鮮やかな原色が
夜の暗闇に明るく浮かんで
いざない続ける営みの明るさが
原始の本能を、ふと思い出させて

{ルビ集=つど}っている
人はその下へ
夜に生きる種族は
愛を、切り売りしてで ....
やまいに古びる骨

白壁につるされた花

しずかに風に捕まる虫と虫
泣かない男の孤独な
とり損ねたつり銭
きみの化粧が
静かな病室で

たいようを
ピザのようにならべ
ケー ....
君がいるから僕は存在する
誰もが羨望する
誰もが欲しがる君の姿
ショーウインドの特等席で
いつも輝いている
値札なんて不要だよね
君の価値はお金にはかえられないから
要はハートだってこと ....
風が走る
土が舞う
水が震える
枝が軋む

風は思うままに
その力を誇示するかのように
押す力が押す力を加速させ
どこまでも走り通す

風が飛ぶ
森が揺れる
岩がずれる
波が ....
職場にとても変わった人が入社してきた。
出張者の手配をする仕事。
ひたすらJRや飛行機の発券をする仕事。

そして彼女は
聞いてもないことをよく言ってくる。

「わたし、電車が大好きなん ....
いつも未完成だから
いつも明日がある
そしてそれは
いつとして同じではない

どれも未完成だから
どれも進化がある
そしてそれは
どれとして同じではない

どこも未完成だから
ど ....
白い壁の、階段の、連続していく景色
寒い手を賑わせる文字、投げる言葉の
飛び越えた繋がる線の上の、息のある場所
いつか、気付く心が伝えたかったこと


特別な声が流れて
枯れ草が風になび ....
ネイキッドビーチの坂を降りたら
一組の男女が全裸で歩いていた
それはアダムとイブのようで
神秘的な何かを感じた

嬉しいとか楽しいとか
満ち溢れていたはずの感情
知恵の林檎を食べる前まで ....
生まれる時代を間違えた二人は
少しでも生まれたかった時代に近づきたいと
結婚前夜にビニ本を買った
結婚前夜にAVを買った
そして二人で眺めた

***

退屈な世界を壊す為とか
世の ....
もともと人は
生きづらい中で
生きやすい生き方を
夢見てきた

その日を生きるのに
苦労して
やっとの思いで
夜の眠りに就くことができた
いや
明日が不安で眠ることを
許されない ....
瞳がかすむように
この両手がこごえるように
なぜ 淋しくなってゆくのだろ


   *


雪よ 降るのでない
悲しいわけじゃないけれど
彼方で
白い夜が{ルビ蹲=うずくま}る
 ....
なあアンタ、
うちはもう
死ぬことに慣れてしもたんよ
昨日の朝も、昼も夜も
何回も何回も
死んでもうたわ

どういう感覚か
伝えるのはえらい
難しいけど

ふわ ....
  H
             「十万投稿記念企画参加作品」

いつの間にか暗くなり
手暗がりでは捗らない
行灯の火をともし
目をこらして
仕上げを急ぐ仕立屋が
ふと窓の外に目をやる ....
パピヨン
七色の翅を震わせ
夢から夢へ
月の花園で白百合の露を吸い
ひらと空の彼方へ
星になる
夢の欠片を残して

パピヨン
私の夢に舞い降りて
花から花へ
星の野原でやさしい{ ....
振り向かない力が
勇気となって
道のない前を
歩いてゆける
淋しくはない

振り向かない力が
翼となって
果てのない空を
飛んでゆける
悲しくはない

振り向かない力が
光と ....
あの頃私はとても美しく
全ての世の光は
私だけを照らしていることに
誰もが疑問を持たなかったのでした

世の人々は
私の影でしかありませんでした
全ての人々は
私の元で繁 ....
自ら逝く勇気など始めから無いもので。

だったらいっそ。
あなたが逝ってくれねーかなぁと思ったりして。
でももし逝かれたらすごい勢いで崩れるの分ってるし。
忘れた泣き方なんて思い出しておもい ....
少年は遠い空を眺めて
何を書きたいのか
何を描きたいのか
考えていた
空は高いまま

少年は青年になり
広い空を見渡して
何を書くべきなのか
何を描くべきなのか
決めていた
空は ....
何もかもが嫌になって
真っ白な自分がいる
けれども
そこから僕の夢が始まる

新しい僕の夢は
満たされていたときよりも
ずっとずっと
大きくなっている

何もかも失って
まっさら ....
良い人たちが国を造った
とりあえずの法律と
良い人たちだけの政府を造った
僕らはその人たちに
従えばそれでいい

悪い人たちは
殺してしまえばいい
良い人たちは口をそろえ ....
私は、子どものころからTVの自然ドキュメンタリーが好きだった。民放なら「野生の王国」、NHKなら「自然のアルバム」、「生きもの地球紀行」、「地球!ふしぎ大自然」、たった30分しかなくて不満な現在放映中 .... どこにでもありそうな道端に
どこにでもありそうな大きな石が一つ
座っていた

ある人は
何の関心も示さずに通り過ぎていった

ある人は
怒りを感じて棒で叩いた

ある人は
その美 ....
離れ行く電車に乗ったお前と滑り込んだ電車に乗ろうとする俺
数メートルも無い二人の間の幾多もの障害物
二人の視線
遮るように重なる
交わらない視線虚しく空を切り萎れていく
残された微熱今なお引 ....
僕は
人よりもできることが すくない


僕は
人よりもあたまの回転が おそい


僕は
人よりも当てはまることが すくない


僕は
人よりも決まったことしか でき ....
一月ついたち

凛として
鈴の音が
聞こえてきそうな
夜でした

まっすぐのびるこの道も
ざわとも動かぬ杉の木立も
風の止んだ雪の原も
すべてに
群青いろの絵の具を
とかして撒 ....
お金を取るか愛を取るか?
両方じゃダメ?

だって物質であるお金と
感情である愛を比べるなんて
そんな器用な事
私には出来ないもの

だから両方欲しいの

こんな私って
 ....
一月三日、空は快晴
だけど新たな門出を迎えられない

部屋の片隅に置き去りにされたままの
片付けられないクリスマスツリー

絡まった照明抜け落ちた葉
真綿は少し黒ずんでいる

こんな ....
お風呂に浸かって
六十兆の細胞を丹念に洗いつくす
明日消えるものには別れを
新入りの細胞には洗礼を

すべての細胞を磨き終えたら
今日も一日が終わる
さよならした細胞
初 ....
翼は光に向かって
青空の中を
風に吹かれながらも
ひたすらに
羽ばたき続ける

見下ろすその海は
光を受けた
波と魚の群れが
きらめき瞬いている

翼は光に向かって
どこまでも ....
冬の寒気が細く伸びて
岬の先のほうへ
鋭く尖っていった
遠くで生まれた赤土の丘が
最後に海へこぼれ落ちていく場所で
わたしの そしてあのひとの
フレアスカートのはためく裾から
なめらかに ....
山崎 風雅さんのおすすめリスト(1310)
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