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  わたしの心が
  くらげのかたちになったら
  会いにきてくれますか



  手のひらに月をすくい
  くちびるを歌でみたし
  むかえにきてくれますか
  わたしの心 ....
幼い頃から
鼻血を出したことがない。
だが、街灯が消えて
露が凝縮して
霧がコンクリートから浮かぶ時に
(寒い朝に
ある目に見えない神の息)
頭が空になった感じ
鉄の匂いと

を ....
"Welcome to Strawberry Time!"
2年後の新たなシングル。
松田聖子が髪をおさげにして
脚光で躍る。
楽団が高まる。
1987年の春。
彼女の ....
むかしよく不安になってた
ささいなこと
教室のまんなかで
ノートになみだをこぼしたこと
真夜中のベッドで
胸がどきどきしたこと

冴えた冬の朝の空気
放課後の図書館
橋の上の ....
このごろ
夜になると
湖の畔で
子がひとり
菓子箱を釣り上げる
歳を尋ねても
教えてはくれない
何度も尋ねる
そのうちに子も
尋ねかえしてくる
人に話すと
誰も信じず笑うが
ほ ....
  猿は黙って登ってくるのだ
  かれらにしかみえないおまえの
  躯に穿たれた釘を伝っておまえの頂まで
  それでも数匹は諦めて引き返すし
  また数匹は手を滑らせて落ちてしまうし
 ....
  きみの手についていた指は
  たしかにきみの手についてはいたが
  なんだかきみのものじゃないみたいに
  肩におちた長い髪から 夕暮れの光をとりわけていた
  わかることも わか ....
  部屋には、いつもあなたと
  夏草のにおいがあふれていた
  なにもきこえないほど私たちは笑っていた
  開いていたドアの四角いところで
  陽の光が 涙をこらえていた
だいこんおろしはきれいだな
ヒマラヤみたいにきれいだな

炊きたてごはんに
白いお豆腐

白い小女子きれいだな
だいこんおろしはきれいだな

だいこんおろしているうちに
残酷なこと ....
  生きている老人と
  死んでいる老人のあいだに
  いくつかの指がならんでいる
  老若男女あらゆる者から{ルビ捥=も}がれてきた
  それらはまるで枕木のようなのだ ....
  ともあれ私のなかに
  これだけの鼠がいるのだから
  とうぜんあなたのなかにも棲んでいるはず
  血液の湿り気を好み{ルビ腑=はらわた}の肉を噛みつつ
  身体の{ルビ常夜=とこ ....
  剥かれた豆の
  殆どは椀に収まったが
  僅かながら溢れてしまう
  階下から聞こえてくる物音は
  すべて嘘だと私にはわかったが
  目の前で語られていたならどうだろう

 ....
  一行の文を
  今しがた、私は読み終えた
  それでもテーブルについているのは
  私のほかに誰もいない、そして
  私はこのまま待つのだろう
  青空のせまいところに
  詰 ....
イカは弱い
病み上がりだ
足が細く
くにゃくにゃしている
しかしイカには
美学がある
イカは
タフな生き方にこだわる
エビ・カニ類や小魚といった
獲物にまとわりついて
じわりじわり ....
  華やかな街が
  あなたの眼のなかで壊れていく
  そのなかでだけ それは 死なされていく
  小さく硬いなにかが振り回されている
  大きく脆いなにかが燃やされている
  咲き ....
  席はあったが
  わたしは座らなかった
  銀いろの月によく似た
  さみしい言葉だけ胸の奥に置いて
  けれども誰にむけたものかわからず
  きまり悪い笑みをうかべて わたしは ....
ああ困ったなあ、
(宮沢賢治「注文の多い料理店」)

本当にこのやり方でいいのかい?
(浦沢直樹「20世紀少年」)

胸の中でつぶやいた
(川上弘美「どこから行っても遠い町」)

私 ....
猫でした
まちがいなくねこだったと思うのですが
定かではありません

幸せだったかもしれませんし
そうじゃあなかったかもしれません
宿無しだったのはたしかです

いまでもたいして変わり ....
  あたたかいミルクを 絨毯にこぼしてしまった日
  きみはゆっくりと愛していた
  町を、陽の光を、そでの長い服を



  きゅうくつなかなしみが胸を染める
  言葉にできな ....
  その日 空は折れ曲がっていた
  梯子の上ではくたびれた猫が
  真昼の光を嫌になるほど浴びていたし
  グラスに注いだ麦茶は埃を被りつつあった
  


  忘れ物はのこさ ....
  羊の影が
  小径を歩いて行くのがみえた
  人も居らず ごみばかり落ちている
  その小径は雨の臭いに満ちていて
  もう
  まもなく、
  日暮れが訪れる
  マフラー ....
  古い蝉が、この部屋の
  窓に貼付いて乾いている
  色々なものが置かれていたが
  結局ひとつもとどまらなかった



  きょうの月は、頼み方しだいでは
  ベランダに ....
三角になりたい。右も左もいらない。

右手で口をおさえて咳をしたら私の右手は
遠くまで吹き飛んでなくなってしまった。
左手でドアを開けて外へ出ると庭にいた猫
がにゃあにゃあと鳴く。私の右耳は ....
  火のついた白い煙草を
  きみが 一の指と二の指から
  二の指と三の指に移すのを見ていた



  なんでまた 髪なんて伸ばしてるんだ



  くちびるから 夢まぼ ....
バイクが走っている
私の名前を引きずっている
どうしてだろう
フェンスばかりが青くて
言葉は汗ばんでいる
買ったばかりの紙袋が風になびく
その側で人が笑っている
夜のキャベツに メガネをかけて
ながめるよ おほしさま
きらきらひかるよ

夜のキャベツに フォークをさして
かかげるよ おつきさま
いつかあげるよ

夜のキャベツに 鍵盤のせて
か ....
  夕がたの田舎道を
  きみの車で走っていたとき
  ステアリングをつかんだまま
  きみは溶けてなくなってしまった



  遠くには海がみえた
  少なくとも、海のような ....
友とふざけながら歩いた道に
地雷をたくさん仕掛けたら
爆発して死人が出てしまった
なんてひどいことをするんだ
なんてひどいことを君は
  首すじの まるい砂に
  あまい夢が 今日のしずくを落とす
  夕いろの、せまい、部屋のような瞳を
  ころがしてあなたは とかげの顔で笑う
  いつも 恋は速すぎるし、
  と ....
ドーナツがまずいカフェで
ドーナツがまずいで有名なカフェで

双葉ちゃんはアルバイトしている
双葉ちゃんはかわいい

カフェは今日も混んでいる
カフェは今日もドーナツが売れ残る

お ....
はるなさんの自由詩おすすめリスト(1633)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
わたしはくらげ- 草野春心自由詩814-7-12
鼻血- アンドリ ...自由詩514-7-8
アイドル2:Strawberry_Time_(松田聖子のため ...- アンドリ ...自由詩714-7-7
あしたのこと- 自由詩314-7-3
- 天地無用自由詩414-7-3
登る- 草野春心自由詩514-6-29
よその猫- 草野春心自由詩514-6-29
ドアのところ- 草野春心自由詩414-6-29
だいこんおろし- 犬大好き自由詩3*14-6-19
枕木- 草野春心自由詩314-6-11
鼠たちの声- 草野春心自由詩4*14-6-8
剥かれた豆- 草野春心自由詩314-6-7
待つ- 草野春心自由詩314-6-7
イカに捧げる詩- カニさい ...自由詩914-6-5
壊れる- 草野春心自由詩314-5-25
- 草野春心自由詩1014-5-21
現代詩フォーラム復活記念(超無断引用詩)- 左屋百色自由詩13+*14-5-11
猫でした- 梅昆布茶自由詩33*14-5-9
ミルクときみの春- 草野春心自由詩1014-5-4
折れ曲がった空に- 草野春心自由詩414-4-27
羊の影- 草野春心自由詩914-4-20
古い蝉- 草野春心自由詩1014-4-10
られつ- 左屋百色自由詩6*14-4-2
アカシア- 草野春心自由詩314-3-29
simple_plan- たもつ自由詩814-3-23
夜のキャベツ- 御飯でき ...自由詩414-3-21
- 草野春心自由詩314-3-16
のう- セガール ...自由詩314-3-11
あまいゆめ- 草野春心自由詩814-3-8
ドーナツがまずいカフェで- 左屋百色自由詩3*14-3-5

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