想うと、
  その部分はくりぬかれた
  むこうからくる
  むこうへとゆく
  ひかり色のくらやみ
  はねかえる 音韻的船旅
  オニヤンマたち むこうからくる
  毒く ....
栗の花のにおいがすきです
栗の花はみたことありません
これは栗の花のにおいだよって
たっくんがおしえてくれたので
栗の花のにおいしってます
ばらの香りなんかよりすきです
ばらと ....
追視を始めるくりくりとした大きな瞳は
一点を眺めたまま離さない。
目じりと頬に皺を寄せて
くしゃりと笑った父の顔を。

丸くて小さな手は
元気よく動いて何かを掴もうとしている。
頭をなで ....
なんだかな

いっしょうけんめい悪ぶって
せいいっぱい知らんふりして
こっそり泣いてるのかくして
今日も笑顔です
こんなに淋しくてしかたないのに
こわくてひとりでしかいられない
滑 ....
路傍に夢はしゃがみ込み 動こうとはしない
いつだって道の傍の暗がりに そいつは居たんだ
俺は停まって居る …永遠に停まっているのか、俺は?
あの90年代に於いて 俺に夢はなかった
俺は「独りぼ ....
案山子の首はぶぅらぶら
揺れているのは首だか、風だか

ちいさな呟きが繰り返されて

とうもろこし畑から風がくる
とうもろこし畑から盆の東風
だれかくる来るようにおもう

木の葉を撫 ....
からめあった足の白さが
波打ちぎわまで押し寄せてきた

夜半にくるくる回る満月
血に濡れた髪を真銀に染める

あなたの友人は
みな海底から這い上がり
石榴の頭であなたにすがりつく

 ....
澄ました正装のように
白い波は悠々とした

砂浜は遥か彼方まで
カーキに揺れた

私は独り
この海辺に座り
あわれ と ああ

間にある
汚れた虹のような
渋味のある断崖を
 ....
  
  
  
  
  無駄な命は無いと言って
  
  若い命ばかりが
  
  無駄にされている気がする。
  
  
  
  戦わない事が平和だと言って
  
 ....
夏の夜に眼を閉じて世間を遠ざける
蚊取り線香の燃えていく匂い

いえ、あれは父が煙草を吸い尽くす音
いえ、あれは兄が穴を掘る遠い音
いえ、あれは舟に乗せた人にふる音

どこに行けばいいの ....
少年が絶望を知るには早すぎた

下駄箱の中のパン屑 やせ細った体
一人ぼっちの登下校 あざだらけの顔

踏みつけられて突っ伏した地面から見上げた林間学校の夜空 ネオンライトのない
その自ら ....
  
  
  
  
  子供は
  
  煙草を吸って
  
  大人になった気になって。
  
  
  
  男は
  
  乳首を吸って
  
  偉くなった ....
あおぞら
シーツが風に舞っている


ひとり
取り残された午後
しろい夢は
触れても何も感じえない


ただ繰り返す呼吸


紋白蝶がふわりと
青に透けて
ひらりひらり舞 ....
【さかくだり】
     
あの懐かしい橋を渡れば
蛙のひしめく道がある
いきものを ころさないように
体が傾むく川下にむかって
足をゆっくりと あるく 

あの懐かしい橋を見下ろせば ....
きみの心臓
サテンの雫
パールのマチ針で
小刻みにタックを寄せて

ずらさないようミシンで縫えば
ほら丸い

きみの吐息

ぬめりとして手によく馴染む
暗いところで静かに光る ....
病室が
まあるくしかくく転がって
赤子と死者が廻ります
消えない汚れは
ないけれど
拭えど
壁は白いから

窓を描きます
朝には消えてしまうけど

指に天体を絡めたら
柔しい繭 ....
点と点を線で結んだ
点と点の距離は彼方
いつの間にか近づいて
星座が浮かび上がったように
君がそこに立っていた

(二回の手拍子)

感電したかのように痙攣
静まり返った0.5秒、そ ....
桜の花を消した緑の炎
丘の上で震える
5月
雲は海に溶けて
この青空にはない

良い匂いのする風

僕を動かしている
レモン
レモン
また一枚
シャツが脱がされていく
5 ....
{引用=片想いをしていたころ、よく浜辺に行ってわたしを砂にうめました。

潮の満ち干をかんじながら、血をながすからだをはずかしいとおもいました。

恥ずかしかったのです。ひとばんじ ....
{引用=やせていくわたし椅子の上にでもかけておいて
そ 室内干しでいい

こんな時はメロンパンをたべるの
歯の裏にくっつくうっとうしさがばかげててすき

生きてるかんじする?しない ....
ある夜
死んでしまつた

畳の上に食べかけの芋がころがつてゐる

その横におれがころがつてゐる

目をとぢることも
ひらくこともできない

お迎へもこない

月の光 ....
恐竜の時代に生まれて
恐竜にはなれなかった

人間の時代に生まれて
ヒトに選ばれて産まれたんだが

次の時代は
巨大な隕石になって
この地球に衝突したい

そして次の時代は
地中 ....
  まるい
  光のとかげ
  うしろから頸を締めた
  深い 叫びのつぶて


  むかしのきみの幻に
  許してほしいと上目を遣った
  とっくに許されているくせに
   ....
ずっと嘘をついていたから
あなたの眉毛だけを
よく覚えている

あなたの目を
ちゃんと見れなくて
眉毛ばかりを見ていた
わたしは眉毛虫
いつか蝶々になると
ずっと嘘をついていた
夜道
突然何かがヘッドライトに浮かび上がった
猫だと直感した
避ける暇もなくブレーキを踏む間もなかった
瞬間、タイヤが踏んで ぐしゃり 鈍い感触があった

そのまま通り過ぎてしまった
 ....
獣に潜む
重ねた月から指が泳ぐ
次の言葉を
無かったことにしますか

銀紙で包んで
しまい忘れた声の在り処
耳を澄ましても
体のコードが伸びるだけです

見せたいものは何もないのに ....
{引用=月の夜
時計がこわれている

わたしはおなかがすいたので
きれいなおとこの子を食べている

(妹はきたのくにで
 いまではむらさきつめくさです
 こおった風にゆれて ....
小人のすがたをした夜

もみの木に似たピアノ

香爐の用意は出來たか


誰かが 神經豚に轉形しようとしている

意圖は 錯誤の技法を導入する

蔦狀の陰半球で {ルビ領土=ゾー ....
五時に目覚めた。
やはり、痛む。

連休前に宮本先生にもらった錠剤は四日分だから、昨日の朝に一錠飲んでなくなってしまった。
五月一日だった。連休のど真ん中だから宮本先生には診てもらえない。
 ....
夜の道を歩く 

闇の中の秘密

幼子の声が響く 

誰か私を消して

持つだけで孤独が滲む 

誰にも見せぬ過去

気遣って云わぬのに 

隠せば嘘の匂い嗅がれ 

 ....
もとこさんのおすすめリスト(1092)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Alternative- 草野春心自由詩219-5-10
栗の花- 羽衣なつ ...自由詩6*19-5-10
ひととき- 梓ゆい自由詩119-5-10
シャラン- 世界世紀自由詩3*19-5-10
「夢見る頃を過ぎても」- 白砂一樹自由詩219-5-10
とうもろこし畑- 帆場蔵人自由詩6*19-5-10
えいえんの海鳴り- 秋葉竹自由詩819-5-9
海を見た- Giovanni自由詩10*19-5-9
【_戦う_】- 豊嶋祐匠自由詩4*19-5-9
追憶を燃やす匂い- 帆場蔵人自由詩8*19-5-8
少年- 橘 紫苑自由詩219-5-8
【_吸い切る_】- 豊嶋祐匠自由詩1*19-5-8
青空- あおいみ ...自由詩12+*19-5-8
くだる- るるりら自由詩16*19-5-8
きみの心臓- 三月雨自由詩4*19-5-7
海原を編む- 秋良自由詩719-5-7
点と線と君と- 中原 那 ...自由詩419-5-7
5月- ゴデル自由詩4*19-5-7
はつ恋- 羽衣なつ ...自由詩9*19-5-6
メロンパン- 羽衣なつ ...自由詩10+*19-5-6
永遠- 石村自由詩21*19-5-6
時代- こたきひ ...自由詩519-5-6
天国- 草野春心自由詩11*19-5-5
眉毛虫- イオン自由詩2*19-5-5
眩しくて一瞬前が見えなくなった- こたきひ ...自由詩719-5-5
正しい横顔- カマキリ自由詩419-5-4
ふるさと- 羽衣なつ ...自由詩10*19-5-4
soft_shell- 墨晶自由詩3*19-5-4
たまです。- たま散文(批評 ...5*19-5-4
19歳- 源 想自由詩219-5-3

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