すべてのおすすめ
  あいするひとよ、
  ほんとうの
  きみのその気持ちは
  とうめいな廊下になって



  蜘蛛の巣がからまったような
  きょうの丸い月にむかって
  ひたむきに伸 ....
遊覧船は雨もよう

縫い針さながら森はしずかで

昼間の月は紙片を降らせる

絵になれない陰はどこにもないから

わたしはひそかに呼吸する
水と油は
反発し合う
反発するから
互いが成り立つ

水と油は
こばみ合う
こばみ合いつつ
となり合う

水と油は
よごれ合う
よごれ合うから
澄み分けてゆく

 ....
たとえば一本の麦穂のように

収穫を 忘れられて
項垂れながら  汗を流している
黄金色の畑のへりで
埃っぽい道のかなたの
青空に
憧れている

そんな
一本の麦穂の ....
わたしたちが会っていた時間は短かった。
日焼けした太腿をさすりながら眠る彼を見ながら
わたしはビールを飲んでいた。
夢の中で私の頭を撫でているかどうか
確かめられたらいいのに
一人きりで ....
指から少し離れた宙から
水が こぼれおちてゆく


紙を三つに切り
ひとつ あまる


ところどころ 穴のあいた肉から
音が抜け落ちてゆく


鬼の子が二人
 ....
善意と酸素に満たされた部屋で
私は彼を歌にする。
彼の夢に出て来た女の子すべてに
私の名前をつけてあげるかわりに。
おまえはただのロック
おまえはただのパンク
おまえはただのハード
おまえはただのメタル

おまえはただのポエム
おまえはただのノベル
おまえはただの散文
おまえはただの ....
  割れた
  イチジクの実から
  生まれたかったわたしは
  椅子に座っている
  文鎮よりも正しく、
  鶯よりも所在無く
薬を
一錠ごとに
食べて
ドアを
閉める
その
繰り返し

風が
開け放された窓から
冬が春に変わる
ころ

甘く
しめった
匂い

狭い
病室で
私の
瘢痕 ....
  

  かたすみで
  ひざまづいているような
  夜の闇に
  蚊取線香のけむりが
  しろく冷めてゆくのを



  いのるように
  きみは見ていた



   ....
1.私は生体解剖されるために産出された

2.私たちは段々と大人になっていくんだね

3.君と私は舐め合うよりも傷付け合うことの方が多かった

4.血は減らないね

5.昨日の私とどっ ....
溶けかけた
まっ白なティーカップのうえ

紙の皿に乗った
ぼくの

回転する
小さな骨

銀の照明燈からは
ミルクが垂れて

何やらふわふわしたものが
ぼくの

心臓の殻 ....
わたしは写実をつなぐ
紙に沈む点を見捨てる
森のむこうの森
水たまりにくちづける


紙を裂いたかたちたち
紙を裂いたかたちにつづく
涙を抄い抄われる手が
別のし ....
  巨大な
  塊から切り落とした
  その赤い棒は
  どろりとしていて
  静かなのだが
  耳を押し当ててみると
  きいーん、
  きいーん、と
  響きが高速回転し
 ....

コップ一杯の水を飲む

夜の間に
水分が失われた細胞が
目覚めていくのを感じる

八月六日の朝
同じように水を飲む

最期の言葉は
ミズヲ クダサイ

この水は
私の水 ....
オレンジマーマレード
草原が燃えてる?
かわいらしいわ
きれいだね
人類の手足浮かんで
おそろしいね
たぶん言葉たち湖に沈んでく?



ぽかっとひかるそらへ近寄りすぎないでわたし ....
  その石には
  一房の夜が埋め込まれていて
  羽をひろげた名もない鳥が
  宙返りをして遊んでいる
  ならば
  僕は
  手のひら一杯の嘘をあげる
  その重みで
  ....
 
あなたへ直線をひけないので

円をかく

今日も円をかく


 
君たちは分裂して数を増やす君たちは分裂して夢を数え上げてく、
何しろ満足しない方法を覚えたときから、
君たちは足を増やして切り落として、
切り落とした足を食べて生きているんだから、
そのために ....
  夜半、
  食器棚の中に
  銀色の双眸を宿した
  生温い女がはいっていて
  その白い吐息は
  ガラスの扉を曇らせていた



  他にはいっていたのは
  腐っ ....
牛丼屋でウシが食事をしていた
まさか共食いか、
と思ってよく見ると
豚丼だった
食べ終えたウシは
お父さんごめんね、と言って
手を合わせ
泣き始めた
他のお客さんは皆
見て見ぬふ ....
「素因はたぶん、耳ね」
おまけに、抜け落ちる髪と繋がっている緩んだ肉体は耳のためにあるらしく
耳の熱を冷まして寝ないと
ふとんに泌み込む塩素にわたしの夜を知られてしまう

「結果はたぶん、口ね ....
 夜間高速
肘から先の宇宙は
少年時代に繋がっていて
綿菓子みたいな青春が
笑顔で僕を待ってる

 螢
てらてらと鳴いている
光は人の絆を蝕む
川に小舟を浮かべるよう
やさしく空へ ....
会社の前に
クジラが打ち上げられていた
昨夜の雨の中を
泳いで来たのだろう
海に連れて行こうとしても
びくともしない
やがて専門の業者の人が来た
都会ではよくあるんですよ、
と ....
まだら模様の彼は
大声でLOVEを叫びます
私はこの身体から
外出するために
嫌いなものを
好きになりました
{引用=(煙突)

   獣たちの
   輝いていた瞳は
   もう、眼窩にひそみ
   昼の祝祭は
   夜の灰となり
   細い導管を
   遡る


(車)

 ....
七月の家

窓から風が
緑の葉は揺れ
庭の木々も
風と戯れ
汗ばむ頬
七月の午後
珈琲はおいしく
壁の絵もうれしくて
全てのものが
涼しい唄をうたっています。
うさぎの
あたまが
たいへんに
わるくて
いしの
そつうが
できないから
せんきょけんが
あたえられず
せいじさんか
できないから
うさぎに
じんけんはないし
うさぎは
ひ ....
それでも困るやつはいない。
ビルの踊り場にモップが散乱しているくらいじゃ。
そのかわりに、掃除用具のロッカーの中を
想像していただきたい。ガムテープでぐるぐる巻きの警備員か、
同僚たちのつ ....
はるなさんの自由詩おすすめリスト(1634)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あいするひとよ- 草野春心自由詩812-8-27
に、じ、む、- 千波 一 ...自由詩4*12-8-27
水と油- 千波 一 ...自由詩5*12-8-25
麦穂- るか自由詩412-8-25
:level- プテラノ ...自由詩312-8-25
わたし_うつわ- 木立 悟自由詩612-8-23
Veronica- 青土よし自由詩412-8-23
ただのロック- ホロウ・ ...自由詩5+*12-8-18
- 草野春心自由詩212-8-15
水死- 由比良 ...自由詩212-8-12
なつのいのり- 草野春心自由詩512-8-11
Ånorёxia- 由比良 ...自由詩412-8-11
- 由比良 ...自由詩5*12-8-10
ノート(羽音)- 木立 悟自由詩912-8-10
赤い棒- 草野春心自由詩412-8-9
誰かの水- そらの珊 ...自由詩14+12-8-6
ポイントいりません(オレンジマーマレード/草原が)- モリマサ ...自由詩512-8-4
石の夜- 草野春心自由詩712-8-2
円をかく- 殿上 童自由詩39*12-7-30
アスピリン・ソング- 由比良 ...自由詩8*12-7-29
生温い女- 草野春心自由詩812-7-25
都会図鑑4- たもつ自由詩712-7-25
それは、たぶん- 阿ト理恵自由詩8*12-7-24
さみだれ- さひ自由詩412-7-23
都会図鑑2- たもつ自由詩412-7-23
酷薄- 和田カマ ...自由詩1*12-7-23
樹々へのコラージュ- 草野春心自由詩512-7-21
七月の家- 生田 稔自由詩512-7-20
エンデウミオン- 6自由詩412-7-20
驚き- プテラノ ...自由詩112-7-19

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