せる
ガラス張りの
ファーストフードの二階
ハンバーガーを食べ終えて
コーヒーを飲みながら
文庫を読むふりをしながら
活字が目に入らない
彼女のことを考 ....
家族が
微笑みあって食事をしている
目の前に出された献立はみなそれぞれ違うのに
年齢も性別も所属団体も違うのに
それぞれがそれぞれの話題を
提示してかきまぜて咀嚼して
家族スープになって
 ....
灰色の空
ばかりが映る窓を悲しいと思ったのはいつからだ
廊下

ゼンマイのオモチャが走っているのだ
ゼンマイのオモチャが走っているのだギィギィ
たとえそれを止める術が無いとしても
ゼンマ ....
神戸についたその夜に
変な老婆に捕まった
彼女は白骨化した頭蓋骨のような顔をしていた
まるで髑髏だ

月から垂れた灯りは
鬱蒼とした大地に降り注いでいる

老婆は僕の行く手を塞いだ
 ....
青い目のカモメが鳴く
口をこぅと飽けて
喉を震わせず 
声もたてず
静かに
海の音を拾い

岸壁にならぶポプラを
透きとおった舌液に映し
カモメは鳴く

初めて砂をにぎった足の感 ....
ニュージーランドにいるキウィという鳥は
羽がすっかり退化してしまっていて
空を飛ぶことができない
夜行性のその鳥は
夜になると木の穴の中などから出てきて
えさを探す
もちろん飛ぶことが ....
ワンルーム
ペンダント
けす つける
けす
昼下がりの
暗がり
ワンルーム

雨音
ふぶき
バイク水しぶき

ラジオ
けす つける
けす

小机
頬杖
ひだり
や ....
流されるように
従ってきた
働くとは
こういうものかと
思ってきたが
部品はいつか壊れるように
許容量にも
限界がある
出張先から
帰ってきての
報告で
笑いながら
居てもいな ....
幻光音勝る神に重厚せよ焼香する翳り臭いは外耳に渦巻く神秘に激しい光振動を伴い触媒する躍動する精神に若輩或は若年妄想が透明な不透明を貫通したる恥辱の極み程自殺者の血液を薔薇に変え転生する我と我の子ら憎し .... 森はあたしの同級生で
森というのは苗字ではなく名前で
苗字は山田とか佐藤とか鈴木とか
そういう犬のクソみたいなたぐいだったと
思ってほしい

あたしはいつも森とだけ呼び捨てにした
mor ....
ベッドが湿っている
湿っていると言うより濡れている
ずぶ濡れだ

予感なのかもしれないと思っているぼく
あまりに突然のことにびっくりしているぼく
かわいらしい
ぼく

ぼくはテレパシ ....
あなたの車のシートを倒すと
そこは背徳感溢れる寝室
闇の目も憚らず抱き合えば
そこには罪悪感の噴き溜め

夜が明ければ
また現実に引き戻されるから
アイシテル
その言葉も今は意味を為さ ....
6本の弦があなたの指に弄ばれて
いつか聴いたような旋律が流れてる
でも、何か違う

あぁ、そうか
調音されていない
狂った音だからだ

日常の中の
日常からくり貫かれた空間

狂 ....
「うみ」
と書けば
白い波が寄せて返し

「そら」
と書けば
どこもでも青く

「もり」
と書けば
木々が香り

「とり」
と書けば
それは翼をもって飛びまわり

「ま ....
天ぷらを揚げているうちに
この世にいるのがわたし一人きりになった
キッチン
みんないなくなってしまった

父も
母も
あなたも
娘も
隣の中村さんも
隣の隣の西野さんも
裏の ....
近しい人の部屋
近しい人の猫
正午 匿名な
正午


ワンルームの壁際の テーブル越しに
片隅の空
南南東に穿たれた網入りガラス
通り隔てるアルミフェンスに
迫り来る連なる家並みに ....
夕方と夜の境目
湖畔の輪郭が紫色に曖昧になったころ
湖に身を乗り出し水平に手を伸ばすと
足元に流れ寄る無数の細かな波が
浮力となって
まるで
湖の上を滑らかに飛んでいるかのような気分になる ....
闇を歩くあなたの素足には
ぎらぎらする光点が
まとわりつくのです

螢じゃありません
火花です
さわれば火傷する
青白い火花です

死せる姉よ
いまも世界の暗い側を歩く
姉よ こ ....
彼女に歌をつくってあげたかった
とってもスウィートでハートフルなやつを
彼女のためだけにつくって
彼女のためだけに歌いたかった

プリンの歌がいいな
うん、いいね

僕はノートに詞 ....
朝の寝床で聞く ででぽっぽぅ
は 夏の息苦しさ
貝塚の丘のぽっぽどり
何を歌うか 
生の証を 風に乗せて
ぽー ぽー ででぽっぽぅ

鉄の扉 内には把手が無い
日曜の午後 鳩が鳴く
 ....
この詩を捧げたい
満たされている人にではなく
孤独に打ちひしがれて
震えているあなたに

<負けないでください>

新宿の地下街の
階段のところで
たまに詩集を売っている
ひとりの ....
あなたから溢れる潮の音が満ちてくる
私は抱かれながらあなたに浸されていく
こんなにも安心して
私は生きている、と思う
フローラの口から
花がこぼれるように
私とあなたの口から
流れ出す
 ....
 雨、そして雨。雨だ雨が降っている。鋪装された道が熱い。その上に降っているのだ。雨だ。こんなにも暗い。その上を彩っているのだ。螺旋に彩るそれを湯気と呼ぶ。湯気、湯気、こっちにおいで。来ない。来るわけが .... 大橋川近くの酒場で
降る雪を
窓越しに見ていた
街灯の灯りの向こうを
大きな海亀の甲羅が流れていった

哄笑と囁き
古いジャズのスイング
青いソフトに降る雪は・・・
触れ合うコップの ....
赤土の荒れた雑木林
青いスモモの藪
カルモヂインの田舎で過ごした
終らない夏休み

素早く指を絡め
戸口で交される囁き
覆された宝石のやうな夏

50M×2.1M×9コース
閉じ込 ....
狸亭さんの自由詩おすすめリスト(683)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
テーブル- 紀ノ川つ ...自由詩503-9-28
- 岡村明子自由詩703-9-28
小さい秋- 天風澪自由詩203-9-27
そのまま- かなりや自由詩1*03-9-27
ゾルバ- まんぼう自由詩403-9-27
待つ- ねなぎ自由詩303-9-27
ファミリーレストラン- 岡村明子自由詩403-9-25
家族がいない- 黒川排除 ...自由詩403-9-25
髑髏をドクロと読まないで- 桜 葉一自由詩303-9-25
カモメの砦- 湾鶴自由詩303-9-25
夜に走る- たもつ自由詩603-9-24
うずまきスタンディングオベーション- バンブー ...自由詩203-9-24
あもっく- ねなぎ自由詩603-9-21
フレグランス・アットマーク・ノット・シナプス- 黒川排除 ...自由詩5*03-9-19
森の背中- 佐々宝砂自由詩5*03-9-19
ぼく- 黒川排除 ...自由詩203-9-18
祈り- KEIK ...自由詩103-9-18
調律禁止令- KEIK ...自由詩103-9-17
「___」に言葉を入れてみろ- たもつ自由詩3203-9-17
天ぷら- たもつ自由詩1403-9-17
匿名な正午に- バンブー ...自由詩403-9-17
フライング- 岡村明子自由詩903-9-17
リリスのためのララバイ- 佐々宝砂自由詩103-9-17
プリン- たもつ自由詩6*03-9-16
ででぽっぽぅのうた- いわぼっ ...自由詩3*03-9-15
神様のハンカチーフ- にゃんこ ...自由詩2*03-9-15
無題- 岡村明子自由詩303-9-15
蒸発- 黒川排除 ...自由詩203-9-15
(酒場)- まんぼう自由詩303-9-14
(屋外プール・・・西脇順三郎へのオマージュとして)- まんぼう自由詩103-9-14

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