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 つぶれた靴を
 見ていると雨を思い出す
 ほの明るい 窓硝子のむこう
 僕の心が僕の心に変わっていく
 その間も絶えず 雨は降り続けている
衣食住が足りていても言葉が足りない
そう言って君は僕の顔を見た
でも、実際できる事とできない事があるんじゃないかな

僕がそう言うと君は僕の頬を平手打ちした
部屋中に肌の鳴る音が響いた
そ ....
 世界が 大きな空洞なので
 水平線が見えた
 海が見えた

 白い 掻き傷が あるのか無いのか
 どうしようもなく なにもかもが
 影

 倦み果てた貌で
 あなたは 眼に映る ....
 魚が数匹
 日の光になって
 頬の上を泳ぐ

 問われては 答え
 答えてはまた 問い
 感情の影に貌をかくして

 問われては 答え
 生まれてはまた 息絶え
 命あるもの ....
 何も言わない
 読点のような皿を洗う
 燃え終えた数本のマッチに
 年々似てくる
 僕の記憶

 日をうけて
 影になっていく 木
 振動する沈黙 かなしすぎるほどに
 決して ....
 無害なことばかり話す有害な人
 舌先から 論理が涎のように垂れて
 皺くちゃのスーツに染みをつくる

 キミに足りないのは嫉妬心だよ
 そう言われた 丸ノ内線の車内で
 他人か知り合 ....
 カメレオンの眼は
 薔薇に似ていなかったかと思い
 検索してみたがどちらかというと巻貝
 今し方 ハヤシライスを食い
 煙草をすい 部屋の暗いあたり
 眺め
 ほつれそうな体 仮初の ....
まあ
じっさいに、熊の被害に遭われた方には
申し訳ないのだけれど

熊のフリー・ハグに注意!

きょう
きゃしゃな感じの三人組の青年たちが
フリー・ハグのプラカードを胸にぶら下げて
 ....
ぼくが20代の終わりくらいのときやったかな
付き合ってた恋人のヒロくんのお父さんが弁護士で
労災関係の件で、それは印刷所の話で
「年平均 6本」とか言っていた
紙を裁断するときに指が切断された ....
とても土のにおいがする花壇で
先生は苦しそうな顔できれいごとを並べていた
お母さんは泣いてた
僕はまだ小学生で
マリーゴールドを眺めながら
図鑑で見た
花の構造を思い出していた
茎、がく ....
「あなたは 15歳の子供は こんな醜悪な場にふさわしくない
少なくともわたしはそれを知っている
もっと美しいものを受けるに値する」  
                 (ヤマシタトモコ『違国日 ....
夜更け
あなたは名前になる
わたしは耳を澄ましている
身体に触れるように
呼んでみる
息だけが漏れていく
言葉は庭に埋めた
どこに埋めたのかわからなくなって
その庭も無くなって ....
愛って、皮を剥いた馬鈴薯だぜ
だから俺の故郷に愛なんかなかった
紳士録にも載ってねえ名前は
この街では沢山の愛の中のひとつだ

優しさは仕舞っておけ、
乱暴な拳もポケットに隠しておけ
奴 ....
カミキリムシを
誤って踏み殺した
足とサンダルが
ずるずるする

ああ、
夏の終わりは
まだ先で
後頭部と首とが
チリチリ焼ける
そのうちに
脳みそに火が通り
ええ加減で
U ....
生きていくこと
空箱の庭
蝉の抜け殻の残響の続き
風に揺れる透明なブランコの隣で
ほんの少し匂いがした
嘘みたいに
あなたに触れたかった
流れ星のつく嘘に騙されて
幾千も羽ばたいていく星宛ての青い希望達
宇宙の塵になってゆく

もがれた翼が無意味なゴミのように時折地上に降っている



地下は重く粘度の高い暗闇だ
息 ....
(妻を忘れるため、父は随分前に出かけた、)

水分をかんじなくなったという母は、
乾燥を終えて、洗濯機から飛び出すとうめいな犬たちを、
外へ放ちつづけている、
犬たちは、夜中に作られて、朝に ....
わたしが習ったことのない踊りを
みんなが踊ってる
わたしには聞こえない音楽
踏めないリズムで
ようようと
あたりまえの顔で
大通りで隊列を組み
ひとつの祭りのように

わたしの身体は ....
僕は考えることが知ることに似て
虚しい
それは でも 一体なぜなのか
湘南で見た夕暮れのようだった
バスの中に入ると一人
僕は今日も生きたのだと思う
青く 存在する 見たことのある海を
 ....
蛇が布団の上で死んでいる。いつから死んでいたのか知らない。腐ってはいないが干からび始めている。とても大きな蝿が一匹ぶんぶんと飛んでいる。開け放しの窓から風が激しくて臭いを感じることができない。反故紙が .... 心臓が動いている。命を頑張っているのだ。でも気分が落ち込んでいる。地平人たち。地平人たち。ツバメがもうすぐ脛を蹴る。今のところ人の死ぬ姿は見えない。苗木が巨大化していく。ベンチがボロボロになっていく。 .... 今日のことだけ大切で、昨日までは忘れた。
ぼくは地名も歴史もわからないし、
暮らしにはコーヒーと猫があればいいと思ってる。
AとかBとか記号のように生活を送る。


広い雨の大通りを、微生 ....
  淵にいて
  くるくるとまわった
  すごく晴れてた


  池があった
  水に 日もぼうと浮いてた
  ぜんぶ本当にあった


  淵にいて
  かなしさから
 ....
汚れた衣服をいくつか籠に放り込んで、そうしてぼくたちはカラフルな影を選んで家路についた、どの日めくりにもあった日焼けの跡のことを、反射する屋根の眩しさ、室外機の低い振動、五月は水色のタイト .... どのような一日にも正しく夜が訪れること、真新しい傷にも沈黙の色が塗られていくこと、手続きを終えることなくありのままに申し送りをしていく、例えられた光、覚えたままの足取り、省略や .... ファン歴が長かったのに聴かなくなったバンドを思い出して、今どんな音楽やってんやろなと思う。
そしてそのバンドの新しい曲を聴くまでの時間をふりかけて飯を食う。
美味い。
君がポケットから取り出した青空は
 ひたすらに美しかった

珈琲で手を洗う
 これが別れの挨拶だ

僕の落とした心臓を
 蟻たちが咬みくわえて引きずっていく
  それを鳩が涼しい顔で奪 ....
ある日、あなたの背中に
窓があるのを見つけた
開けてみると
普通に外の景色があった
眩しければ鳥になるといいよ
とあなたが言うので
わたしは鳥になって
空へと飛びたつしかなかった ....
友達が海辺だった。ぼんやりと暗い真昼の部屋で、どこから迷い込んできたのだろう、蟹が蠢いていた。冷たく静かなベッドの上で、蟹の群れが、友達の中へ滑り落ちていく。少しだけ話をすると、友達は用事を思い出して .... 丸の内駅のホームで、あなたを見かけたとき、BOSEのヘッドホンから聞こえていた音楽より、脈がバクバク鳴る音のほうがはるかに大きくて、動けなくなった。まるで、両方の靴が触れている地面から、たった今足が二 ....
はるなさんの自由詩おすすめリスト(1662)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
自分(2024.11.29)- 草野春心自由詩324-12-19
理由- 久遠恭子自由詩324-12-16
倦み果てた貌(2024.11.28)- 草野春心自由詩5*24-12-15
魚(2024.11.06)- 草野春心自由詩524-12-10
何も言わない(2024.11.03)- 草野春心自由詩624-12-2
涎(2024.10.31)- 草野春心自由詩424-11-25
カメレオンの眼(2024.10.25)- 草野春心自由詩524-11-20
熊のフリー・ハグ。- 田中宏輔自由詩14*24-11-13
年平均_6本。- 田中宏輔自由詩12+*24-11-6
不登校- 九十九空 ...自由詩1224-9-10
理由- 九十九空 ...自由詩624-9-6
夜更け- たもつ自由詩624-8-31
暗黒街の馬鈴薯- atsuchan69自由詩12*24-8-4
カミキリムシの幽霊- 奥畑 梨 ...自由詩424-7-30
生きていくこと- たもつ自由詩724-7-22
きざし- ◇レキ自由詩4*24-7-5
水分をかんじない- パンジー ...自由詩624-6-30
囲まれた時間- 凍湖(と ...自由詩424-6-14
帰りのバス- 番田 自由詩524-5-31
- 佐々宝砂自由詩11*24-5-27
地平人たち- 奥畑 梨 ...自由詩424-5-22
漸近線の夜- ねことら自由詩3+24-5-19
淵の話- 草野春心自由詩324-5-14
水色のタイトルとまばらな座席- ねことら自由詩624-5-4
毎日に夜があること- ねことら自由詩524-4-6
4月4日の昼休み- 奥畑 梨 ...自由詩124-4-4
Contradictory_equilibrium- 鳥星自由詩6*24-3-26
不在- たもつ自由詩17*24-3-23
友達- 鳥星自由詩8*24-3-21
あなたのかたまり- パンジー ...自由詩524-3-6

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