パチン 割り箸割って
食べ物を運ぶその手が
途中で止まる

カキカキ シャーペンの芯出して
罫線に沿うように走らせるその手が
途中で止まる

カタン 遮断機は下りてきて
全てを振り切 ....
暗く静かな山の上の夜、
キャンプ場のテントを出て
なにも考えなくていいしあわせを見上げる。

25時なのに、気分だけは絶対青空のような星空の下。

それでも悪夢への眠りいざなう虫の声や ....
乾かない涙があって

滴る小石に苔が生えて

癒えることのない悲しみを

しみじみ眺めて

また、

滴り落ちる
あれから七年、今日も立川行きの快速に乗っています
いつだって反対側のホームに渡ることができるけれど
ルーチンになった行動に、諦めが付くようにもなる

あの頃を取り戻したみたいな窓から滑り込む沈 ....
おかしくならなければいいけどね
そうなれば流せばいいさ
簡単にいうけれど


かかかかか


暗い明け方に響く幾条の鳴雪
童心から帰還出来なくなったようで
手鞠歌


ヒトフ ....
我が主、瑠璃の海から生まれ出で
 螺旋の円を描きながら、虚無の大地に降り立った

 私以外に誰もいない
 私以外に誰もいない
 私のために 私のために

 今の今まで生きてはみたが
  ....
自由に描いていいよ と
渡された広大なキャンバス
だけど所詮は有限な面積に
決められた色と形しか描けない
不自由な絵に意味は無いのだ と
汚れた手で引きちぎってみせた

四角に囚われ見え ....
魂をいためた旅人は
いつも詩を口遊み
誰かの幸せを
海のように祝っている

わたしは彼の肩に宿った
透明な神様に
厳かに頭を下げ
旅の無事を祈る

ああ、どうか
美しいうたのなか ....
躁の時のあなたはささいなことで笑う
私は少し切なくなる

鬱の時のあなたはうつむいてばかりいる
返事がなくて苦しくなる

あなたが大事です
って言いながらめんどくさくて
ほうりだしてし ....
あのバラはなにを叫んで萎れたのだろう
色味を残し 姿を保ち
精気だけをすべて失ってあのバラは
果てしなく続く沈黙と引きかえになにを

あの船はなにを乗せて燃えているのだろう
水平線をゆらゆ ....
長い旅路を振り返れば
故郷へ続く道は遥か遠く
懐かしい人たちの声も
今はもう 聞こえない

ポケットに詰め込んだ思い出は
知らず知らずのうちに零れ落ち
いつの間にか 失くしてしまった
 ....
もう少し 傍にいて

弱々しく かほそいその声を

震えるその唇を繋ぎ止め

引き寄せられるかのように

星々は還るべき場所へと

消えてゆく

深く 深く 深く

優しい ....
山育ちの子が海を知った
知らなければその深さも大きさも
わからないまま死んでいく
たった一日の出来事を
赤い水着を着た縁取り写真の子が
記憶を差し出す、午後五時九分の日没

赤穂海岸で俯 ....
昔、昔、昔、私は一人の馬だった
昔、昔、私は一頭の人間で
遙か未来は七色の稲光
先ほどまでは一瞬の虹
今はゆっくり紅茶を飲みながら
あなたの形をしたばかりの
静寂で曖昧な一筋の煙り
山の ....
透明感のある灰色の空の下
遥かロンドンの地にタイヤ
ジャガーxj_sクーペに男が乗り込む

ロンドンの街並を時速40キロのタイフーン
男の事なんて誰も気にしちゃあいない
酔い明け昨日の酒
 ....
朝、息は白く冷たい
夜雪が降り、ウサギの足跡はついた筈だ
心の中の鉛は骨に入り込んでいる
だが、浮き足立つ朝の輝きは止めることができない
ウサギ狩りだ

猟場に着いた
車の中から銃を下ろ ....
重ねて 重ねて 重ねて

愛を忘れないように

不器用な口づけを


少し遠いティーカップの中

猫舌の私には飲みやすいのに

あなたには冷たすぎるのかしら

微妙な温度差を ....
昔、死んだジィちゃんがよく言ってた
満州の飯は美味かったと

関東軍の青写真
お国の為にと開国し続けた
進軍を進める日本
退避を続ける蒋介石

日本は強いと豪語した

進軍するその ....
ああ、すごい
あなたまだ死んでいないのねと
ぽろりと転がることばがひとつ
まだ生きているのねと
はずかしいはなし、ほんとうにおもったのよ

さいごに記したことばを見返せば
あんまりいまの ....
白い孤独が風上に立つ

悲しみの花弁が吹かれ、落ち
さらさらとした別れが
ひかりを増してゆく

異国の地を歩くとき
誰もわたしに似ていない

そのような寂寞が
どうしようもなく白い ....
そらいろのくるま
にのって
あさがたの
やわらかな
ひのひかりのなか
ぼくたちはいこう

ぼんねっとにひかる
きのうのあめつぶが
さわやかな
くうきのなか
う ....
私をとりかこんでいた言葉たちが
あのときを境に
いっせいに遠ざかってしまった

遠景になってしまった言葉たち
とり残された私のまわりの
がらんどう

けれど私は
おそるおそるでも
 ....
  お爺ちゃん
 

真っ昼間
海辺の無人駅に一人座った
何のために来たのかも分からないまま
海が見渡せる方の端っこの古びたベンチで昼寝をした
陽が傾いて折れたような首元に柔らかい光が当 ....
ひるま雨にふられたふくろうの視線の中
森に刺す月光は乾いた笑い声をこらえた

さやさやと流れる雪どけの小川冷たく
小枝ゆらす風の軽い諦めが
病んだ湖を照らす真白な光と交わるところで ....
エンジンを切った軽ワゴンの屋根を打つ
冷たい春の雨のリズム
捉えきれないπの螺旋を
上るでも下るでもなく蝶のタクトで
震えている灰を纏って朝は皮膚病の猫に似る


   考えている
  ....
あなたが死んでほしいと思ってきたけど
あなたがなかなか死なないから
早く自分が死ねたらいいと思うようになりました

だから
きれい好きになったし
いろんなものも捨てたし
死ぬまでにするこ ....
せまい巣箱で
愛を買い
そして死なせた

原液に
浸っていく翼をみて
いやだと言ったのは
誰だったか
それとも
愛だったのか
高台に古い教会が見える
海辺の街を見下ろしている

結婚式でよく使われている教会

華やかなエネルギーが流れて
街全体が愛で潤う

私もあなたも
生まれ育ったこの街が好き
愛のある ....
 巡る季節の儚さは闇夜に隠れた月のよう。
 一人娘の待つ家に抱える苦悩の薄化粧。
 橋の欄干飛び越えてその身を投げる決心も
 ひと時待てば揺らぐもの。
  
 支えはあるか?いや、ない。 ....
花の盛りは
誰が決めるの

きれいだね

そう言われたのは
遠い午後のこと

あの日の花盛りが
今甦る

花の盛りは
あなたが決める

振り返り
花ほころぶ

バスに ....
もとこさんのおすすめリスト(1092)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
デキゴト✖️ドウサ- ムウ自由詩118-3-17
3月のキャンプ場は、寒くって。- 秋葉竹自由詩318-3-17
苔の映えた小石- 暁い夕日自由詩4*18-3-17
_百年先で待っててね- 青の群れ自由詩1018-3-16
垂涎- 腰国改修自由詩1*18-3-16
白痴の王の孤独- 古具をふ ...自由詩118-3-15
キリエ- たいら自由詩318-3-15
海の祈り- ヤスヒロ ...自由詩318-3-15
手話- 朧月自由詩218-3-14
あのバラはなにを- ただのみ ...自由詩5*18-3-14
旅路- 忍野水香自由詩518-3-13
まみれる- ムウ自由詩118-3-13
赤穂の海はまだ満ちて- 為平 澪自由詩12*18-3-12
馬の思い出- 腰国改修自由詩3*18-3-12
Daydreaming- 暁い夕日自由詩1*18-3-12
ウサギ狩り- 山人自由詩3*18-3-12
愛も嘘も- ムウ自由詩118-3-12
満州の飯と0311- 暁い夕日自由詩5*18-3-11
生きてるweb/再会/また会うかい- 笹子ゆら自由詩2*18-3-11
午後二時四十六分- ヤスヒロ ...自由詩4*18-3-11
そらいろのくるまにのって- Giovanni自由詩18*18-3-11
遠景へつぶやく- 塔野夏子自由詩8*18-3-11
無題- ◇レキ自由詩9*18-3-11
切り取られた最後の世界- 秋葉竹自由詩318-3-11
金の林檎- ただのみ ...自由詩5*18-3-10
片付けじょうず- 朧月自由詩718-3-10
巣箱- はるな自由詩618-3-10
教会が見える- 夏川ゆう自由詩418-3-10
美誠を築く- ヒヤシン ...自由詩9*18-3-10
花ざかり- 腰国改修自由詩4*18-3-9

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