あゝ、そうか
わたしはいつだって
情けなんかいらなかった
人と違っただけのひとだった
冷えれば冷えるほど
氷結するかのような感情
知らないことを知ることだけが嬉しく ....
あなたが指輪を外す仕草に
嫉妬と優越感の混じった
欲情が込み上げる
ギター掻き鳴らすみたいに
あなたを掻き鳴らして
クライマックスにはいかせてあげない
熱を帯びるほどに
冷酷な気 ....
音は耳で知った
花瓶通りに
新たに設置された官邸にも
都心では珍しい潮風が吹いた
一時、この界隈では
強盗遊びが流行った
悪いことをしないで
誰が一番強盗か、がルール
けれど看 ....
○「地球のどこかで」
地球のどこかで
戦争がある
地球のどこかで
大災害がある
地球のどこかで
飢餓がある
地球のどこかで
疫病がある
僕たちと無関係だろうか
○「トイレ旅行」 ....
悲しみを悲しみ
苦しみを苦しみ
喜びを喜ぶ
さまざまな気持ちを感じる
これらが生きている証
命の命が
生きるために生きる
命に従い生きるんだ
味わおう命を
目標は
生き尽くすこ ....
予感が走った
彷徨った音が夜空から降って来るだろう
美しい幕引きみたいに
世界の魂を震わせて
救いもない物語の色をしてそっとそっと
命はいつもエリアを超えて
冬の街へ遊びに ....
ふと見ると
腕に痣が出来ている
何処かにぶつけた記憶もないのに
紫色に内出血している
何度考えても
出来た理由が分からない
そのうち
どうせ直ぐに治るだろうと
考えるのを諦めてしまう
....
同じ物を見て、同じ道を歩いて
話した思い出は互いの共感ばかりだった。
君の声を聴くために俯いた私の眼鏡は
いつも少し鼻先にズレていった。
「分かるよ」
「同じだね」
「そうだね」
....
また帰ってきたぞえ
ひさしぶりやね
元気にしよった?
お母さんと仲良うやりゆうかえ
約束通りに
わかばと土佐鶴のワンカップ買うてきたき
まあ、ゆっくりやりや
そうやねぇ
一年でいろいろ ....
意味など
とっくに剥がれ落ちた
この朧月夜に
墓石とあらゆる死に
花を手向け
改め新たに
極北の地から立ち上がる
自らを
ひたすら眼と化し耳と化して
何を ではなく 如何にし ....
月が
日・月・火・水・木・金・土に虐められてる
僕らと少し違うね!
すこし、歪だし!
君の文字が左右対称になってないもんね!
そんなことで!
それに君は毎日、姿 ....
星をくるむ透明な血
理由は内側から外側から
結節点にて陵辱しながら
からからなんだ
助けるって戻すってことなのか
俺は僕に踵を返し
料金を払って
なかったことにする
そろそろ羊水を拭き ....
どこに行っても
自分からは逃れられないから
自分の命を浄化するしかない
それには
みんなのために働くしかない
必ず変われる
その確信を持って
一日一日を過ごす
存在を認め合うと
何が起きるか
お互いに顔を見あって
赦しあう
声をかけあう
気にしあう
自分の過去を詮索されず
ただいっしょにいてくれる
そしてわたしのことを考えてくれる
....
愛にはとても根源的な力がある
破壊するのではなく優しく
所有するのではなく理解し
己と相手を分けずに
一体となる
相互の存在が
同じ時間と場を共有し
お互い以外に気にするものはない
....
生まれたくなかったかもしれない世界に
大きな泣き声で
生まれてきたのだから
つらいことがあったら
思い切り泣けばいい
そんなことを
普段忘れて固まってしまう
ツボに思い切り指を食い込ませ ....
わたしの影を
あなたは受け止めてくれる
木陰に座って
ぼーっとしていよう
沈黙の中に
鳥のさえずりが聞こえて
光は正午に向けて上ってくる
川が流れている
鳥が滑っていく
静か ....
スマホを置いて散歩へ
私達は便利の奴隷
人工知能もやって来て
共存してもしなくても
使っても使われても
私達は便利の奴隷
スマホとの距離感を
7オクターブ離し ....
○「師走」
今年も残り一月になった
時が僕に反省をせまる
今年は
悔いなく生きてこれただろうか
二度と戻らぬ日々を
精一杯生きてこれただろうか
残り少ない日々を
大切に生きてこれただろ ....
カーテンの隙間から
漏れる、鉄状のもの
汗や痛みなどの
混濁した
私たちの怒り、は
私たちの表情、は
私たちの時代、は
安価な口笛のために
無意味なものへと
分類されてい ....
君はいつも
爛漫に羽ばたきたかった
拵えたかごの中での日常と
生活から差し込む思いやりでは
あと少し満足できなかった
行き急ぐのは
眠りを忘れた 太陽の咲く遠くまで
飛んでいきそうな予感 ....
○「つながり」
山と川はつながっている
川と海はつながっている
海と空はつながっている
空と山はつながっている
自分と日本はつながっている
日本と世界はつながっている
世界と宇宙はつ ....
ぬけられます
と、
白い戒律の剥がれた板に
赤錆びた日本語が
合法を装ってしがみついている
飢えと寒さのために、
大勢の煌めくことばが死んだ
ただ夢を叶えるために、
「嘘だ」
....
詩は書かれなかったのではなく抹殺されたのだとしたら誰がみつけてくれるだろう
ということで刑事コロンボが呼ばれてさっそく詩の埋め合わせをはじめることになった
まず机の引き出しをあけ、つぎにメ ....
下ろしかけていた自動シャッターのボタンをまた上げる方に押す。シロップ漬けのサクランボのような紅色をしたまあるい巨星。とても大きく膨らんだ夕日がシャッター先のひくい夕空に浮かんでいる。しばしのあいだ魅入 ....
迷惑系YouTuberを1人駆除すると
5000円貰えるとしたら
このライフル銃で
毎日渋谷、六本木あたりで
狩りをしようかなと思う
1日10人で五万は大きいぜ
ただ何かアニメが好きなだけ ....
赤銅色の概念の内訳は長く明らかにされなかった、そこには明らかに俺以外の人間の、あるいは俺自身が認識していない領域にいる俺の手によって封印が施されていた、と言うことは多分、これはいま知る必要の無いこ ....
{引用=
心を鞭打つ海風を欲する日
波音もきびしく鳴り
冬が眠りにつくまえに
海をめざす
息を荒げ 山の稜線を進みます
遠く人知れぬ
潮騒がむかえ
曇天の 色を ....
シルフ 、涼やか
風の吹き寄せる
来る冬のすぐ手前
この小春日和に
それ 、天使の身体よ
びしっと引き締まりつ
やはらかくしなやか
朝に頂いた半熟卵の感触
未だ舌先に温ったかく残り
....
まるで誰かが読んでいた続きを持つように
ひとつ息をのむ ひとひらが、ふっと反転する
白線の胎動よ、屐声と馳せ来し
未生の律動をもて游ぶこの手
域をひらいた軛をほどき
舞いあがり地 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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