山の中の湖は
冬の空を見上げていた
晴れた空は気持ちいい

葉の落ちた周囲の桜は
寂しいけれど
光がその分入ってくるので
むしろその方が都合がよい

うんと背伸びをする
湖面が揺れ ....
このごろは配給が有っても
お砂糖はいつでもありません
サッカリンは身体に毒です
甘いものといえば
こどもたちには水飴がよいのです
川向こうの小母さんのうちにあるかもしれません
 ....
かいちゃんはくつしたが大嫌い
はかせても はかせても
脱いでしまう

そんなにくつした嫌かなあ
確かに裸足は気持ちいいけど
今は冬
君のあんよが真っ赤なのを
ママは見るにしのびないんだ ....
あの日子宮に辿り着いた時
私は多くの仲間を蹴落として
一人の女を犯した

彼女はとてもきれいな
色をしていたから
私は穢したくて
嫉妬していたのだろう

彼女と一つにな ....
海岸線で仁王立ち
黄昏の中で物思いにふけっていた

荒々しい波音は聞こえるけど
目に映るのは水平線だけ

限りある未来
限りある世界
物足りないから
永遠と名付けた

海岸線でそ ....
焦らずに
焦らずに

道は長くても
道は消えたりしないから
道に沿って
君を見守る花がある

ゆっくりと
ゆっくりと

夢は大きくても
夢は消えたりしないから
夢に沿って
 ....
終わらない八分の四拍子
午後の珈琲
立ち竦む十字路の真ん中
冬の匂いの真ん中でバイバイ
春の匂いを嗅ぐ前にバイバイ
季節の匂いに笑う

終わらない八分の四拍子
午後の珈琲
立ち竦む三 ....
いのちの大切さって何だろう
きれいごとでは済まされないこと
野生の獣が弱い生き物を捕らえ
生きる糧とするように
人間だって経済動物と言う名のもとに
生き物のいのちを断っている
(ひとのいの ....
自らの足で大地に立つ
風の香りは
今ここに自分が存在することを
意識させる

自らの手で大地を{ルビ掬=すく}う
土の匂いは
今ここに自分が生存することを
認識させる

自らの目で ....
僕がどん底で苦しんでいた時
ある友達が頑張れって言ってくれた
僕はありがとうと応えた
おかげで乗り越える事が出来た

別の友達が苦しんでいた時
僕は頑張れって言ってあげた
彼は余計なお世 ....
寂しくなって
歌う場所がなくても
森が舞台になってくれているよ
そっと行ってごらん

悲しくなって
歌詞が思いつかなくても
鳥が平和の歌をさえずっているよ
そっと聴いてごらん

孤 ....
除夜の鐘が鳴るたび夜は更け
私の手元には読みかけの本
なにも変わらずただ
静かな世界に時だけが音を刻む

目を瞑ると蘇るのは
外の木々と爽やかな風

傍に居るのが自然だった貴方の笑顔
 ....
最後の日、最初の日
間の少しの瞬間に
私は眠る

何にも属さない真空の時間に
私は密かに
眠っている

最後の日
私は何を思ったか
張り詰められた息苦しい
そんな時 ....
彼は
あたしが寝た頃にいつも電話をしてくる
きっと
人が一番寂しくなるような時間に

事故からまだ半年
彼はよく将来のことを話す
そして吐き捨てるように過去を話す
あたしに脅しかけるよ ....
位置についている
足跡を構えている
辿る順路は地図の上に滞りなく
手を繋いだ人を添えて迷い込んでいる

踵から踏み込む、街
命の位置について、いる
まだ、僕らが素材だった頃
教科書の奥 ....
 万華鏡 手にとりて
 万華鏡 覗きし{ルビ快楽=けらく}
 
 低き満月 血の香り
 赤き万華鏡に 見えしもの
 
 遠雷のくらき咆哮
 蒼き万華鏡に 見えしもの
 
 接吻の憂鬱 ....
今年最後の夕陽が沈んだ
いつもなら静かになるこの町も
夜になるにつれて盛りを増してくる

私は炬燵で紅白を見ながら
年越しそばを食べている
もうすぐ除夜の鐘が鳴る

今年の ....
1月
行ってしまいました
2月
逃げてしまいました
3月
去ってしまいました
4月
兄が大学生になりました
5月
ゴールデンウィークに喧嘩しました
一生赦さない程の憎悪と愛で以って ....
マリン・スノウが 結晶するように

思い出は いつか降り積もる


 (人はただ)

 (生きるだけの事ではない)


それが本当なら
君は帰ってくるだろうか

こんな僕の思 ....
哀しみのあなたに
なす術をもたない
わたしもまた
その非力さゆえ
自らの存在に
哀しみをおぼえる

星の瞬きの
ひとつひとつが
人の願いというならば
わたしのそれは
確かな理由を ....
最近どうもこころの具合が悪いので
独協医科大学越谷病院で診てもらったら
末期症状の悪性腫瘍だと診断された
インターン上がりの小生意気なやつから
あなたのこころはあと数日の寿命でしょう
なんて ....
正月を飾ること
それは時を飾ること
できるだけ綺麗に
できるだけ美しく
飾ってあげたい

正月を飾ること
それは時を迎えること
できるだけ広く
できるだけ多く
迎えてあげたい

 ....
仕事納めの年末に 
1月から他部署に移動するAさんと 
老人ホームの風呂場を{ルビ掃除=そうじ}した 

「 わたし家では掃除なんか
  ろくにしないんですよ〜  」 

とにっこりほほ ....
ないよ、
とくにない
まったくない
と、いう事もないが

餓えもせず、
とりあえずは寝床もあって
飯が喰えたら 好しとしなけりゃ
テレビも見れるし、
女がいて
子どもが育って
ま ....
みずへらしのお仕事は
毎日毎日水を減らすこと
とにかくいろんなところを回りながら
どんな水も減らしてしまう

あの子が悲しくならないように
涙の粒を吸い取って
ごくりごくりと ....
茜色の夕陽が沈んだ
輝いた今日は地平線の彼方

夜の帳が下ろされて
明日の舞台の準備が始まる

もうすぐ今日が終わりを迎える
昨日は今日の別名でもあり
明日は今日の別名でもある
そう ....
時々自分がどこにいるか
見失うことないかい
きっと誰にだってあるはずさ
一度や二度や
もっと頻繁にある人だって
きっといる

存在を証明するものは
結局何か
彼女のお ....
画面から
音楽が聞こえると
文字のコビトが
囁いて
画面に文字と書き込んで
そんなことないよと
笑われて
苦笑してから
画面の下を覗いたら
ピアノのコビトが佇んで
今か今かとタクト ....
窓ガラスにくちづけを
吐息がこぼれたら
やさしいあのひとの時間
ミルク色の月に
紅茶をこぼして
頬を寄せて眠るひざまくら
好きといって
嫌いといって
憎むといって
どうか
静かに燃えている胸の炎
雪の舞い散る冷えた空気にも
消えないで燃え続けている
このままあなたに会えないで
一人きりせつなさにとらわれて
涙の河で溺れてしまうなら
胸の奥の埋み火消してしまお ....
山崎 風雅さんのおすすめリスト(1310)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
山の中の湖- ぽえむ君自由詩17*07-1-3
思いっきり甘くしてください- あおば自由詩10*07-1-3
かいちゃんとくつした- 未有花自由詩20*07-1-3
子宮の中で- なかがわ ...自由詩12*07-1-3
- 1486 106自由詩5*07-1-3
焦らずに- ぽえむ君自由詩12*07-1-2
バイバイ八分の四拍子- 虹村 凌自由詩2*07-1-2
大切なこと- 恋月 ぴ ...自由詩35*07-1-2
大地の恵み- ぽえむ君自由詩9*07-1-2
レンタルショルダー- 1486 106自由詩9*07-1-2
君の心の世界の中に- ぽえむ君自由詩12*07-1-1
時が発つ- 茉莉香自由詩5*07-1-1
最後の日、最初の日- なかがわ ...自由詩4*07-1-1
車椅子の彼- ごまたれ自由詩33*07-1-1
位置についている- 霜天自由詩907-1-1
万華鏡- 藍静自由詩23+*07-1-1
晦日- 1486 106自由詩6*06-12-31
僕のための概要2006年バージョン- 士狼(銀)自由詩7*06-12-31
遠浅のアデン- soft_machine自由詩4*06-12-31
星のない夜に- LEO自由詩27*06-12-31
ご臨終と言うこと- 恋月 ぴ ...自由詩26*06-12-30
正月を飾ること- ぽえむ君自由詩10*06-12-30
大掃除_- 服部 剛自由詩12*06-12-30
何かひとこと- atsuchan69自由詩8*06-12-30
みずへらし- なかがわ ...自由詩11*06-12-30
- 1486 106自由詩5*06-12-29
アリバイ- なかがわ ...自由詩3*06-12-29
ピアノのコビト- あおば自由詩7*06-12-29
窓ガラスにくちづけを- 石瀬琳々自由詩15*06-12-29
埋み火- 未有花自由詩13*06-12-29

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