いくつもの街
いくつものビル
いくつもの恋、それから恋
行く先に来し方に
咲く花に結ぶ実に
閉じた蕾
吹く風に色がついたら
まちに名前がついたら
きゅうにひとが見えてきた

ガ ....
綺麗に折り畳まれた記憶の布には
美しい刺繍
綺麗に折り畳めなかった記憶の布には
汚れた滲みができていた

構うことなく
人間を生きる
人として生きるために
日々を重ねていく

未来 ....
水道の蛇口をひねれば水が出る
そんな単純な思考を

私はバケツを持って川へ水を汲みに行ってしまう
そんな思考を持つ時が多々ある

こんな草臥れる疲労脳を案じてリラックスとやらを
習い始め ....
さよならなんて言わないよお
おおきな風が叫んでいる。
Auf Wiederse~hen
またね と 天から吹いてくる。

あおい風が
くびれた腰のトルソーをつれていった。
湖のまん中の  ....
とろとろの眠気を抱いて通り過ぎた芝桜
一枚一枚の花びらが妙に奥ゆかしくて
ふわりと笑えるくらいには近づけぬ
頃合いを見計らい オール片手に君が
ゆっくりと瞳を合わせるように
擦れ違う 揺れ惑 ....
別に天国の歌声に耳を奪われている訳じゃない
地獄の底から湧き上る苦悶の呻きに眠れない訳でも

聞いているのはこの世界 尽きることのないお喋りと
拮抗しながら 解かれて往く 形あるものの軋み
 ....
空は
永久無料のアートだと
思っており
事あるごと
とくに
金のないときは
しょっちゅう
見上げた

きのう 空の神さまが
ずぶ濡れで
訪ねてきて
いや、さいご
身体で払 ....
腰まで雪に埋まり
全身で空を指す暗緑色の矢印
風に翻弄されないしなやかな直立

透明を深める濃い青の奥から現れる
最初の星屑に
放射冷却を告知する
 
耐えているのではないが
嗤 ....
お控えなすって

ご当家の 軒先の仁義 失礼でござんすが お控えなすって
障子より目玉だけ出しておられる お坊ちゃんお嬢ちゃんも お控えなすって
わたくし生国は 大海原 水界のはてに発します
 ....
誰もいない映画館

静寂味のポップコーンは無矛盾

映画泥棒は来ない

荒れ気味の画像に3カウント


見慣れた女性に抱かれた

地球儀のような赤ん坊が

見慣れた男性に
 ....
虹男の顛末 涛瀬チカ改め神坏弥生

虹が空に現れた日
男は空へと昇ってみたいと思う
飛んで、飛んで、飛び上がり
スプリングのテントに跳ねながら
高く飛び、回転を繰り ....
君と僕が

同じセーターを持っているのを

君も僕も

知っていて

僕が着た次の日に

君が着てくる

君と僕が

同じセーターを持っているのを

君も僕も

知 ....
海には白い波と澱んだ茶色の水中の飛沫がある
俺は鎌倉に一つ欠伸をした

都市は眠りに付いている
生活者にとっては好都合だ
週末の大手町に流れる旋律には音が無かった
響きも無かった
記憶だ ....
打ち捨てられた傘が
雨上がりに閃き

嘘になった舗道は
まだ濡れている

それらに
名前をつけないでくれ
寂しい名を



束ねてからげた未来は
生木で火も点かず

 ....
悲しみはいつものモノローグ

ぼくらを蟻みたいに

地上に張り付かせて

ドローンと海鳥のランデブー


失われた歌と八ミリの海

城壁の跡と草むらの年月

雨降るせせらぎは ....
さっと
拾い上げて行く
まるで
風が
降り積もった粉雪の
上澄みをさらって行くように
わたしたちの
真実を
積雪の中に
置き去りにして

そうして駆け巡る冷風が
冬の
いたず ....
ときはふらりとたちよって
触れるだけ触れて 去っていく

かなしみに火傷

体ごと持っていかれそうになる そのときに
飲まれては 足掻いて

手をさしのべるのはだれ

ふくふく小さ ....
あかりに頼ることなくあらゆるものを見つめようとする気持ちを覚えたのは幾つのころだっただろう?その瞬間のことは決して思い出すことは出来ない、たとえ自分の過去を洗いざらい探ってみたところで、その瞬間を見つ .... 小さな町の小さな家に
のっぽの君は生きていて
きゅうくつそうなテーブルで
ゆっくりポトフを食べている
小さな皿で二三杯
食べ終えると
君は背中を丸めて天井を見上げる

朝日の町の朝日の ....
巡礼のような瞳をした
サイレント・マイノリティたちの
胸に眠る想いの泡立ち
言葉たちがほのかな帆をあげて
ページの水平線をこえて
この岸に近づいてくるから
桟橋を差しだそう

  世界 ....
  木造家屋の
  窓に、夜 雨がふるえる
  ながい髪に指を とおしていると
  君はいつか居なくなるってことがわかる
  蛇口から冷たい 水がおちてくるから
  いつまでも 僕は ....
 
窓にしがみつく
あさつゆ

透明がすこしずつ
いろをかえて

時間と時間のあいまに
やわらかくすべりだす

しずく

いっぱいに光をすいこんで
流れ込んでくるもの

 ....
彼らはあたまが悪かった

可哀想なくらい

朝礼が終わるときまって煙草をすった

ほめられると当然だと思い

叱られると気にくわなくて狙われていると

脳みそに発生する弱い電気で本 ....
違和感はつきまとい
暦はいつだって市民のためにある
権利と義務とをリボンで束ねて
道と名づけ
手渡してくれる約束とは
すれ違い続け
なのにもうすでに私の上には
屋根がある
床も窓も扉も ....
リリカルな私 涛瀬チカ改め神坏弥生

例えば、白と黒の鍵盤に向かって
白から黒へ黒から白へと半音ずつ上げてゆきながら
サティを弾いてみる
午後に明るい日差しがさしてカーテンが
膨らんで揺れ ....
ちいさなものならボルトいっぽん

デブリは秒速8キロで地球のまわりを回っている

なのに映画や漫画いがい

デブリによる宇宙空間での大事故はない

ふしぎなことだ

隠ぺいされてい ....
なにかあるような気がして
遠くへ遠くへ
人の話もきかず
自分自身も、見ずに
なにかあるような気がして
遠くへ遠くへ
遠回りなんかごめんである
まっぴらである
なにかがあるような気がして ....
ゆっくり育つ息子が
五歳にして
歩き始めたので
日曜日の公園へ連れてゆく

小さな影は、{ルビ日向=ひなた}にのびて
ひょこひょこ歩き
地べたに尻餅をついては
砂を、払ってやる

 ....
ここは敗戦の昼下がり

夜はここは船室

昔なら観たければ借りたり買ったり

いまは繋ぐだけでいい

人影は自由

温かいビルや気にならないほどの緑

時間が経つのってなんて遅 ....
1
歩いている橋の下を流れる川は澱んでいる
ぬかるんだ川の底では水の香りは土の茶色に掻き消され色彩を失う
透明な景色を一体どこで見ただろう
眼に見えた草の形は項垂れていて 写真には真っ直ぐに伸 ....
もとこさんのおすすめリスト(1092)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
いくつもの街- はるな自由詩318-2-16
季節のある街- こたきひ ...自由詩418-2-16
脳を溶かす水の祈り- 朝焼彩茜 ...自由詩718-2-16
A__day__in__the__life- 草野大悟 ...自由詩418-2-15
長瀞- 藤鈴呼自由詩2*18-2-15
自分に関する限り- ただのみ ...自由詩8*18-2-14
- もり自由詩4*18-2-14
明日の予想最高気温は氷点下六度でしょう- Lucy自由詩9*18-2-13
おもてなし妖怪2018- るるりら自由詩9*18-2-13
バースデイ- ヤスヒロ ...自由詩218-2-13
虹男の顛末- 神坏弥生 ...自由詩218-2-12
- フユナ自由詩5*18-2-12
- 鷲田自由詩418-2-12
卒業- ヤスヒロ ...自由詩1018-2-12
地上の悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩418-2-12
風雪- 末松 努自由詩518-2-12
金の鳥の羽に月の小指- 田中修子自由詩10*18-2-12
もちろん君がそれを誰かから受け取りたくないのならと言うのなら ...- ホロウ・ ...自由詩2*18-2-11
のっぽのこ- 黒田康之自由詩818-2-11
サイレント・イノセンス- 塔野夏子自由詩5*18-2-11
愛の夢- 草野春心自由詩418-2-11
『しずく』- ベンジャ ...自由詩3*18-2-11
人生で大切なこと- 吉岡ペペ ...自由詩518-2-11
Disposer- もっぷ自由詩318-2-11
リリカルな私- 神坏弥生 ...自由詩318-2-10
デブリ考- 吉岡ペペ ...自由詩318-2-10
遠回り- 次代作吾自由詩518-2-10
日曜日の公園- 服部 剛自由詩12+*18-2-9
敗戦の昼下がり- 吉岡ペペ ...自由詩318-2-8
断片- 鷲田自由詩318-2-8

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