やあ、とふらり訪れ
古書店のカウンターに
腰を下ろし
ぶれんど珈琲を一杯

久方ぶりの店主の友は
外出中だけど
カップが空になる前に
間に合うかな?

じっくり苦みを味わうひと時に ....
先月までの重たい日々を
払うように

えい!


カレンダーを千切ったら
なんとまあ
「奥行き深い海の夕焼け」

ただの紙っぺらであるようで
されど紙っぺらであるようで

 ....
風呂敷の歴史を{ルビ遡=さかのぼ}ると
古の都栄える奈良時代

唐草模様はなかったが
目には見えない<宇宙ノ心>とやらを
きゅっと包み
人間は、運び始めた

平成二十九年の ....
旅人は今日も{ルビ漫=そぞ}ろ歩いてゆくだろう
「良い」と「悪い」を越えた
地平を目指して

脳裏を{ルビ過=よ}ぎるいつかの別れは
忘我の歩調と
風に紛れて

すでに
体の無いあの ....
うぉるふがんぐという店で
お茶を飲みつつ詩を書いて
ふと顔を上げたら
王さんが食事をしていた

ユニフォーム姿の頃より
齢を重ねて今年喜寿の
王さんは
大柄でもなく
素朴な姿の内に
 ....
((快晴ノ日))

友の死を越えて
飛躍する
我が魂

深夜の只中に
{ルビ包=くる}まる
(sanaka)
開かれる
ひかりの世界

疾走せよ

この一度きりの道を
自 ....
我が家の隣の空き地に
新しい家は建ちつつあり
向かいの古い家は解体されている

隣の現場は{ルビ和=なご}やかな空気が流れ
向かいの現場は罵声ばかり、飛んでいる

同業であれ、空気の色は ....
ファミリーレストランで
空いた皿を
テーブルの隅に、置く

ウェイトレスが歩いてくる

音楽は
旋律のみでなく

日々のセッションにより
織り成される
日々の舞台で、僕は自らを奏でよう。 わたしは回る器

道を歩くとき
佇むとき
疲れた夜、布団を被り目を瞑るとき
いつも
わたしの存在の中に立つ芯は、回転している

目には見えない陶芸家の
血液が流れる透明の手に
ふれ ....
突然の突風!
で、かつらの飛んだおじさんが
とってもイケてる男である
可能性について
ある夜、僕は考えていた

クリスマス前の何故か切ない
歌舞伎町を{ルビ漫=そぞ}ろ歩きながら

 ....
やがて夜は更けゆき
恐れと不整脈は
徐々に…消去するだろう

私はゆっくり「扉」を、開く
(微かな光は隙間から洩れ)

まぶしい彼方から
誰かの影が
一通の手紙を携え
こちらへ歩い ....
あの頃
布団に包まりながら
小さな糸口を探していた

抱えた頭の中で
絡まる悩みを
こねくりまわしては
豆電球のぽつり、灯る
薄暗がりの部屋で
見上げた
時計の針はすでに 午前一時 ....
ノミは無限へじゃんぷするが
コップに入れて、蓋をすると
そこまでしかとばない

人よ、自らの頭上の空の
ひろがりに
蓋をする{ルビ勿=なか}れ 
ジョン・レノンのいない世界で
僕等は何を歌おう

時代の不安にも
群衆の病理にも、薬は無い

夜の部屋で
壁に掛けられた絵画の風景

二十一世紀の廃墟を見渡して
塔の高さで立つ巨人 ....
生きるとは、自らを{ルビ繙=ひもと}いてゆくこと。   わたしの骨がぎくしゃくと、鳴る
肯定的な歌
1+1=人間じゃない

不恰好な日々のつまずき、こそ
しんしんと軋み泣く骨の{ルビ声音=こわね}、こそ
人間の調べ

すけるとんよ
ぎくし ....
誰も自分の正体を知らない

一生、気づかぬ人もいる
思春期に一度気づけど、
結局まぼろしの人も

ひとりの部屋で
鏡に映る自画像は
右と左が逆だし
ああ俺は!
一生涯、己の姿を視れ ....
あなたに貼られた
〇×□ etc.
無数のラベルを
べりべり…剥がす

天然のいのちの顔が
出てきたよ

曇った周囲を
仄かに照らし出す
世界にたった一人の

電球の顔  
 ....
亀有に住む妻の友から
宅急便が届き
段ボールを開ける

ぎっしり入った愛媛蜜柑の
一人ひとりが太陽の顔を浮かべ
手を突っこみ、皮を剥き
(つややかな汁は弾け)
うまい――思わず目を瞑る ....
日々の「詩の扉」をくぐり抜けてゆく。  逆境をおもろいわと、言ってみる。 あなたが歌を歌う時
あなたは歌そのもの

僕が言葉を語る時
僕は言葉そのもの

僕等が一人ひとりの日々の旅路を
ゆったりと加速して…歩めば歩むほど
人間は歩行になる

――あっ 真 ....
「友への手紙」

君は桜吹雪の彼方へゆく
僕は{ルビ永遠=とわ}へ詩う
友よ、ありがとう
今宵は何故か・・・涙の美酒だ

   *  ....
自らを、時の流れに譲渡せよ。   はじめて新橋の飲み屋で、あなたと
互いの盃を交わした夜の語らいに
いくつもの言葉の夢がありました

あなたと出逢ってからの
日々の流れのなか
小さな、言葉の芽がようやく
土から顔を出した ....
今宵、酔いどれの
耳には
便所を出た
白い洗面台の横に置かれた
金のニワトリの
悲痛に明るいお叫びが
脳裏の遥か彼方から
ひびいてくる
白い線につながれた
黒いスマートフォンは
小さな画面を閉じた暗闇に
遠く ぽつねん と浮く
青い惑星の夢をみる
来春、息子が通うであろう
養護学校を見学する

教室の窓外から
先生に笑顔があるか、見る
こども達に笑顔があるか、見る
言葉を話さず無垢にも笑う
息子をあずける豊かな場かを

廊下の ....
あなたは知っているだろうか?
秘密のさぷりのあることを

目には見えない
あの透きとおる粒のさぷりを
うつむく夜に

ーーごくり

ひと飲み

あなたの体内に具わる
エンジン ....
服部 剛(1977)
タイトル カテゴリ Point 日付
古書店のカウンターで自由詩317/12/28 20:27
カレンダーの絵自由詩117/12/28 18:19
風呂敷のなか自由詩217/12/26 22:03
歩行者の唄自由詩117/12/26 21:31
王さんと会った日自由詩017/12/21 22:16
或るピアニストに自由詩017/12/21 21:48
新しい家自由詩017/12/21 21:22
日々の対話自由詩117/12/20 17:46
一行詩 5自由詩117/12/20 17:26
陶芸家とわたし自由詩117/12/14 20:14
愛染めかつら物語自由詩017/12/14 19:41
自らを脱ぐ自由詩1017/12/8 23:59
小さな箱自由詩217/12/8 23:22
のびしろ自由詩117/11/28 18:19
或る夜の対話自由詩117/11/28 18:08
一行詩 4自由詩017/11/28 17:51
骨の歌自由詩817/11/20 18:36
鏡に映る人自由詩317/11/20 18:33
電球のひと自由詩217/11/20 17:57
蜜柑の旅自由詩317/11/10 18:42
一行詩 3 自由詩117/11/10 18:12
一行詩 2 自由詩117/11/10 18:06
SPIRITS自由詩517/11/7 21:12
手紙―友を偲ぶ―自由詩117/11/7 20:53
一行詩 1自由詩217/11/7 20:49
小名木川のほとりで自由詩317/11/1 23:43
お叫び自由詩117/10/27 20:32
電話のねむり自由詩417/10/26 21:13
ひかりの棒自由詩317/10/26 17:31
さぷりまん自由詩117/10/22 20:09

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