幻想の恋人と食う雑煮かな

#あけましておめでとうございます
　

さて2009年も無事に明けました。
今年も連座萬草庵よろしくお願い申し上げます。

今年は1月4日夜21時より新年句会草来会（そうくるかい）を行います。
場所はRTのA会議室の方です。ではでは今年も俳句しましょね。

去年今年浸透圧が背なを押す
　

ほんとかな草俯むいて百を知る

ほんとかな柳の枝に雪折れはなし

パンドラの閉じたっきりの詩筐

逢魔ヶ時くわえチュッパチャップス チャリを駆る
　

雪しかないとこに帰る晴れた日

空の向こう思い出溢れる宇宙

小さくなる家々にイチゴ置いて

遠くなって未だ結構覚えてる

煙突の多い嫌いでなかった街
　

校庭の皇帝ダリアの冬休み

北からの歓喜ごうごうと雲の意図

なお比翼連理の銀杏とギンナンと

年の瀬をはやみ惑星と砂時計
　

tenohirano nakanimauyuki suno-do-mu
　

さかいみなと妖怪ロードのクリスマス

南部戦跡さとうきび畑のクリスマス

志賀島玄界灘のクリスマス

陸奥の猫魔ヶ岳のクリスマス

サックルを閉じてニ風谷のクリスマス

善光寺牛に引かれてクリスマス

冬薔薇 遊園地跡のクリスマス

水族館ダイオウグソクムシのクリスマス

百億の昼千億のクリスマス

屋久杉とメタセコイアのクリスマス
　

明日を待てさもなくばイドに入れ

サルカス・バルメロロイ意味無き名前

誰ひとりサンタクロースを愛さず

おまえ雪の中解散する子ども

気休めに積まれたウエディングケーキ

名を呼べばスポーツカーと銀食器

世界と同じだけ大きなカエル眠る
　

詩の中のかわず深さを自慢する

ぞんざいな存在であるラフレシア

ゴーストと訳したハーンも押井も正しい

使い捨て持てばカイロの日和アリ

現代詩もポエムもたかだか詩のミミック

離島にはサンタも船で訪れよう

詩にとっての何をも問わずクリスマス

疾駆するピザ屋のバイクサンタクロース
　

うらやましいあいつのせなかをさしてやりたい
　

粧いを落とすやはや山笑い含み

くるくると舞い上がるイチョウ飛び落ちる

クリスマス梅のつぼみも膨らんで

逢魔が刻ゆえか凛々しき散歩犬

崩れかけて崩れぬクイーンエリザベス

半円に零れてサザンカ散った道

ひこ生えの枯れ田の主は君か、百舌

おなかだけ見てると翡翠ジョウビタキ

河原一面くっつきむしのキングダム

何も不思議ないことの奇跡キセキレイ
　

よく耕された土に今朝霜柱

バリウムを呑んでエナガの帰り道

風物詩すっかり日本のテイオウダリア

十二月十二単と十三単

寒蘭は寒くなくても冬の花

クリスマス猫も杓子も猫温度計も
　

縫ミチヨさんドウモアリガト(ガイジンなまり)
　

早々に名を遺し立ったまま拇印

猿くつわされ人類に時間問う

唐変木あすの朝から恋人

まるで一人みたいな白い旅行日

過眠するツル私よりめった打ち

坂の上かあさん咲かす傘逆さ

パンジー集め即席のクリスマス
　

堕ちてなお比翼の銀杏ゲーテかな

クリスマス１ミリほどのヒヤシンス

猩猩とポインセチアの原産地

閉店後暗闇の中シクラメン
　

絶句する美しい空父の粉

風花や枯れ葉も散って伸びる梢

蓮の花泥に咲き我が眼にも星

少年たちは確かに永遠だった

恋の終わりに愛をうたいすぎてる

透明よりも賢い青い鳥たち
　

お茶の水渓谷は今日も翡翠色

カンダタも学べよ書物は蜘蛛の糸

＃わぁ、ミチヨさん、絵を描かれるなら「レモン」もご存知でしょうか。
＃bookoff検索のかぎりでは近いところで秋葉原駅前店･･･。
＃アキハバラのbookoff、それはそれである意味、聖地の聖櫃なのかも。
　

ＢＯＯＫＯＦＦ来るなら来てみろ神保町

＃もうどーんと大店舗があったりして。それならそれでよし。
＃書泉の栞が好きでした。あと地学専門大久保書店。
　

ハリウッド柊がひらくクリスマス

バースデーツリーにろうそく2008本

つつましく靴下繕うクリスマス

ハロウィンのカボチャも柚子と冬至の湯

カラスウリ十ばかり植え込みに仕掛ける

なお目から落ちぬ心のうろこがきらきら

剛食する貧者の一灯、山羊（ヒージャー）一頭

クリスマスただびとこぞりて競う電飾
　

真っ青な空図書館にやって来た

もくもくと雲も迎えて文字の森

冬日深く覗き込む本の森の木漏れ日

何借りて帰ろうか夕焼け小焼け

夕化粧空茜さし墨入れ竜胆

ぬくぬくと本･猫･布団こたつがなくても
　

スイスーイ水星人のこんにちは

きんききん金星人が困ってる

ちゅーしたいちゅーちゅーちゅーちゅ地球人

ナーナナーひーひひひひひ火星人

ぐるぐるる木星人も腹がへる

どっどどう怒ってばかり土星人

ててんてん天王星の盆踊り

ざんざざん海王星の風の音

(めーいめい冥王星人さみしそう)
　

強い風さえ吹けば井戸の中

単刀直入に馬を買うゆめをみた

肉おごる君の涙はとめられぬ

かなしくて愉しい斬新な冬だ

涙ずるずる流しつつ予習する

モウダメダこんなきれいな星空よ
　

たすきがけ和服の君に助けられ

変調をきたすほどです君の愛

指と指からめる何かが来ては行く

気が付けば僕らお互いユビキタス
　

影もげた木々活路求め坐す朝

山越える琴スープ放ち瓦解

さんざん腹くくり大借金こさえ

新しい朝が来た今生の朝だ

幸運に頭割られ僕ナイジェリア

落ち葉縫い合わせた冬服で弱る

我が鷄は最期の朝にごっちゃんです
　

文語新仮名は個人的にちょっと違和感あるけどかまわないですよ〜okok　正字はパソコンの環境によって出ないものがあるので、使いたいひとだけ使ってねって私は思います。

三州生桑氏の書き方は、だいたい口語で歴史的仮名遣いですね。


#草来会ってそうくるかい
　

あの、句会の名前、何々会ってつけるんですよね？南極会とか北極会とかいろいろ考えたのですけど「草木会」では如何でしょうか。素直に萬草庵ですし、ああもこうもそうも句会、どんなことばも俳句になれる、草木国土悉皆成仏･･･。あとは「草来会」で「そうくるかい」、とか･･･。すみません、ほかにも考えてみます。
　

スレニュースでもお知らせしてありますが、新年RT句会を開催したいと思います。
日程は未定、「この日がいいよ」という提案がありましたらじゃんじゃんどうぞ。
スレオペとしては1月4日(日)の21時からがいいかなあと思っております。

応募は佐々宝砂まで私信で三句。12月25日までに投句してください。
一句は有季定型で、兼題は「初湯」です。
（口語新仮名でもかまいませんが、一応古典的な俳句の形式で。できれば文語歴史的仮名遣いで）
もう一句は完全に自由。
(無季でも有季でも定型でも自由律でも行分け句でも英語俳句でもok、仮名遣い自由、新旧仮名や口語文語の混交ok）
残る一句は「トンデモ俳句」にしたいと思います。
トンデモ俳句がどんなものかの考えは人によりますが、
まあなんつーか「なんだこりゃ」と思うような俳句です。
ただしRTを使う都合上、テキスト表記できる句にして下さい。

投句の際には「初湯」「自由」「トンデモ」の順に三句書いてください。
投句だけの参加でもRT句会だけの参加でもOKとしたいと思います。
もちろんロムも歓迎。

なおRT句会の愛称も募集中です。
いいのつけてね(はぁと
　

下宿の狭さよプーチンに酒かけろ

どん底を知れプーチンは浮いたまま

プーチンの顎を削ろう鉈で太刀で

片手にピストルもう片手にはプーチンを

サロメになれずただプーチンの首を持ち

プーチンの生首の色なきことにフンガイす

冬ざれのなかにぬくもりを探すけどプーチンはいらねーよ

深爪をして血まみれのなかにいる
　

いやあNHKをあんな使い方していいのかという疑問もありますが楽しかったですね。
面白かったので新年にはRT句会をやりたいなあと思いました。
どうせなら萬草庵らしくへんな句会にしたいです。
合計三句くらいの投稿で、
句会時には名をあげず一句ずつみんなに鑑賞してもらうというかたちにしたいなあと思いました。

一応新年の季題でいっこ俳句をつくってもらって。
あと自由題で一句、
わざわざ自由律あるいは無季で一句、
そんなかんじでどうかなと思うんだけど、
なんかご意見あったらください。
一月のいつごろ新年句会をやるか希望があったらそれも書いてください。
おねがいしまーす。
掲示板に書きにくい人は私に私信くださいね。
　

NHKBSでナンダコリャ句会をやってます。古今東西からナンダコリャな俳句を選ぶんだそうで。
番組の作り方には多々問題があるように思うけど、それなりに変な俳句が選ばれるだろうと思い期待してるけど・・・
#解釈はひどそう
　

生きものが原始の海で決めたこと

溺れそうな後悔の中舵をとる

人は泣き強くなるというが私は

さあごらん地球だ僕らの全てだ

口笛をふいて夕陽を沈めよう

もう冬になるからさようならデネブ☆
　

どっどどどう月影まっすぐ電信柱に

ギンナンもイチョウも降れ降れぼたぼたはらはら

桜かさこそ一枚ずつのアスファルト

つわぶきのつぼみはやっぱでっかいたんぽぽ

オイヌノフグリ青いね十一月だよ

ツキミソウよく根を張ったらあとは寝て待て

シーラスのコーラス重なる秋の空

わかたんかインターネットでいまみっつ
　

木枯らしにおしろいばなのたねのあめ

木枯らしはアンデスおろしテイオウダリア

シーラスをすっかり片して冬の積雲

ドングリを敷き詰めて宮家専用ホーム

木枯らしにおしろいばなのたねのゆめ

シジュウカラ メジロ 今のはどちらのチチチ

菊も飛べ身体を壊したおじさんは郷里

木枯らしにりんと立つ白い朝の半月
　

本当に私を過ぎたおんなたち

母の母よあなたちまみれのけもの

強くころしながら弱いとないてい

けものに憑かれたなまけものの私

大きな嘘をつこう私はけもの
　

月しずむ鉄製の丘　子の尊し

サルスベリまた夜がきて夜がきて

瓦斯灯にデネブの点る鉄の街

牙冷えて猿も句をよむ秋の暮れ
　

雪の中浮かび上がり行く猫温度計
　

シザーハンズ君が降らせる紙の雪これは

スノウフレークコーンフレークペーパーフレーク

珪藻の valve face のシルエット

水パンダ分子の雪ではないけれど綺麗

＃最初の印象が、きれいだけど雪とは違うな。六放射相称だけど雪ってこんな風なのもあったかな、というものでした。それで庵主さま紹介のサイト、英語でよくわからなかったのですけど見てみましたならば、ああ、切り紙するんだ、引き算なんだなと。それできっと、一個ずつの水分子がくっついてくっついてくっついて成長していく自然界でのそれとは違うパターンになっていて、多分自分はそのことを感じたのだろうと思いました。
　

ちょっと読みづらいわね(ただいま鋭意変更中
#変更。こんなもんかな。
　

立冬なので背景を冬仕様にいたしました。
雪の結晶はhttp://snowflakes.barkleyus.com/というサイトで作りました。
なかなか楽しいのでやってみて。
　

くしゃり落ち葉潰しK家に帰る

指差して、『昔のアメリカ人みたい』

つくし凍る丘にそれぞれの家

明日を待てさもなくば俺は溶けない

願い首輪となり我ら天に吠え