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目をひらきさがす肺の場所
つめたくもなく、つまり日も透かさない
ビー玉が
降らせられるだけ
速度がひとしい
先へ先へと
いけません
  観覧車の見える場所で 夕陽が落ちるのを待ってた
  きみの左手に巻かれた馬鹿みたいな時計、
  その形が何かに似ていると思いながら



  足元に置いたコーヒーの空き缶には
 ....
  蛇口の水を、けさ
  流しっぱなしにしておいたの
  ぼくがいなくても地球は
  わけなく回り続けるの



  寒くてジャケットの
  エリをぴんとたてたの
  尻ポケ ....
  You were sitting on the floor
  (its clean and white color)
   holding the anonymous book to ....
  左手の中で牛が眠っている
  さっきまで右膝のあたりにいたのに
  もう一頭の牛は鎖骨のあたりで草を食み
  けれどもまもなく体を地に横たえるころだろう
  テレビで昔の映画をやっ ....
ひとつの恋愛が始まると
いくつかの虫歯が
できてしまう

歯医者に行くのを
忘れてしまうこともあるけれども
夜中に眠る前に
歯磨きもせずに
お互いの話をすることに
夢中になってしまっ ....
  森のなかで眠る
  ひどくねじくれた女
  爪に溜った懐かしい土
  {ルビ蚯蚓=みみず}があなたの太腿を這う
  けがれているから葉は美しい
  「たべてよ、
   ねえ、た ....
  銀色の時計を巻く
  なにかの口実みたいに
  夏が秋に変わったことに
  驚いたようなふりをし
  やがて 歌、うたい
  ドレミもわからないくせに
  唐変木
  素っ頓 ....
  ハンカチに指で書いた
  とうめいなそのポエムは
  日なたと影のにおいがする
  歯をみせてわらってよ
  はにかんだきみの口元が
  不思議にうごくのも好きだけど
  高い ....
街の中になくした
放り投げるようになくした
あなたの
多面体のブロックパズルの面が、
そろわないからと
子供のようにわめいて
そろわないままの多面体は
街中の賑わいに似た
何色もの色に ....
  銀紙のいたみが残っている
  なにをつつんでいたのだろう
  じょじょに
  曲がりくねり ながら
  朝になって夜になって
  夜になって
  夜になって
  言葉はみじか ....
彼女が突然
夜食にゆで卵を食べたいと云って
卵をふたつゆでた。
寝そべって
二人でひとつずつ食べながら、
話をする。

彼女には卵の黄身になってくれたら
僕は白身になって君を包みたいと ....
1999年、世界はとっくに終わっていた

しらっちゃけた、風景
登下校のとき、スイミングスクールに行くとき
アンゴルモアはそこにいた
スポーツ刈りの、ちょうど角張ったあたり
奴はべったりと ....
白い鳥は
どこに飛ぶ
心の どこに
何を思って


黒い鳥は
何を描いている
遠い故郷に
傷ついて
   かなしさは夜のなかにある。



   体育の時間、ぼくはだれともペアをつくれ
  ずに、みんなが踊るフォークダンスを眺めて
  いた。それは濁った河を渡る水牛を眺めるの
 ....
  祭囃子が遠ざかる
  ひとの気も知らないで



  暗い夢をひとつひとつ、
  棚の奥へ押しこめていくように
  きみの顔が笑っていた
  みじかい髪の毛がひとつひとつ、 ....
わたしはまだ生まれていない

さるすべりの上を
からすが何機も飛んでいた
わたしはわたしの屋根を吹き飛ばすものを
そしてそれがやがて生まれくる箱の首を
絞めたのです
そっと
やわらかな ....
スイカ割られたい

スイカ割られたい 赤いスイカ

スイカ割られたい 大きいスイカ

割られない 指が短すぎて
割られない 届きそうで 届かない

スイカ割られたい

スイカ割ら ....
かぶと虫になったわたしが
瓷に頭をつっこんで蜜を吸っている
西日も射さない土間の隅で
瓷の縁に手をついて蜜を吸っている
本当はこんなこと許されていなくて
惨めでたまらないのだけど
もうかぶ ....
空より広い君の存在 鳥が飛んでいる   まずしい日々をおくっている
  ばらの花がいったい、
  どんなところに咲くのかしらない



  雨上がりの
  気温がひくい朝
  きみの手をつよくにぎる
  教えて ....
僕たちはどうせ鮫なので
誰かを傷つけずにはいられぬのです
生まれたての赤子の弱さを嗅ぎつけて
群れからはぐれた小魚を追いまわして
この鋭い歯牙で貫かざるを得ないのです
そこに滴る黒い血を
 ....
浮遊感
沈む左脳の瞳
9は赤く
8は半透明
耳を通る記号
ロジカルなからだ

蟻走感
浮かぶ右脳の言葉
青は止まれ
黄色は壊せ
背景だけがカラフル
裾を掴む愛

疑視感 ....
  机のうえには
  飲みかけの何かの瓶が五つ
  それからひとつの電卓



  ほんとうは臆病なくせに
  神経質に腹を立てるのが得意な
  きみでも笑顔を見せることがあっ ....
一昨日の夜
世界中で槍が降ったので
わたしはネズミイロの箱の中にうずくまり
ひとり寂しく鳴いていました

昨日の朝は
庭に星のかけらが降ったので
わたしは爪に塗ったマゼンタをそのまま ....
えりという名前の女の子が、初めて海水浴に連れて行ってもらって
海の大きさにいたく感動して、ひとしきり大はしゃぎしたけど
夕方になると、帰らなければならないことが悲しくて
そのへんに落ちていた棒き ....
「雲は水蒸気からできている」

学校の授業ではそう教わったように思いますが

小さな 小さな 水の粒や

小さな 小さな 氷の粒で

本当は出来ているのだそうです



私 ....
爪で頭を掘るたびに
うすく小さな羽が生まれる
「いつまでもたどりつけない」と嘆く羽
たどりつけたらどうなるのか
未だに訊けないままでいる
  あちこちで物音がして
  生まれたり死んだりしている
  洗ったばかりの白いシャツ
  でも、なんだか袖を通す気になれず



  日曜日はいやなことから目をそらす
  べ ....
クリームソーダのクリームが
ゆっくりと溶けていくような喪失感で
わたしは寝られません
はるなさんの自由詩おすすめリスト(1634)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- カワシロ自由詩313-10-30
観覧車の見える場所- 草野春心自由詩513-10-20
ハニー- 草野春心自由詩313-10-14
September_blooms- 草野春心自由詩1*13-10-12
- 草野春心自由詩313-10-11
虫歯と恋愛の関係- りゅうの ...自由詩11*13-10-11
ねじくれた女- 草野春心自由詩313-10-5
口実ドレミ- 草野春心自由詩213-10-2
はにかみ- 草野春心自由詩713-10-2
東京23色/街の中にいくつも散らばっていく- 水町綜助自由詩913-10-1
銀紙- 草野春心自由詩713-9-24
月を食む夢をみる鳥- りゅうの ...自由詩11*13-9-21
1999- カリグロ ...自由詩213-9-17
電線- 番田 自由詩313-9-17
かなしさは夜のなかに- 草野春心自由詩20*13-9-13
祭囃子- 草野春心自由詩413-9-12
この美しい場所で- 平井容子自由詩813-9-12
スイカ割られたい- 北大路京 ...自由詩313-9-11
かぶと虫になる- 春日線香自由詩4*13-9-10
空より広い君の存在_鳥が飛んでいる- 北大路京 ...自由詩213-9-7
野ばら- 草野春心自由詩413-9-5
- ストーリ ...自由詩213-9-5
おちゃめタイプ- 自由詩313-9-3
電卓- 草野春心自由詩213-9-1
そしていつの間にか100年が経っていた- 自転車に ...自由詩413-8-27
えりの海- オノ自由詩513-8-24
いやらしく馬鹿な女の子- 時子自由詩813-8-22
ノート(剥歴)- 木立 悟自由詩413-8-14
勝手にしやがれ- 草野春心自由詩513-8-11
喪失感- かの自由詩213-8-10

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