障子に無数の白い桜が舞っている 
流れてないのに流れてる 
風の姿であるように 

旅先の花巻の宿にて 
窓から射す日向には 
あの黒い帽子を被りうつむいて 
畑を歩く賢治さんの影絵が  ....
今迄きらいと思った人と 
互いの気持をぶつけた後で 
くるり、と心が回転して 

鳥の場所から眺めれば 
思いもよらぬ親しみが 
じゅわっと胸に湧いてくる 

その時ようやく私は
私 ....
僕の前に、一つの丸い窓がある。 

春の嵐にずぶ濡れて 
身を{ルビ撓=しな}らせながら、葉をきらめかせ 
必死の思いで立っている 
ひとりの木 

それは今夜も 
世界の何処かで{ル ....
変えよう、昨日まで濁っていた空気を 
変わろう、まあたらしい明日を演じる役者へ 

昔の僕は、めんどうくさいと思っていた 
今の僕は、仲間と一つになってゆこうと思う 

3・31という日付 ....
鞄から引っ張り出したノートの角が 
勢いあまって目に入り 
白目に赤い線がひとすじ入った 

思わず両手で片目を抑え 
あいたたたたた・・・とうずくまり 
まったくついてねぇや、と目医者に ....
秋の日の銀杏並木を歩き 
ふと、見上げた高い空 

背の高い銀杏の黄色に縁取られ 
ひとすじの空の道になっていた 

これから私が旅をする 
未知なる道も 
あの空のひとすじになろう  ....
画廊喫茶ラバン・アジルに 
人生の四季を旅してきた詩人は集い 
Jazzの流れる店内は 
セピア色の電球に照らされ 

白髪の詩人達は 
在りし日の詩人の魂と 
いくつもの思い出を語らい ....
誰かが自分に投げた棘を 
この両手でつつめるだろうか? 

私は弱いので 
すぐ相手に投げ返してしまう 

後から思えば 
それは些細なことであり 
体を少し斜めにすれば 
宙に消え ....
「働き」といえば 
重荷を負ってゆく坂道が視える 

「はたらき」といえば 
風になった自らが視える 

矛盾にみちた一日の 
狭間に開く  
一輪の花を揺らす 

あの風に 
 ....
五年程前に、上のの美術館で見た 
山下清の描く「地下鉄銀座線」   

暗い線路のトンネルに 
あたらしい昭和のライトを灯して 
完成したばかりのホームに 
ゆっくりと入ってきた 

 ....
そろそろ何でもない日常の革命を起こそうか 

お爺ちゃんやお婆ちゃん達の前で 
昨日都内の喫茶店で、偶然 
美川憲一さんに遭遇したという  
一期一会の詩を、朗読してみようか 

職場の ....
「何事も、前向きに考える」 

「ゆっくり、飲ませてくれ」 

「マイペースでいこうぜ」 

「ワイングラスになみなみ{ルビ注=つ}いだら、美味くない」 

「長く、死ぬまでのみてぇな ....
旅の時間に身を置くと 
宿で食べる朝食の 
目玉焼きの黄味や
納豆の一粒までも 
電球の日に照らされて
嬉しそうに皿に盛られているのです 

小皿には仲良く並んだらっきょうの間に 
も ....
年度末の会議の後 
僕は所長に 
新たな年の契約書を、手渡して 
旅の報告をした 

「 石巻の日和山から見渡す一面の荒地に 
  ひとり・・・ふたり・・・と 
  笑顔の花を咲かせたい ....
人生は素晴らしい―― 
という言葉はいらない 
洋鐙のらんぷの灯る名曲喫茶にて 
物語の「   」だけが、真実です。 
ビールを飲んだ僕のからだは 
北国の暖炉みたいにほてっとあっだがぐなってくる。 
心臓がどくりどくりと高鳴ってくる。 
このボールペンを持つ手も、震えてくる。 

しゃんそんっていいなぁ・・ ....
今、神保町の珈琲店・さぼうるで 
赤煉瓦の壁の地下にある席で 
珈琲をすする僕の目線の先の1階では 
美川憲一・はるな愛・ノブシコブシの吉村さんが 
おいしいナポリタンをフォークで 
すくっ ....
震災から1年の3・11に復興を願い 
仙台で行われた朗読会の前 

主宰者の南ダイケンさんは 
「これ、心ばかりですが・・・」と言い
直筆で「謝礼」と書いた
白い封筒を、僕に手渡した。 
 ....
「こんにちは」 
「いい天気で」 
「お元気ですか?」 

世の人々の関わりは 
シンプルな門答で成り立っている 

妻や子との会話が 
日々そうであるように 

その(あたりまえ ....
3月9日・19時51分 
新幹線の待合室のましろい空間 

いくつか穴の開いた空席に 
吸い寄せられるように、一人・・・二人と座る 

一人・・・二人と、すくっと立っては 
待合室を出て ....
新しい、新しい、と未来ばかりに手を伸ばし 
追えば追うほど、幸いの虹は逃げてゆく 

{ルビ古=いにしえ}の魂の形象を宿すものこそ 
今・ここに新しい 

古の魂をそっと胸に納め 
自ら ....
賢治は今も、救霊している―― 

僕は、言葉を信じたい 
暗闇に射す光のように 
震える魂を再生する、詩の言葉を・・・ 

今・ここに集う僕等は 
数えるほどの人かもしれない 

で ....
12色のビー玉が入った瓶を 
逆さに持って 
机にこん、と落ちた一つは金色の 
きらり、と光る玉でした 

もし、空の上に 
あなたを主役にした作家がいるなら 
筋書きの無い物語を 
 ....
今僕は、東京へと走る列車に乗っている 
結婚前の妻と出逢ってからの数年間 
毎日顔を見ない日はなかったが 
今日から三日間 
我が家を離れ、旅に出る 

今僕は、妻と幼い周から 
どんど ....
ある朝、霧の中に立つ少年に 
旅人は声をかけました 

「何をしてるの?」 

「霧の向こうのお日様は
 銀の鏡のようですね 」 

「私も銀の色をした、一つの石を持ってるが 
 あ ....
私はずっと気づかなかった 
霧の向こうのお日様が 
銀の色にかがやいて 
あなたの瞳に宿っているのを 
私は今、遠い異国の空の下 
遥か昔に栄えた、廃墟の前に立っている 

まっ青な空に輝く太陽に照らされた 
誰ひとりいない古代の都市で 
幾百年の時を越えて吹く風に 
角の溶けた無数の柱の間 ....
生まれ育った故郷の林が大好きな 
賢治の妹トシは額に汗を滴らせ 
まぶたの裏に 
この世という牧場の出口で 
風に開いてゆく、木の扉を視ていた 

息を切らして、家に戻った賢治が 
震え ....
旅から帰った若き詩人は 
傷ついた木の机に凭れて 
部屋一杯に射すひかりの中で 
そっと瞳を閉じていた 

思い出すのは 
避暑地で過ごした夏のひと時 
夏空に浮く一艘の舟 
ゆっくり ....
38度の熱が出て、楽しみだった 
僕の出版記念朗読会が、中止になった。  

数々の再会の場面が夢になり・・・
僕は今、ふとんに足を入れて 
ランプの灯を頼りに、この詩を綴っている  ....
服部 剛(1977)
タイトル カテゴリ Point 日付
賢治の影絵 自由詩3*12/4/11 23:36
みどりの切符 自由詩412/4/11 23:11
ひとりの木 自由詩512/4/9 22:22
空の銃声 自由詩2*12/4/9 20:44
詩人の目薬 自由詩612/4/5 23:40
自由詩112/4/5 23:15
長島三芳さんを偲ぶ ー画廊喫茶ラバン・アジルにてー 自由詩412/4/4 0:05
夕暮れの海 自由詩212/4/3 23:59
はたらき自由詩212/3/29 23:56
夢の電車 自由詩312/3/28 23:54
実験台で○○しよう 自由詩212/3/28 23:35
ある酒場でのおじさん達の会話 自由詩212/3/24 22:04
花巻の宿にて 自由詩8*12/3/24 21:53
約束 自由詩412/3/22 23:59
らんぷの灯 自由詩112/3/20 23:57
ゲーテさんと晩酌 自由詩412/3/20 23:43
さそり座の女との遭遇 自由詩412/3/20 23:30
言葉のゆげ 自由詩512/3/17 23:43
日々の言葉 自由詩212/3/17 23:27
東京駅にて 自由詩212/3/14 20:49
虹のありか 自由詩4*12/3/14 20:40
賢治のいのり 自由詩2*12/3/13 20:05
ひかりの風 自由詩112/3/13 19:04
不思議な扉 自由詩212/3/13 18:52
銀の鏡 自由詩412/3/8 19:07
瞳の奥に 自由詩212/3/8 18:56
夢の都 自由詩6*12/3/6 23:55
イーハトーヴの国 自由詩412/3/6 23:43
旅の夢 自由詩112/3/4 23:11
夢の朗読会 自由詩112/2/26 21:17

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