額の汗を無造作に拭うあいつより
きれいに畳んだハンカチで汗を拭う
そんな男のひとに憧れてしまう
えっと…そんなひとなら
細い指先に挟んだボールペンを
くるくる器用に回したりして
わたしのこ ....
未来は雷雨とともに降ってきた
次から次へと
激しく地上に落ちてくる未来

あるものは大地に地響きを唸らせ
あるものは風に吹かれ
ゆらゆらと漂いながら
音もなく落ち
誰にも気づかれないま ....
高速道路を猛スピードで駆け抜ける

僕の残像

世界が回るのに意味なんか無かった

心に響け言葉

僕だけ君との感情壊してよ

何かんか眠いよ泣きたいよ

消える消 ....
地下につくられた大きく広い駅
地上に出るまでの小さく細い通路
急ぎ足ではないと
後ろとぶつかってしまう

機械から出される熱い風を
暑いと錯覚する
めまぐるしくファッションと経済が
身 ....
月の裏側には湖があって
そこではフナがよく釣れる
月のフナは泥臭くなくとても美味である
レンズで焼くと水色に変わる
透明になる直前までよく焼くのだ
これは父の好物でもあった
あなたにも食べ ....
夜間歩行 夜間歩行
昔ほどの新鮮さを無くし
ただ暗い夜道を歩くだけの行為に成り下がった
愛が全てだと信じていたあの頃は
夜道の全てが新鮮だった
金が全てだと思う人間に成り下がった
最早煙草 ....
「おばあちゃん元気にしていた?」
わたしの大好きなおばあちゃん
共稼ぎの両親はいつも家にいなくて
学校から走って家に帰ると
おばあちゃんが出迎えてくれて
手作りのおやつがとても美味しかった
 ....
わたしがサミーラと知り合ったのは
見知らぬ国への好奇心と
ちょっとした向学心
辞書を引き引き書いた拙い手紙を
赤と青の縁飾りも可愛い封筒に入れて
生まれてはじめての海外文通
切手一枚でつな ....
どうしても捨てられないものがある
幼い頃母に買って貰った運動靴
靴入れの奥に今も大切にしまってある
いつかあなたもシンデレラになるのかなと
七歳の誕生日に買ってくれた運動靴
そういえばこの季 ....
「あら、どうしても扉が開かないわ」
これまで幾度となく国際線を利用してきたが
経験したことの無い強い衝撃に突然見舞われた
それは、俺に跨っていたCAにしても同様らしく
膝下までずり下げた下着を ....
「こんばんは、お久しぶりね」
聞き覚えのある声に振り返ると
おんながひとり乗っている
「今日ぐらい早く帰ってきてね」と
妻にせがまれたのに残業を強いられた
可愛いひとり娘の誕生日だっていうの ....
えんえん泣いてるときより

はにかんで大笑いしてる方が可愛いよ

なにげなくふれあう瞬間

電撃が体内をいっそうに駆け抜ける

消えかかる心の奥底に

沈み損ねていた思い ....
わたし疑われています
あのひとがとても大切にしている
ミニカーがどうしても一台足らないと
夜毎わたしを問い詰めては
狂ったように折檻を繰返すのです
わたし紅薔薇婦人じゃないのに
緋色のロー ....
いつまでも気付かなければ良かった
と思うことがある
熱帯夜の寝苦しさに目をふと覚ますと
わたしの知らないおとこのひとが
わたしの横で寝ていて
二つ並んだお揃いの枕と
ふたりで寝るには狭いベ ....
バスでするな
バスで
どんな蝶でも蜜を求める花に
好き嫌いがあるように
あなたの望む花と
わたしのなりたい花には
どうしても相容れないものが
あるのかも知れない
たとえば地味目なおんなのひとがいて
百人のおと ....
僕は僕それいがいなんでもない

僕の鎖で絡まれた心は矛先は

常に君の方向を示している

君は僕のことなんか一つも知らないけど

僕は君のことならなんでも知ってるつもりだよ

偶然 ....
☆ おへそにピアス


おへそにピアスしています
ローライズのずっと上
チューブトップのちょっと下
夏の視線がやたら眩しくて
わたしのまんなか
おへそにピアス
わたしがまだ
あのひ ....
ふたり来た道
ひとり戻る道
降り出した雨に
そこから一歩も
動けなくなる

泣かないと決めたから
唇噛んで
きみの姿を巻き戻し
雨のスクリーンに何度も映す

いくつもの
色の移 ....
洗面台に両手をついて
鏡面にうつる
わたし自身の姿に
すまし顔のわたしを脱ぎ捨て
背後から
すべてを包んでくれる
あなたの胸元にすがりついてしまう
ひとは誰もそうするように
突きつけら ....
ぼくは詩人

想像は具現され
具現はさらなる想像を描く

今日もまた

夜の散歩をしていると
夏の星に出会いました

夜の道を南東に向かって歩く
星空の中に
赤い星がまわりの星 ....
がんばれ女子高生
君らは今めちゃめちゃ好奇の目にさらされてるけど
がんばれ女子高生
チャリ通の横に車で通り過ぎたら気になっちゃうけど
がんばれ女子高生
ギャル文字だって援交だっていろいろ言わ ....
今年も古い母屋の軒先に
つがいの燕が巣作りしました
生まれたての可愛い雛たちは
親鳥の帰りをひたすら待っていて
精一杯の幼い首を伸ばして
甘えたような鳴き声あげている
(なんだか可愛いな
 ....
わたしは感じてしまう
小綺麗に片付けられた部屋の
飾り棚の上で
あなたは仲間達と腕を組み
屈託の無い笑顔をこちらへ向けて
壁際に吊るしたドライスーツからは
泡立つ潮騒の音色がする
そんな ....
ぼくは詩を書きたい

人は知らず知らずのうちに
小さな宝物を多く抱えこむ

今日もまた

朝の散歩をしていると
野に咲く花に出会いました

心の中でその花を抱え
純白な心に赤が染 ....
ぼくは詩人

後のことは後のことなので
後の人たちに任せればよい

今日もまた

夜の散歩をしていると
流れる風に出会いました

風は流れながら呟く

後のことは後のことなので ....
今日電車のホームで君を見たよ。
君は向かいの電車でつまらなそうに
流れる線路を見ていた。

どうしたんだろうと
メールしようかと思ったけど
なんて書いていいのか
分からなくて

閉じ ....
わたしとしては早く終わって欲しいのに
あなたはまるで厳粛な儀式に望む
いんちきくさい司祭のような面持ちで
わたしのかたちを確めてみたり
わたしの知らないかたちで動こうとする
ふだんと違う表情 ....
ぼくは詩人

流れつつ心を残す人の世は
生まれしものの運命でもある

今日もまた

夜の散歩をしていると
川に出会いました

浮き流れる水の音は
どこか寂しげに
耳を澄ませど
 ....
ぼくは詩人

どんな願いも自分でしなければ
何も実現しない

今日もまた

夜の散歩をしていると
1つの星に出会いました

まわりの星よりもひときわと輝き
点滅しながら煌いている ....
山崎 風雅さんのおすすめリスト(1310)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ハンカチ王子はお好き?- 恋月 ぴ ...自由詩29*06-8-23
空から未来が降ってくる- ぽえむ君自由詩17*06-8-22
訳なんて所詮形でしかないでしょ- こめ自由詩1406-8-18
孤独な都会- ぽえむ君自由詩13*06-8-17
月の裏側には湖があって- 若原光彦未詩・独白1606-8-17
微笑みハンター- 虹村 凌自由詩3*06-8-13
幸せと出会う丘で- 恋月 ぴ ...自由詩33*06-8-8
サミーラ- 恋月 ぴ ...自由詩30*06-8-3
捨てられない運動靴- 恋月 ぴ ...自由詩47*06-8-1
夜間飛行- 恋月 ぴ ...自由詩9*06-7-31
帰らざる海まで- 恋月 ぴ ...自由詩20*06-7-28
ありきたりなストーリーでも満足だよ- こめ自由詩1206-7-25
奇譚_番町ミニカー屋敷- 恋月 ぴ ...自由詩17*06-7-24
殺意- 恋月 ぴ ...自由詩42+*06-7-20
四国霊場八十八カ所巡礼- 遊羽自由詩5*06-7-20
百合の花のように- 恋月 ぴ ...自由詩33*06-7-16
偶然と必然が奇跡へと繋いでいく- こめ自由詩906-7-15
ボディーピアス- 恋月 ぴ ...自由詩27+*06-7-12
紫陽花通り- LEO自由詩11*06-7-11
Voyage- 恋月 ぴ ...自由詩19*06-7-9
ぽえむ君−夏星−- ぽえむ君自由詩4*06-7-4
がんばれ女子高生- プル式自由詩5*06-7-1
スワローテイル- 恋月 ぴ ...自由詩28*06-6-28
Star_Ship- 恋月 ぴ ...自由詩30*06-6-26
ぽえむ君−宝物−- ぽえむ君自由詩9*06-6-25
ぽえむ君−流風−- ぽえむ君自由詩4*06-6-24
オセロ- プル式自由詩6*06-6-22
可愛い女- 恋月 ぴ ...自由詩30*06-6-21
ぽえむ君−夜川−- ぽえむ君自由詩6*06-6-20
ぽえむ君−願星−- ぽえむ君自由詩4*06-6-15

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