☆105 ハナビラニ、オモイヲ
貴水 水海

何気なく

ぶらぶらしていたら

花びらが飛んできた

俺の気に入っている

縦縞のシャツの肩越しに

やっとの思いで

止まっている

薄紅いろの花びら

俺はそっと

薄紅色の花びらを

口に入れる

俺の心はもう

汚れちまったし

ずるくもなった

薄紅色の花びらよ

俺を浄化してくれ

破れた夢の欠片たちを

お前の

潔い美しさで

葬ってくれ


自由詩 ☆105 ハナビラニ、オモイヲ Copyright 貴水 水海 2004-04-09 21:50:33
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