すべてのおすすめ
握り締めることなんて出来ないってわかってるのに
風に翻弄されて舞い落ちる粉雪をつかまえて
その結晶を手のひらに刻み付けたいと思った


この冬最初に降る雪を見たのは
帰省先である少し北の街 ....
元旦の夜のファミリレストランで 
僕が座るテーブルの、一つ向こうに 
少年時代の、友がいた。 

嫁さんと、子供ふたりと、母さんと 

父さんは、20年前の冬の朝 
突然に、心臓が停まっ ....
新しいドアの前に辿り着いて

ノブを回してドアを開ける

中に入ってからばたりとドアを閉める

今入ってきた場所と薄いドアの一枚で遠く隔てられた世界

ドアのこちら側でしばらく立ち止ま ....
日頃の不摂生で 
年の瀬に熱を出し 
病院で点滴をした三日目 

今日、初めて気づいた 
点滴を吊るした棒の台車に 
歩きやすいよう 
掴まる取っ手がついてたことに 

昨日、僕は点 ....
見知らぬ地名をナビに入れてみる

一時間四十五分

見知らぬ地名が時間に変わる

こうやってこころを動かしておく

これで今日はもうこころが動かない

黄ばんだ冬の青空を見つめてい ....
扁桃腺が腫れて、高熱が出て 
水もろくに飲みこめなかったので 
仕事を休んで総合病院に行った 

耳鼻咽喉科の待合室で 
中年の美しい女が頭を抑え 
看護婦さんに背をさすられながら 
洗 ....
きみのこころは遠くにいってしまった

きみも僕も

おなじ天井、ちがう空の下にあるということだ


こころ

それは時間とにている気がする

誰のものなのかはっきりしないところが ....
ワンツ、ワンツ、ワンツスリーフォー!
ハッピーニューイヤー

元気しているかい?
地球は何歳だ?
君は何歳だ?
お酒は二十才からです。

愛し合っているかい?
心を大切にしているか? ....
時は、人の死さえも 
やがて必然の穴へ 
ゆっくり、納めてゆくだろう 

時は、生々しい傷口さえも 
やがて不思議な包帯で 
ゆっくり、包んでゆくだろう 

もしあなたが、今 
頭を ....
誰にでも越すに越せない川がある

その川を越えようと試みるもよし
はなから越すことなど考えもせずに使い古しの釣竿一本
かの太公望になった気分で日がな一日

立ち枯れの葦原を渡る北風は冷たく ....
{引用=

風花が舞っています
ほんの少し顔をあげて
少女が 見上げる
( 幼さをふりおとした横顔は、りんとして )
おぼろげで 消え入りそうな
白い半月が、南の空たかく
午後のクリス ....
地球について
しんとした時間のなかで
僕らが一秒でも考えてあげることができたら
六十八億秒の祈りが生まれるよ

気持ちを吐き出してしまいそうになるくらい
好きなひとに出会えたのもこの星だし ....
最後から二番目
不完全の未完了
未完了の不完全
終わらないことの始まり

終わることの予感
消えるものの先走る予兆
前もって失われた最後
失われたことの已然形

楽しい思い出のコー ....
確かにあっちがああだとしても

でもこっちはこうだし

仮にあれがそうだとしても

これがどうなるのだろう

交差するのは人差し指

虚言はいかにも真実を含んでいそうだった

 ....
朝日に曝される夕べの残滓

そんな粗雑もたまにはいいか

長い目で見るって

時間レベル?

たましいレベル?

生きているうちに結実するものなんて

成功か失敗しかないと思う ....
年末のおだやかな影が

笛を吹く六人の蛇つかいのようだった

蛇つかいたちが笛を吹くと

蛇たちはつぼから頭をあらわし

舌をちょろちょろさせていた

笛の音がなかったら

蛇 ....
スッピン知ってる俺の時より
帰省の化粧は気合いが入るとか
親戚のおじちゃん、おばちゃんに
「いやぁ〜、アカ抜けたねぇ」と
言われたいためだけに
いつもの百倍厚く塗る

気張って作る西洋料 ....
+


花が散るころにわたしは女でした。女になってしまい、
鉄鉢の中の百枚の花びらが
蝶のように羽ばたき、遠ざかるのを眺めた


+


花びらのひとひらを虫ピンで留め ....
雨が通った街路樹の
匂いを胸に吸い込んで
自分の命に響かせる
同じ命に響かせる

冬がなぞった川沿いの
倒れた花に指添えて
季節という名を染めてゆく
冬の肌に染めてゆく

生きてい ....
R.S.V.P.
それは、きっと
一つの世界の終焉
幕がおりてしまえば

手の温もりをさぐりながら、
かわらぬ笑顔が
かえってくるのに
人のさわがしい声ばかりが
するのです

重 ....
エシャレットを植えたのだが
ワケギと見分けがつかなくなった

どうでも
日本の食卓にあがるエシャレットは
ラッキョウに土寄せをして
軟白栽培し若採りしたものらしい

タマネギもペコロス ....
冬の風ふく日だまりは
とおい微熱の少年時代
汚れの意を知りもせず
光は淋しい洞窟だった

ああ、12年年3万人の自殺者が
記憶のように消えていったのです
それを恥じずにいられましょうか
 ....
映画館の観客席で  
私はサイレント映画の最終上映を観ている
スクリーンの中では 
どこか大きな河の岸辺に
冬の渡り鳥が集まり 
その鳥を1羽 
少女が肩に乗せている

枯草と砂 ....
起きたら声が出なかった
声と鼻以外からだに異状はなかった

目に見えないなにかにやられてしまったよ
目に見えないなにかに
影響されてしまうだなんて人生みたいだね

人生も風邪のように治っ ....
それは何かの予言のようで
空の七割は雲に覆われていて
甘く温かいホットミルクに
頑なな心まで溶けて

買い置きしておいたバナナは
黒い斑点だらけになり
みずみずしさを失い
しおれていた ....
とんがり帽子の雲が
隊列を組んで流れていく
間もなく夕暮れらしく
どの雲も右半分がオレンジに染まっている

地平までは一本の道が続いているだけで
街どころか木一本生えていない
雲が動いて ....
防砂林ごしに轟音がしていた

飛行機の離発着のような音だった

愛人と犯罪を完遂したあと

手をつないで夜の海岸に出た

防砂林をぬけると

轟音の正体はやはり海だった

死ぬ ....
ながいあいだずっと 知らずにいました
それに、どんな意味があるのか
気にもならなかった

Spirit of Christmas
けして一握りの人たちのために あるわけではないのですね
 ....
お母さんのこと嫌いなの?

携帯電話でのやり取りを気にされたのか
調布駅の改札抜けたところで、由紀さんが心配そうに尋ねてきた

母のことかぁ、どうなんだろうねぇ
好きとか嫌いとかそんな物差 ....
俺は愛人にロープを買ってこいと頼んだ
じぶんで買うのが恥ずかしかったからだ
いや、正確にいえば
恥ずかしさに耐えるストレスを回避しただけの話だ

愛人はコンドームとロープを買って
俺の部屋 ....
……とある蛙さんの自由詩おすすめリスト(2537)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
この冬最初に雪を見たのは新年だった- あ。自由詩15*10-1-1
幸福の食卓_ー同級生との再会ー_- 服部 剛自由詩210-1-1
ドア一枚向こう側- 楽恵自由詩6*10-1-1
新年の扉_- 服部 剛自由詩8*09-12-31
空の色- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-31
こころの病院_- 服部 剛自由詩2*09-12-31
おなじ天井、ちがう空の下- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-31
きよしろう命!- ペポパン ...自由詩9*09-12-30
時間という薬_- 服部 剛自由詩4*09-12-29
年越しのひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*09-12-29
午後の月- 月乃助自由詩10*09-12-29
六十八億秒の祈り- 吉岡ペペ ...自由詩1109-12-29
The_penultimate- 瀬崎 虎 ...自由詩4*09-12-29
仮にあれがそうだとしても- こめ自由詩1309-12-28
ボクらの轍- 吉岡ペペ ...自由詩809-12-28
蛇つかいたちの行進- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-28
田舎モンの厚塗り- 西天 龍自由詩4+09-12-28
連詩「四季」_竹中えん_夏嶋真子- 夏嶋 真 ...自由詩2809-12-26
しるべ- 朧月自由詩509-12-26
R.S.V.P.- 月乃助自由詩9*09-12-26
エシャレットとラッキョウ漬け- 鵜飼千代 ...自由詩17*09-12-26
みんなごめんよ- 吉岡ペペ ...自由詩609-12-26
ミッドナイト・シアター・ブルー- 楽恵自由詩7*09-12-25
手紙- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-24
傷だらけ- within自由詩14*09-12-24
逢魔ヶ刻- 西天 龍自由詩6*09-12-24
犯罪者は夜手をつなぐ- 吉岡ペペ ...自由詩1009-12-23
Spirit_of_Christmas- 月乃助自由詩7*09-12-23
知りすぎたひと- 恋月 ぴ ...自由詩15*09-12-22
永遠- 吉岡ペペ ...自由詩609-12-20

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85