すべてのおすすめ
無言で参るお墓には
先祖が眠るとおもわれる
震えて見える母の指先
なにが思い出されているのだろう

泣いているのと尋ねれば
なにも言わずに首ふった
母の手には グラスがあった
琥珀の色 ....
年若い側近たちが

まじめな顔をして公文書を焼いていた

四月の夜だった

焚き火の明かりが

周りの壁に影をめくっていた

憔悴した彼がそこに立っていた

髭のうえの彼の鼻が ....
路面電車から降りた羊飼いのみる夢

葡萄酒はとっくに尽きて月が出てる

錬金術師は金色のイングリッシュハーバーを

一杯の砂漠の水と共に ほんの少しの干し葡萄を

小さな箱で あい色の ....
川が流れていた

彼らはまだ海を知らないのに

ぼくは彼らが海に行くのを知っている

声などひとつかけてやろうか


ひとが土手を歩いていた

彼はまだ天命を知らないのに

 ....
わたしは勿論あのひとを
大切に大切におもっているが
もしかしたら実は
あふれこぼれんばかりの
「愛したい!」という
エネルギーのかたまりを
ぶつけられる相手ならば
 ....
{画像=100104083022.jpg}


その時は
あなたのその手で いっそ
あたしを殺してくれますか

それができぬのならば
最初から好きにならずにいてください
恋心とい ....
切り倒したばかりの白木 刳り貫いて

船をつくろう 船をつくろう

亡くなった人の骸を入れるため

船の棺に入れて 愛しい亡骸を入れて

白浜へ挽いていこう 海まで挽いていこう ....
哀しみにおそわれる
生きていく苦痛にとらわれる

人一倍傷つきやすく
人一倍じぶんを超えようともした

胸の痛みやしびれがなくなるまで
大義名分をさがして

モーツァルトのピアノ協奏 ....
昭和五十年代を

少年だったあのころを

ぼくは大人として生きていた


コンクリート塀のよこをジーパンで歩いていた

煙草とやかんの煙のなかではひとを憎んでいた

駄菓子屋で肉 ....
選べないのは分かっているのです
でも、もしも許されるなら
別な日であったら
それが難しいというのではないのですから、
三百もの日と夜があるのなら
どうしてこの日でなければなりませんか ....
マーくんとマーちゃんは
幼稚園で知り合いました
家はご近所で
よく公園で遊びました

二人とも照れ屋で
最初は大人の足に隠れ
一言も話しませんでした

ようやく砂場で
山を作りあう ....
握り締めることなんて出来ないってわかってるのに
風に翻弄されて舞い落ちる粉雪をつかまえて
その結晶を手のひらに刻み付けたいと思った


この冬最初に降る雪を見たのは
帰省先である少し北の街 ....
元旦の夜のファミリレストランで 
僕が座るテーブルの、一つ向こうに 
少年時代の、友がいた。 

嫁さんと、子供ふたりと、母さんと 

父さんは、20年前の冬の朝 
突然に、心臓が停まっ ....
新しいドアの前に辿り着いて

ノブを回してドアを開ける

中に入ってからばたりとドアを閉める

今入ってきた場所と薄いドアの一枚で遠く隔てられた世界

ドアのこちら側でしばらく立ち止ま ....
日頃の不摂生で 
年の瀬に熱を出し 
病院で点滴をした三日目 

今日、初めて気づいた 
点滴を吊るした棒の台車に 
歩きやすいよう 
掴まる取っ手がついてたことに 

昨日、僕は点 ....
見知らぬ地名をナビに入れてみる

一時間四十五分

見知らぬ地名が時間に変わる

こうやってこころを動かしておく

これで今日はもうこころが動かない

黄ばんだ冬の青空を見つめてい ....
扁桃腺が腫れて、高熱が出て 
水もろくに飲みこめなかったので 
仕事を休んで総合病院に行った 

耳鼻咽喉科の待合室で 
中年の美しい女が頭を抑え 
看護婦さんに背をさすられながら 
洗 ....
きみのこころは遠くにいってしまった

きみも僕も

おなじ天井、ちがう空の下にあるということだ


こころ

それは時間とにている気がする

誰のものなのかはっきりしないところが ....
ワンツ、ワンツ、ワンツスリーフォー!
ハッピーニューイヤー

元気しているかい?
地球は何歳だ?
君は何歳だ?
お酒は二十才からです。

愛し合っているかい?
心を大切にしているか? ....
時は、人の死さえも 
やがて必然の穴へ 
ゆっくり、納めてゆくだろう 

時は、生々しい傷口さえも 
やがて不思議な包帯で 
ゆっくり、包んでゆくだろう 

もしあなたが、今 
頭を ....
誰にでも越すに越せない川がある

その川を越えようと試みるもよし
はなから越すことなど考えもせずに使い古しの釣竿一本
かの太公望になった気分で日がな一日

立ち枯れの葦原を渡る北風は冷たく ....
{引用=

風花が舞っています
ほんの少し顔をあげて
少女が 見上げる
( 幼さをふりおとした横顔は、りんとして )
おぼろげで 消え入りそうな
白い半月が、南の空たかく
午後のクリス ....
地球について
しんとした時間のなかで
僕らが一秒でも考えてあげることができたら
六十八億秒の祈りが生まれるよ

気持ちを吐き出してしまいそうになるくらい
好きなひとに出会えたのもこの星だし ....
最後から二番目
不完全の未完了
未完了の不完全
終わらないことの始まり

終わることの予感
消えるものの先走る予兆
前もって失われた最後
失われたことの已然形

楽しい思い出のコー ....
確かにあっちがああだとしても

でもこっちはこうだし

仮にあれがそうだとしても

これがどうなるのだろう

交差するのは人差し指

虚言はいかにも真実を含んでいそうだった

 ....
朝日に曝される夕べの残滓

そんな粗雑もたまにはいいか

長い目で見るって

時間レベル?

たましいレベル?

生きているうちに結実するものなんて

成功か失敗しかないと思う ....
年末のおだやかな影が

笛を吹く六人の蛇つかいのようだった

蛇つかいたちが笛を吹くと

蛇たちはつぼから頭をあらわし

舌をちょろちょろさせていた

笛の音がなかったら

蛇 ....
スッピン知ってる俺の時より
帰省の化粧は気合いが入るとか
親戚のおじちゃん、おばちゃんに
「いやぁ〜、アカ抜けたねぇ」と
言われたいためだけに
いつもの百倍厚く塗る

気張って作る西洋料 ....
+


花が散るころにわたしは女でした。女になってしまい、
鉄鉢の中の百枚の花びらが
蝶のように羽ばたき、遠ざかるのを眺めた


+


花びらのひとひらを虫ピンで留め ....
雨が通った街路樹の
匂いを胸に吸い込んで
自分の命に響かせる
同じ命に響かせる

冬がなぞった川沿いの
倒れた花に指添えて
季節という名を染めてゆく
冬の肌に染めてゆく

生きてい ....
……とある蛙さんの自由詩おすすめリスト(2548)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
お墓参り- 朧月自由詩310-1-4
ヒトラーの焚き火- 吉岡ペペ ...自由詩410-1-4
あいとラム- 瑠王自由詩6*10-1-4
海と天命- 吉岡ペペ ...自由詩410-1-4
そらおそろしく_ゆめのまにまに- 笠原 ち ...自由詩810-1-4
「恋情」- 月乃助自由詩12*10-1-4
船葬- 楽恵自由詩13*10-1-4
また生きていこう- 吉岡ペペ ...自由詩410-1-3
蝶が、銀河を- 吉岡ペペ ...自由詩310-1-2
Dad- 月乃助自由詩8*10-1-2
おわりは始まり- りょう自由詩9*10-1-2
この冬最初に雪を見たのは新年だった- あ。自由詩15*10-1-1
幸福の食卓_ー同級生との再会ー_- 服部 剛自由詩210-1-1
ドア一枚向こう側- 楽恵自由詩6*10-1-1
新年の扉_- 服部 剛自由詩8*09-12-31
空の色- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-31
こころの病院_- 服部 剛自由詩2*09-12-31
おなじ天井、ちがう空の下- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-31
きよしろう命!- ペポパン ...自由詩9*09-12-30
時間という薬_- 服部 剛自由詩4*09-12-29
年越しのひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*09-12-29
午後の月- 月乃助自由詩10*09-12-29
六十八億秒の祈り- 吉岡ペペ ...自由詩1109-12-29
The_penultimate- 瀬崎 虎 ...自由詩4*09-12-29
仮にあれがそうだとしても- こめ自由詩1309-12-28
ボクらの轍- 吉岡ペペ ...自由詩809-12-28
蛇つかいたちの行進- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-28
田舎モンの厚塗り- 西天 龍自由詩4+09-12-28
連詩「四季」_竹中えん_夏嶋真子- 夏嶋 真 ...自由詩2809-12-26
しるべ- 朧月自由詩509-12-26

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