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{引用=夜の階段を下りて
一階はとっくに海に沈んでいったので
その、密やかな貝を避けながら
水の中につま先をいれる

どこまでも透明な
水晶を重ねて束ねて作った
深海は 魚を飲み込む
 ....
ドアを開けたらまだ真っ暗で
少しめげたけど
新宿行き高速バスの始発は5時3分
元気を出して、君に会いに行こう

バス停は牧場の横、畑の中
途中が手探り足探りの真っ暗で
牛が寝言でいつも驚 ....
小舟を浮かべて 新しい世界を求めて
僕は旅に出ようと思います ひとりで

生きていく才能のない僕は
誰かが傍らにいてくれないと
ウサギのように震えて死んでしまいそうです

それでもひとり ....
まことしやかに伝わる嘘を
信じてただただ突き進んでた
貴方の背中を私は見てた
貴方の涙は見えなかったわ

私は貴方を失って
ぽつねんと一人立ちすくんでた
叫んでは獣に気づかれ ....
昔の女に電話しそうになった

たわいもない話をして

うちに来る?なんて言葉のあと

ふつうを装うのはもう御免だった

電話しても会えなかったかも知れない

駅でビジネス本を一万円 ....
己かわいさに泣くよりも
口を結んで仕事しな

そおすりゃ
田舎の母さまに
粋な便りも書けるだろうし

まんまるお月様登る国で
ぶくぶく溺れる事もなし

貴方十五の ....
冷たくなってきた風に漂って
きみは何処を向いているのですか


田んぼの脇に咲くススキ
あでやかな花に囲まれて
色づく葉っぱに包まれて
それでも自らの身体を染めることはなく


華 ....
{引用=

光のあふれる
みなもは、しじまの
はぐれた啄木鳥の子どもが、背を黒くし ―●―
オークの幹をつついています

水音にささやかれる樹の間は、
あたたかな池畔のひろがり

 ....
この世に生まれることのなかったあの子も

あの世で新型インフルエンザにかかってやしないか

息子の看病をしながらそんなことを心配していた

ウィルスも死んだらあの世にゆくのだろうか

 ....
香の濃いコーヒーの匂い

時間など忘れてしまいそうな一時

走るのを止めないのは

駆け抜ける風が心地いいから

旅にでるからもちものはきびだんごで

そういって後にした

数 ....
色が死んでいく季節の中で
鮮やかに咲く秋の薔薇
何故それほどに、と
数え切れぬほど問われたけれど
同じ夏と冬の狭間でも
身を切られたことがない人たちに
その違いは決して分からない

そ ....
軽やかな部屋
羽ばたくように
真鍮の鈍い光の反射

中空にあるのは
現世から浮かびあがろうと
何ものにも縛られたくないと
軽やかな意識で瞑想したいと
でも思っているのか

未熟なま ....
風のつよい満月の夜だった

荒れ狂うものは風しかないようだった

風は目には見えなかった

近くで音と圧力がほどけていた

夜いちめんの雲が月の光を吸っていた

それらがブラマンク ....
全寮制の中学に通っていた

六時から十時までは

途中休憩をはさんで学習室で勉強だった

中間試験が終わった十月の土曜日

その日だけは自習時間がなかった

テレビ室には二十人くら ....
{引用=off



部屋の明かりを消しても
真っ暗にはならないんだね。
夜たちからは、もうとっくに
ほんとうの夜なんて
消え去ってしまったみたい。

街灯の光がカーテンを透かし
 ....
もっと息子と向き合えよ
と 夫は言う

筋ジストロフィーの息子は
23才になった
もう 完全に大人の男だ

あの頃
あの6年弱は
わたしにとって格闘の時代だった

小6の担任から ....
例えこの世界が嘘だとしても
私の頬を包んだ
貴方の手の温もりは
真実だと泣いた

波が打ち寄せる岸壁に
叫んだ
私の人生は終わりだと
何故貴方達は言うのか
自らの人生でさえ
危うい ....
   踏切


仮に待たされたと考えて
横切っていく貨物列車の裏側には
「さよなら」さえも存在しない
元々は一方的に出来合いとして扱われていたのだから
どこにも間違いはないと言えるのだが ....
これが何を意味するかは解らないけど、


この痛みは確実に、私の身体を蝕んでいる。




何とかしなくちゃとは思うのだけど、

行動に移す程の事でもないかと、思ってし ....
十月さいごの日だまりが

ぼくらに光を継いでゆく

風のしたで悲しみをかまえ

いちばん好きな他人を失う


恋人の不実をまえにして

ぼくは悪くなかったのか

神様、怒って ....
探しているものは案外そばにあって
あちこちひっくり返したりしてるその手の
袖口に引っかかっていたりする


最後にきみを見たのはいつだったか
霧がかかったみたいにぼんやりとしているけれど
 ....
歌になりたかった
いつでも人を元気づけるような
歌として生まれたかった
そして人に口ずさまれたかった
人の楽しみでありたかった
人の希望でありたかった
そしたら苦しみも絶望も知らなくて済む ....
「晴」


青空の尻尾が眉間を撫でると

開いた眉がくすぐったそうに泳いだ

昨日の薄皮が少しずつ剥がれて

今日の陽光にりるりるとはためいた




「耕」


 ....
分からないままに歩き続ける
たどり着く場所なんて知らない

まして此処が何処かなんて
想い描く余裕もないから
ただ流されるがままに
諦めて誤魔化して色褪せていく

その世界を壊せばよい ....
夜も更けて

もうすぐ

最後の曲の余韻につかまって
奴等がやって来る

隙間だらけの言い訳で
目隠しした僕の回りを
ゆっくりと巡り始める


イヤホンの内側で突然に
発 ....
窓辺にうつる

あたしの頬が

便箋に文字をしたためる

不惑は遅くて

別々のよるが

哀しみをガラスで仕切る


こんどの夢は

ながすぎたメルヘン

こんどの愛 ....
                 091026


水の上からの眺めを
台風が
せせら笑うように
湖岸の木々は
大枝を揺らして
今にも根本から
倒されようとしているのが
テレビ画 ....
{引用=


この空に底があるとして
それなら沈んでいるのは
きみが何万光年も前にさけんだ言葉のなきがら。
鈍色に光っているそれら

かえりたかったところ、

わたしの瞳の縁で ....
冬の夜空ったら輝く星ひたすらまぶしくて

手編みのマフラーとか恥ずかしい思い出の数々

泣きながら破り捨てた一枚の写真
私の肩を抱いていた男の顔
なんて
忘れたような
未だ忘れられない ....
眠れない夜はどうしようもなく
つまらないことばかり考えている
暗闇の微かな声を聞きながら
雑念の海を泳いでいれば
やがて疲れ果てては沈んでゆく

その頃、星たちはすれ違っている


 ....
……とある蛙さんの自由詩おすすめリスト(2532)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水槽- もも う ...自由詩42*09-11-6
君に会いに行こう- 西天 龍自由詩6*09-11-6
冬の船出- within自由詩10*09-11-5
或る女- 田園自由詩409-11-5
昔の女- 吉岡ペペ ...自由詩8+09-11-4
下呂小唄- 田園自由詩409-11-4
きみはほうき星の足跡- あ。自由詩27*09-11-4
「うつわの水」- 月乃助自由詩5*09-11-4
あの子の看病- 吉岡ペペ ...自由詩609-11-3
夢の中に飛込んだ- こめ自由詩1409-11-3
秋の薔薇- 西天 龍自由詩3*09-11-3
薄暮の部屋から- kauz ...自由詩11*09-11-2
あかるいブラマンク- 吉岡ペペ ...自由詩509-11-2
中二の秋- 吉岡ペペ ...自由詩509-11-2
off- 夏嶋 真 ...自由詩3009-11-2
時代- 森の猫自由詩12*09-11-2
温もり- ミツバチ自由詩7*09-11-1
滲みゆく月- 中原 那 ...自由詩11*09-11-1
侵食、怖畏。- aokage自由詩4*09-10-31
ぼくらは光を継いでゆく- 吉岡ペペ ...自由詩2109-10-31
秋桜は大人になってゆく- あ。自由詩15*09-10-29
- 新守山ダ ...自由詩1109-10-29
四行詩四態_<11>- nonya自由詩11*09-10-28
分からないままに歩き続ける- kauz ...自由詩12*09-10-28
うしろの正面- nonya自由詩8*09-10-27
ひとり唄- 吉岡ペペ ...自由詩809-10-27
passage- あおば自由詩3*09-10-26
この空の底に- あぐり自由詩7*09-10-26
冬の夜空ったら- 恋月 ぴ ...自由詩21*09-10-26
テナントの空き箱- 中原 那 ...自由詩3*09-10-26

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