僕が現代詩フォーラムという詩のサイトと出逢い、自作の詩を載
せ始め様々な人の詩を読むようになってから三年の月日が過ぎた。 
自分の詩作について言えばまだ課題はあるが、只、間違いなく言え
ること ....
季節はもう冬支度なのに
たんぽぽの綿毛になるんだと
あなたは言った
過ぎ去った日々を惜しむかのように
ひとびとは
大きな樅の木の下に集いだす
そんな季節に
たんぽぽの綿毛になるんだと
 ....
パスワードに言い寄られて
逃げ出したのが
IDで
イスラエルが占領している地方で
Uターンしてきて
大きなぼた餅を嬉しそうにほおばるのだ

古くさい道草を
油絵の具で描いてから
デジ ....
 目の前きらきら
 星はちかちか
 手に持つこれは
 魔法の雫
 一杯飲めば不安をわすれ
 2杯飲めば笑顔に笑顔
 3杯飲んだら理性が消える

 私自身が揺らいだら
 魔法の雫に頼る ....
昨日の雨は
本当に雨だったのかと
疑ってしまう今日の青空

くもの巣が水でできている
土に水玉の花が咲いている

風は冷たいけれど
その風に乗って
タンポポのように
きららふわわと ....
あたしは操られマチガイ人形
見た目は可憐な花を背負う女
道行く人は振り返る
信号待ちのあの人は

本当はあたしをずっと待ってる

事故らないでね
決別の青が光るまで
ず ....
失うほどに愛してしまうのよ
このまま君と
さよならまでの
カウントダウン

じゅー、きゅー、

違った、
愛するほどに失うのね
当たり前とかいうのにやられるんだわ
カウントダウン
 ....
所謂、出会い系の掲示板で知り合った
あなたは、豆とプリンが好きですとだけ書いてあり
僕は何気なしにメールを書いた
所謂、メル友の全盛時代だったのだろう
メグライアンとトムハンクスの映 ....
彼が遺した
『さようなら』は
ひとすじの詩に思えた

わたしはそれを
くりかえし
何度も口に出したあと

『愛してる』
、とつぶやいた

だけどそれは
彼 ....
何も
聞こえないふりをした

何も
見えないふりをした

周波数が合わない
自分だけじゃないだろう

頭の中のノイズ
消したくて
カーラジオのボリュームあげる


優しすぎる歌声に
そんな頃もあったね ....
ロシータっていうおばあちゃんは
サンホアンで一番年取ってて
猫にやさしくて
工房の隣の彼女の家には
いつも猫がたくさんいて
使い物にならないボートが
とまっている
 ....
大きな本屋の片隅で
店員にも忘れられてしまった本が一冊
置かれた場所が奥にあるのか
興味を惹かない題名なのか
本に聞いてもわからない

言葉がこんなに近くとあるというのに
誰もが前を通り ....
男とは、勝手な生き物だ。
やりたいことをやり
いくつもの顔を使い行動を始める。

女とは、哀れな生き物だ。
優しさに憧れ
つっぱっていても
意志は堅いほど
脆く崩れる。

 ....
木の葉が落ちるは                 
時の習わし。                   

春は雨に打たれ、                 
夏は陽に焼かれ、        ....
戦後まもなくだろう、
捨てられたガスマスクが
赤黒い錆を纏って
川の中で佇んでいる
傍らに
まだ新しい
マイルドセブンが沈む
ささくれのある人差し指で
水面に
彼の鼻先に
つぃ、と ....
夜巡る光は溢水もない

無限ではない人々の心の渦

海風がなびいて吹き荒れる

季節外れの海辺の砂のお城

夜の公園一人たたずむ僕のすがた

大した事もないが生きている世 ....
私を旅に連れてって
あんたの車で連れ出して
何処か遠くに行きましょうよ
車は何だっていいわ
小さくたって構わない
走ればなんだって構わないわ
あんたが運転下手なの知ってる
事故にあっても ....
誰も通らない道端の
枯れ葉が揺れるその場所は
風が自由に向きを変え
空へと戻る交差点

風と風とが巡り会い
互いの全てを確かめて
冷たい空気に温もり添えて

どこからともなく寒いねと ....
空にはいつも夢があった
憧れが青くきらめき
愛さえも赤く燃えていた

だけどこんな曇り日には
未来が見えなくて
泣き虫の君の瞳から
大粒の雨が降る

悲しまないで 君だけは
決して ....
二匹の子猫を喰ったのさ
生まれたての赤ちゃんさ
どうしてだかは分からない
分からないけど喰っちまった

婆さんネコが言っていた
黒猫を食べると幸せになれるって
確か黒猫だった ....
俺らは
先生がもうすぐパパになるなんて知らなかった
九日は先生休みで
生物の時間潰れちゃって
そしたら代理の先生が教えてくれて
どうしようもなく慌てちゃってさ
どうするどうするって
別に ....
雨の中を
迷子の少年が傘を差さずに立っていた
誰かがそばにあったタオルを
子どもに渡してあげた

 人のタオルを勝手に使わないで!

持ち主の声がその場に響く
頭を拭き終えていない少年 ....
君にあげたいものが
ひとつ、ふたつ、と増えていく

ピアスだとか携帯のストラップだとか財布だとか
(だけどお金がない)

時間だとか体力だとか技術だとか
(だけど方法がない)

 ....
君と僕は
他人同士さ
顔も名前も知らない
他人同士さ

生まれ変わっても
また一緒になろうって
生まれ変わる前に
誓っていたのさ
落第してゆく大人たちを
進級してゆく子どもたちが
通り過ぎてゆく

落第する大人たちは
進級することは過去にしかないと
思いながら
冷えた体で下を向いて歩いてゆく
丸まった背中が小さく ....
もし 
きみ が ぼく を 
ガラスの水晶のように 
見てるなら 

少しでも指にふれたら 
汚れてしまいそうな 
壊れてしまいそうな 
世にもきれいなものとして 
見てるなら 
 ....
どんどん
どんどん
流れてく
私の意志とは
関係なく
そ知らぬ顔で
それは
憎むべきものなのか
それとも
「今」を失くしてくれる
優しさなのか

私は思う

優しさは
残 ....
むねのおおきい女がすきだという彼

ちいさいちいさいむねの彼女

「どっちがすき? ?ひんにゅーのあたし ?グラマラスなあたし」

「2ばーん」

なんてやりとりで

彼女はすねて ....
 あなたの手で
 世界一うつくしい標本になりたい
 あの蝶のように

 一番きれいな瞬間にときをとめて
 貴方の隣で目が覚めたら
 猫になっていればいい

 長いしっぽがすてき
 ぴんとした耳で
 さらさらの毛並みの
 野性的な黒猫

 飼ってくれるんでしょう??
 愛で手なづけて ....
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