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筑摩書房版の「明治文学全集」に凝つてゐる。懲性が過ぎて、不図気付くと脳味噌が旧仮名遣ひになつてゐるのであつた。嗚呼美しき哉、旧仮名。
最近借りてきて面白かつたのは「女学雑誌・文学界全集」である。 ....
私の詩に英語タイトルのものはそう多くない。皆無というわけではなく、詩集に収めたものの中には"A Japanese Prayer"と"LOVE STORY"と二つ ....
またはドキュメント夕食時の佐々家。
夕暮れのテレビ・ニュースで
菜の花畑が写る。
「いちめんのなのはな」
とわたし。
「純銀モザイク?」
と夫。
さて。
いつものように。
バ ....
確信犯という言葉の意味が、気になって気になってしかたないので、辞書をひいてみた。
確信-犯【かくしん-はん】
自己の信念に基づき正当な行為と信じて行う犯罪。
[特に、宗教的・政治的な義務感・ ....
海岸沿いに露出した三十年まえのゴミ山のうえ
新しい嘆きがそっくりひとつ捨ててあった
壊れた自転車
割れたブラウン管
骨の折れた傘
骨折り損のくたびれ儲け
破れた心臓
そんなもののうえに
....
コーヒーには砂糖をいれない、
いま私はめちゃくちゃに機嫌がわるい、
人間なので機嫌が悪い日くらいあって当然なのだけれども、
こんなに機嫌が悪くなるとかえって気分がいい、
コーヒーにはミルクもク ....
少年や六十年後の春の如し (永田耕衣)
加藤郁乎と同じくらいに、このひと永田耕衣もすごいおひとなのであった。加藤郁乎に比べるとかたちが非常に整っているので一見まともな印象を受けるが、上記引用の俳 ....
にんげんのやることじゃないです
と にんげんがいう
にんげんのこういにたいして
人間だけが原水爆をつくる
人間だけがアウシュヴィッツをつくる
人間だけがサリンをまく
人間だけが手を汚さ ....
ここから出なくてはならんのである
いつもよりは前向きな気分なのである
なんとかせなならんのはわかっているのである
何をどうしたらいいのかもわかっているのである
こんなことしてる場合でないのも
....
遺書にして艶文、王位継承その他無し (加藤郁乎)
どこが俳句なんだと悩まないように。作者が俳句と言やそれは間違いなく俳句なのだ。加藤郁乎は、この手のすごい俳句をものす私の大好きな俳人の一人。彼の ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=8106
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=8192
http://po-m. ....
ええと、俳句結社に入っていたり、俳句について勉強していたりする人は読まなくていいです。あくまで初心者向き、老婆心のお節介的文章。あのねそこのひと、ベテランは読まなくていいんですってば!
(ここよ ....
年寄ると
雌牛の乳房はずるりとながい
地面につきそうなくらい
搾乳器にもかけにくい
隣の牛に踏まれると
乳房が裂ける
裂けると
いつものおじさんがきた
麻酔したのかしないのか
....
牛が生まれる
大騒ぎしているのは人間ばかりで
牛は慣れたもの
これで五度目のお産だ
まだちいさいわたしは
目をみひらいている
子牛は逆子で
おじさんは苦労している
どうやったも ....
または帰ってきたサイレ星人。じゃなくて、「さ入れ言葉」の弁明。「さ入れ言葉」がわかんない人は、以下の文章を読んでおくように。
レレレのレッ!
http://po-m.com/forum/showd ....
またはレタス魔人の逆襲。じゃなかった「れ足す言葉」の逆襲。「れ足す言葉」が何か知らない人は、先にhttp://po-m.com/forum/showdoc.php?did=8106&from= ....
私はら抜き言葉がとても嫌いだった。「ら抜きの殺意」を抱きかねないほど嫌いだった。しかし最近はだいぶ慣れて、ら抜き言葉にでくわしてもなんとか耐えられるようになってきた。耐えなきゃいけないなあと思ったから ....
単調な電子音。
おまえは誰かと哲学的な質問。
管制塔から?
数字とアルファベットからなる16桁の識別番号が私を示す記号。
であったはず。
である。
HALでないのは確かだ。
春だ ....
海があんまり静かで
手を突っ込んでみても濡れない
顔を突っ込んでみても息苦しくない
ということはどうやら夢をみているらしいから
潮の匂いすらしない潮風に吹かれて
飛んでみようとおもう
....
ミミズには裏表があって、裏側は表に比べてちょっと色白で、ミミズは裏を下にしてないと這うことができない。こういうのこそ無駄な知識というべきで、ミミズを実際に手にとってみたひとは知ってるだろうし、ミミズな ....
2002年に詩人ギルドレビュウに発表した文章をもとに、雑談スレでの「詩の定義」議論に、私なりのレスポンスをしたい。下の文章は、あちこちの詩の掲示板で何かと問題にされることの多い「詩の定義」議論に私なり ....
瀬をはやみ割れたきりなる年の夜
心眼を持たぬ我らの初詣
拾ひしは空の財布ぞ初夢に
二階なき我が家にぞめくひめはじめ
ちはやふる{ルビ雪花菜=きらず}炒めつ落語聴く
年明けて水の凍らぬ土地にゐて空を見上ぐる空は凍れり
さやうならと云ふ言葉のみ美しく響く気がする睦月中旬
迫り来る地獄の闇に名を付けよ死ね死ね団とかショッカーだとか
遠ざかる銀河遠のく ....
弾けとぶ硝子の街のリアリズム軽く躱して越え去りゆかん
乱れ髪やは肌罪に裂かれても衣擦れの音ノンとは言はじ
さなきだに寂しきものは仏なり嘘偽りを桜とひらき
うつし世は春雨なりき芝居果つ
渡り廊下の左右より春の闇
洗ひ髪夜しか逢へぬ人と逢ふ
揚花火仰ぐ横顔盗み見る
首筋に跡を残せし残んの蚊
衣かつぎ妻は家では酔へぬも ....
{引用=以下の文章は2001年春に書いたものに訂正加筆したものです。}
ふっと思いついて、『新潮世界文学辞典』で「フェミニズム批評」を引いてみた。1990年版だからわるいのかもしれないが、そういう ....
レトルト・パウチに封じ込んだ80年代をお皿にあけて
電子レンジであたためた
匙ですくってひとくち
あのひとは顔をしかめた
こりゃだめだ
60年代の焼き直しじゃないか
しょうがないから
....
今、NHK教育で「ハイスクール・ウルフ」を観ながらこいつを書いている。なんであれほどのアホ・ドラマをNHK教育でやるのだろーと前は疑問に思ったこともあったが、今はわかるよーな気がするぞ。あれは、(非常 ....
はだくると風がきけえま
かみんくる海になせてま
へめろほな丘にゆめめら
あろめてら嘘がはてらま
きら片靴を
てけれくらしま
はろさるい夏はきらとま
[まめ]
こまめにつかめ
たかめをつかめ
まめにかめかめ
わかめにごまめ
[ひめぎみのかぞえうた]
いちのひめぎみ いばらひめ
にいのひめぎみ にんぎょひめ
さ ....
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