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夕暮れの寂しさを
ひらりひらりと切り抜ける
たまに当たるけど
ずっとずっとの儀式になってる
夕暮れはどこも一様に夕暮れなので
眩しくなくなった太陽を見つめる振りをして
薄いグレイの天辺 ....
たなびいていく
たなびいていく
淡紅色の欠片の群れが
空に向かってたなびいていく
たなびいていく
たなびいていく
思い出色の校門に
長いあなたの黒髪が
空に向かってたなびいてい ....
今にも
空へ溢れていきそうな桜の花弁や
空へ昇っていくような雪柳の白さに
そろそろと背伸びをしながら
私も溢れていきそうな
春 です
南向きの坂道を
とんとんとん と降りていけば ....
傘の隙間から覗き込んでみると
まだまだ空は真っ白で
そこだけは変わらないでいてくれるから
いつまでも届くような気分になる
辺り一面に響いた雨音を
傘の裏側で受け止めながら
跳ねる地面の ....
音も無い
そんな雨に出会って
そんな中に
佇んで
包まれて
張り付いた前髪から跳ねる雫も
もう遠くの出来事のようで
霞んでいく風景に
この道はどこへ行くのかと
この私 ....
黄色
ただ一面の
春混じりの風に揺れ
さらさらと
ぱっと明るくなったようなその中に
ぽつんと一人立ってみると
どこが始まりでどこが終わりで
なにが理由でなにが結果で
それば ....
細かい雨が明るい空から降っていた
私はそれを両手ですくい取ってみた
今この掌の上の雨粒も
毎日私から湧き出す想いも
どこか遠いところに染み込んで
いつかはまた私の前に辿り着くのだろう ....