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タスケテクダサイ

テンポとは最早
言い難いほどに
ゆっくりと打ち鳴らされる
バスドラ

露悪趣味も極まった
唄うことの価値を無視するような
声帯を抑制した嗄れ声

空虚で儚く
 ....
鉄道都市にある高層ビルディングのてっぺんにて
皇帝ペンギンが一羽
光ったり消えたりしている。
(蛍みたいだ)
西方から見るといくぶん寂しげな東の巨人のなかで
光る皇帝ペンギンは真夜中の迷える ....
壱;

とんがったピンセットを突っ込んで
耳の中をかき回す。

きっとここは中耳であろう
そこから先はぐっと地底に落ち込んだ
炭鉱の坑道であろう筈。
へい、地球人よ、ブラジル人よ
 ....
灰色の壁にかこまれ
孤児院で八年を過ごしました
柔らかな母親の胸に抱かれた記憶もなく
暖かな暖炉の炎を見ることもなかった
人に愛されることも
家族の意味も分からず
親友を病気で亡くしてから ....
一度乗ってしまえば、後はひたすら上昇し続けるしかない鉛色の集団エレベーター、

もし君が雨に濡れたアスファルト芳しい地上に再び戻りたいと思ったのなら、

神と同胞と家族を裏切り、心変わりしてし ....
{引用=
眼球の筋肉が弛緩して光を巧く捉えられない
ぼやけた視界を懸命に凝らして
壁つたいに歩いてゆけば出口に辿り着くと呟いてみる
規則性を見出そうとする心には不安があるのかな
皺を寄せた眉 ....
友人のパペットは詩人です。
有能な助手である腹話術師は、実はシャーマンです。
もちろん彼は左利き。
そして真白いシーツの手術台にいつも乗せられて
セルロイドの顎をカタカタ鳴らして話しているのが ....
空が
穏やかに弛んだ


おしゃべりなプリムラの
寄せ植えの鉢に
束の間の雨を降らせながら
君は眩しそうに微笑んだ
「は」のつく名前を持った
風の中で


時が
朗らかに ....
間違えないで、空


ざくざくと刻んで煮込む白菜も
頬を薄く赤く染める風の痛みも
機械みたいにぎこちないゆびさきも
そろそろ片付けようと思っていたのに


ちらほらと芽吹いている梅の ....
塀の上で危なっかしく
好奇心の瞳で這っていた 
三才の私 

新しい家の
まっさらな床を両手で撫でた 
五才の私 

学校という未知の国へ 
鼓動を、高鳴らせていた 
7才の私 
 ....
(月を黒い種に、太陽を色彩の影のない輝きの雨にして)

ほんのりと甘い、果物の匂いがした
乾いた風が吹く緑の丘の上から
眼下に広がる果樹園を見下ろす
頭上の雲から誰かに見張られていて
けれ ....
止まない雨だった

優しいままでいられるほど嘘つきではないから
まだあまり汚れていない窓ガラスに向かって
冷たい視線を送り込む
反射した感情の行方を知っているくせに
しばらくそこに立ち止ま ....
前職を辞めた理由はって面接で問われてもねえ
誰もが正直に答えられるのだろうか

いやらしい上司にセクハラされたからとか
お局様に村八分されましたとか
かくかくしかじかで辞めましたなんて言える ....
雨はもうやんでいるのだろうか
プリントアウトしたA4の資料をユキオは読みはじめていた
青灰いろの夕方はユキオが窓に目をやるたびに黒く染まっていった

自分の思考以外なにも聴こえなくなっていた
 ....
横断歩道で飛び跳ねていたら
ユーウツに
アタマシバカレタ

歩道橋の上から
唾を垂らせば
いかめしい車達の頭に
反旗の鉄槌が下る

もうそろそろ青虫がサナギに成る時間だ

春のワ ....
{引用=

眠っているあなたに ささやきかける
海峡の海鳴りがきっと
霧のような不確かな、消え入りそうな言葉を運んでくる
小さな螺旋の都に吸い込まれるように
淵をなくした深淵へと
言葉な ....
孫悟空のような薬指を持った、あしなが紳士がこういう。
゛せめて君こそは天竺へ行け゛と。
しかし三蔵さえも掌の上で。
きみが
熱心に何かのぞきこんでる
気になって
一緒にしゃがんでみる
綿帽子かぶったたんぽぽが
風にまかせて種を飛ばす
みつばちが花のまわりで円舞曲を踊る
アリ達が整然と行進する

 ....
君がオールを漕ぐ
水色の湖にガラス底のボート。
ゆらゆらと
水面に浮かぶ午後の光が
君を映す柔らかな鏡になる。

水中にはいくつも
小さな白い花
手を伸ばして拾いあげる
頬と頬を寄せ ....
{引用=
誰も知れない部屋に
愛しい疲れて飽いた私のプシケ
その瞳の黄金の闇に恋をしてから
どうにも朝が眩しくて

指先に掴めない月光を纏わせて
草原で花冠を編む
春雨のような声で静寂 ....
高崎線の電車はスローダウン
ターミナル駅にゆっくりと進入する

携帯電話から窓の外へ顔を向けると
常磐線の線路上をこちらよりもゆっくりと
白地に赤帯の見慣れない電車が
高架ホームに進入しよ ....
小さな後悔を
ひとつずつ折りたたみながら
冷たい雨の中を歩く

しつこい雨音を
ことごとく無視しながら
答えをクシャクシャに丸める

痩せた街路樹は
桜並木になろうとして
つれ ....
自転車で


それは
全身がうす桃色に塗られており
まるで幸せを知った少女みたいだった
現実に乗っているものとは違い
錆なんてどこにも見当たらなかったし
ペダルはきいきいと不快な音 ....
心をいためたり
落胆したり
この時に 生まれてきてしまったのなら
理由があるとしても
違った世を生きることができたら
やってくる未来へ
生まれ変わる

億年の先にする
林檎の香り ....
人魚が落とした真珠のピアス
水の都の旅人を
沈む陽が遠く海を染めるまで
静かな寂しさに導いてくれる

遠い日の面影だけ映して
消えた貴女を追いかける
黒く塗られた渡し船は
揺れる水面の ....
この部屋は まるで 水槽
口をぱくぱくさせている 光のあわいに あわせて
線路から 水があふれでて ドアをたたく
6:10 6:20 6:30 6:40 6:50 7:00
   電線を雲がは ....
またひとつ
誰かがクシャミをする

ハナからハナへ
クラクラするよな黄色い粒子
シカイもシコウもむず痒く霞んで
オン着せがましいIgE抗体

もうひとつ
誰かがクシャミをする
 ....
心はいつも溢れる洪水の岸にあるけれど
この身は独りモロッコの砂丘にある。

鳥が落とした棒切れを拾い上げ
星形の砂漠に
蜘蛛と猿の地上絵を描く。

砂紋を横切るように
てんてんと残 ....
柔らかな日射しに包まれて
梅のほんのりと香る今日の良き日に
鳥となる準備は整った
目まぐるしい日常の中に
留まることを許してもらえない代わりに
整理整頓を行うための箱を貰ってきた
捨てるべ ....
{ルビ辛夷=コブシ}の白い花が
ほころんでいました
図書館の前の小さな広場に
冬の終わりを 告げるように

けしてそれは、桜のように
春の訪れのあでやかさなどでなく、
可憐な細い花弁 ....
……とある蛙さんの自由詩おすすめリスト(2548)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空虚で儚く猥雑でしぶといワルツ- kauz ...自由詩4*10-3-13
ペンギンの光- 楽恵自由詩1410-3-13
耳の中- salco自由詩1210-3-13
Eyre- 月乃助自由詩6*10-3-12
バードストライクの空- 楽恵自由詩9+10-3-12
乱視- 高梁サト ...自由詩13*10-3-11
腹話術師の唇- 楽恵自由詩910-3-11
はる- nonya自由詩6*10-3-11
春のてまえ- あ。自由詩10*10-3-10
走馬灯の夢_- 服部 剛自由詩310-3-9
果樹園- 楽恵自由詩1710-3-9
同心円状のバルコニー- 中原 那 ...自由詩1410-3-9
理由(わけ)ありなひと- 恋月 ぴ ...自由詩24*10-3-8
蛇つかいとの交信- 吉岡ペペ ...自由詩510-3-8
春・雑感- within自由詩12*10-3-8
ウミネコの部屋- 月乃助自由詩17*10-3-8
西遊記- 瑠王自由詩1*10-3-8
目線- 寒雪自由詩310-3-7
ガラス底のボート- 楽恵自由詩1410-3-7
真夜中のロンド- 高梁サト ...自由詩12*10-3-7
5分だけ鉄ちゃん- kauz ...自由詩7*10-3-6
桜前線- nonya自由詩15*10-3-6
夢でぼくは、旅人だった- あ。自由詩12*10-3-5
Another_world- 月乃助自由詩7*10-3-5
ゴンドラ乗りのセレナーデ- 楽恵自由詩1310-3-4
むかしみたAVビデオのタイトルがおもいだせない- イシダユ ...自由詩1210-3-4
花粉症- nonya自由詩6*10-3-3
チェビ砂丘- 楽恵自由詩1010-3-3
卒業讃歌- 中原 那 ...自由詩9*10-3-3
辛夷- 月乃助自由詩13*10-3-3

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