すべてのおすすめ
{引用=
図書館へ向かう碧いスロープの
脇に咲く珊瑚の合間を縫いながら
ゆらゆらとスカートの尾ひれを漂わせて
記憶の深海へと迷い込む

見たこともない
七色の藻屑を拾い集め
繰り返し剥 ....
うつろな視界の外側で小鳥の囀る気配
ひとしきり肩の上を行ったり来たり
動こうとせぬ私の様子をいぶかしく感じたのか
右の頬を軽く啄み樹海の奥へと飛び去った

時の感覚を失う
それがこんなにも ....
受信
下書き
送信済み
ゴミ箱
送信
迷惑メール


今の若い世代と付合っていると
私との会話はだいたい
メールボックスのように
振り分けられる

例えば、息子
私の言った ....
幸せ


孤児院住まいの見習いウエイトレスは
真っ赤な口紅のついたコップを載せた
ステンレスの盆を厨房の隅にそっと置くと
裏口から同じくらいにそっと出た
ダイアモンドとマスカラのお客はま ....
十一月の凛とした

午前のひかり、風、匂いのない匂い

カーテン越しでさえ

きみの部屋を充たしている

カーペンターズが流れている


ノンビブラート

体温を超えることの ....
{引用=
 草の先を
 むすんで
 おくのだという

 悪戯心
 という
 生易しいものではない
 もっともっと切羽詰まったもので

 おさない死児が
 先に逝った親しいもの ....
26年目の記念日

落ち着く和食居酒屋の個室で
あたしは
貴方に
指輪ケースを差し出した

 もう一度 はめ直して

いつの頃からか
あたしの薬指には 指輪の跡さえ
なくなってい ....
 父さんはニ層式洗濯機の中で
 ぐるぐる洗われている
 家族みんなに
 臭いって言われるから

 姉さんは乾燥機の中で
 父さんと同じように
 だけどひっそりと回っている
 好きな ....
 〇悲しい、天竺まで赴いて買い求めた冷蔵庫が以前使っていたものとまったく同じだったときみたいに悲しい。

 〇頭の上にある見えない天蓋が少しずつ落ちてきていることについて知らぬふりをつづけるの ....
                 101105



もうちっと
もうちっとですね
もうちっとで冬ですね
河原のネズミも慌ててる
ほじくり出した獲物を咥え
呑み込む暇に走り去る
水 ....
溜息をつくと幸せが逃げる
そう言った人がいた

幸せを呼び込むには
どうすればいいんだろう

きっと『愛』を叫べばいいんだ

好きだ
愛してる
抱きしめたい
君しかいない
一緒 ....
秋になったら家を出る
軍手とシャベルを持って遠く遠く
九月いっぱいは歩き続ける
十月は釣りなどして過ごす
十一月が木々を染め出したら
場所を決めて、あとは待つ
落葉を敷きつめてその上に座る ....
それはまるで鉄条網のまえで

雨にうたれる哀切なる群衆のようだった

おまえとキスをして

おたがい探しまわって

ふたりして群衆を見つめていた

哀切./i

それがまるで鉄 ....
才能のない手合に限って方法論をぶつ
その持論は概して誰の役にも立たない
自分の役にすら立っていないものを


頭の悪い女はウザい
確かに、見方によってはご愛嬌でもあるのだろう
頭の悪い男 ....
青空に姿を隠した、謎の舞台監督 
雲から地上に垂らす、見えない糸に結ばれた 
人形達は知らぬ間に、日々の物語に笑って泣いて 
「 自分という花 」を、咲かせている。 
「じれったい!」と叫んでいた男の背中にすがりつこうとして
彼が必要としてたのは私じゃないことに気付く

う〜ん、淋しいかも

開けてはいけない扉を自らの意思で開けてしまったのだし
それが愛 ....
魚の小骨のように胸腔にナイフが引っかかっております。
子どもの時分からずっと引っかかっているのです。

(おかしいですか?
 たいして悩みでもないのですが、
 やみつきだなんてとんでもない。 ....
{引用=

変わらずにやってくる
やわらかな朝に手をふれるのが嫌になった
億千の人の一人でいたかったのに、自分に
うそをつくのに疲れた


少女の箱はもうなにもなくなって
そこから  ....
君の母の納骨式が行われた日の夜 
朗読会の司会を終えた僕は 
仲間達に手をふって 
高田馬場駅に近いコンビニの公衆電話から 
( 今、終わったよ・・・ )と、君に言った。 

久 ....
遠いちいさな丘のうえで
初夏の梢が水草みたいに揺れていた
命あるもので揺れていないものは無かった
揺れながら皆まっすぐ天を指していた
ひとつとして同じ形の枝は無かった
ところどころ折れて歪ん ....
 死んだら二十八グラム体重が少なくなるって
 それがひとのタマシイの重さらしいよ
 と、どこから聞いてきたのか
 娘が言う

 父はおもう
 タマシイに重さがあるなら
 物質 ....
僕はケータイで
ニルヴァーナの
「十七歳の娘の匂いにむんむんむらむら」
を聴いていた
そうしながら
いつの間にか
旦過市場の異次元に迷い込んでいた
魚屋で一匹の
真っ赤な
鯛が
「 ....
あんたぁ ちょっとぉ みかけに よらない 日本一のくるくるぱぁー

ってなぁ

あほぉいうたひとがあほぉなんですぅ、あほぉ
 マヨルカ島にふきよせる地中海の青い風をすくいとる
 ピアニストの手のひらは白い
 葉叢を束ねる小鳥のさえずりに頬ずりをして
 月光にきらめく細い爪をみつめていた

 風の家にあ ....
 「泣き腫らした家」

 その家は号泣する
 時間を失った丘陵にたたずみ
 家主の帰りを待ちわびながら

 その家はときどき夢想する
 彼女が門扉を開き
 飛び石伝いにやって来るさ ....
涼しい風に乗って
赤トンボが行く

僕たちを見つめながら
スイスイと行く

何となく僕は照れて
紅い夕日を眺めてみたり

夕暮れどきの君は
ほんのり朱くて
可愛くて
明日はきっと晴れるよね

そう願わずにはいられなくて
ふと手を休め振り返る

自由気ままに暮らしてきた日々

愚痴っぽくなってみたり
ときには人恋しいくせして無口になってみたり

 ....
冷たさを増す風に震える
荒野の先のやわらかな双丘をそのままに
奥に流れる寂寥とした音色に耳を澄ませている
何処かに隠した水瓶から溢れ出す
指先を濡らすほどのちいさな泉を大切に護って

 ....
 生まれたばかり――
 あまりにもまぶしかったので
 まぶしい と
 叫んだはずなのだったが

 揺籃期――
 プロレタリア文学だと称する
 ひなびた小説を口に入れるが
 不味くて ....
しずかな森から手紙がとどき


くもったはいになつかしいにおいがはいりこむ



寝ながらYouTubeケルンコンサート


キースジャレットのピアノは



せきをとめ





「いきかえって ....
……とある蛙さんの自由詩おすすめリスト(2532)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
人魚の名残- 高梁サト ...自由詩14*10-11-8
安らぐひと- 恋月 ぴ ...自由詩22+*10-11-8
メールボックス- ナカツカ ...自由詩11*10-11-8
十一月の童話- salco自由詩16*10-11-7
十一月のカーペンターズ- 吉岡ペペ ...自由詩910-11-7
むすぶという祈りの方法について- 石川敬大自由詩2010-11-7
指輪- 森の猫自由詩14*10-11-6
ちぐはぐな家庭- 豊島ケイ ...自由詩28+*10-11-6
諧謔集- 豊島ケイ ...自由詩8+*10-11-6
先っぽの鴉- あおば自由詩4*10-11-5
愛言葉- うずら豆自由詩3*10-11-5
冬支度- salco自由詩17*10-11-4
哀切./I- 吉岡ペペ ...自由詩310-11-3
文化の日に剥け皮向く- salco自由詩4*10-11-2
あやつり人形_- 服部 剛自由詩110-11-1
ケーハクなひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*10-11-1
反映- 豊島ケイ ...自由詩17*10-11-1
「_マロニエ_」- 月乃助自由詩10*10-11-1
銀杏の葉_- 服部 剛自由詩310-10-31
創書日和【揺】樹の記憶- 大村 浩 ...自由詩14*10-10-31
結界を出入りするもの- 石川敬大自由詩2010-10-31
メシアはどこだ- 真山義一 ...自由詩2210-10-28
あほぉ- 殿上 童自由詩12*10-10-27
ショパンの手- 石川敬大自由詩1810-10-26
泣き腫らした家/泣くまでの経緯- 豊島ケイ ...自由詩14*10-10-26
Red- うずら豆自由詩6*10-10-26
秋の夜長に歌ううた- 恋月 ぴ ...自由詩33*10-10-25
仔の眼- 高梁サト ...自由詩5*10-10-24
軽妙なるクロニクル- 豊島ケイ ...自由詩14*10-10-21
センチメンタルうさぎ- 阿ト理恵自由詩4*10-10-21

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