散歩して
野原で見つけたんだ
何か丸くて四角で三角で
何ともいえない奴
君ととも
一緒に生活して
何か嬉しく昨日と今日も
毎日が楽しくて
....
灰色がかった厚い雲に覆われた大空
ところどころ仄かに煌めく
その煌めき
たちまち稚魚となり
大空を泳いだ
稚魚
風に煽られつつも
しっかり雲に身を寄せ
必死で風の流れにのっている
....
雨が止んだ
そして他の誰よりも
最初に光を見たのは
ぼくだった
光は止まっていた
その光をくぐるようにして
白い蝶が飛んでいる
風も止まっている
雨が止んだ
閉じていたものが ....
何も決めないでおこう
決めることには抵抗はないよ
だけど決めないでおこう
未来は不確か過ぎる
だから決めないでおこう
僕はかわるつもりだから
燦々と
そそがれる陽を
うけての青
朧々と
つめたい雨に
うたれて紫の
移ろう色は
六月と七月の境界を曖昧にして
暦がめくれたことにさえ気づかず
深い場所で息する哀しみに黙す ....
今日はきっと晴れるんだろう
鳥の声が絶えず聞こえてくる
流れている水音は内からで
だから頼りなく揺らめいている
目を閉じても辺りをくまなく照らすのは
まぎれもなく一つの願い
どこ行こう ....
追うべきものを
見失ってしまったのです
何を目指せばいいのでしょう
やる気がでないのです
溜め息ばかりが零れます
ボーっとする時間が増えたのです
夢が見つからないの ....
月が満ちたとき
手をつないで 一緒に 夜道を歩いた
月が半分になったとき
来ると信じて 部屋で ずっと待った
月が細くなったとき
涙で形が変わった
月が姿を消したい ....
順番に夜がきて
また朝がくる
あなたから
わたしへ
それは
ただ
夢とか
希望とか
積み重ねて
築いてきた
僕のお城
君と暮らしたら
崩れてしまいそうになる
....
決めた!
先に「愛してる」と言ったほうが 勝ちということにしよう!
雨の降りそうな赤い夕立前に
背中だけ次々落ちてきた
それはいつも誰か
夜の底辺、まどわされる時間へ
ふかした歌を染み付かせていて くたびれていて
もう煙らないんだ
もう静まないんだ
....
草の上に座って
空を見上げました
雲ひとつない青空で
お日様が眩しいです
貴方も何処か遠い地で
同じ空を見上げ
眩しいお日様の光に
目を奪われるのでしょうか
この広い空の下
....
万華鏡
おつきさまをみた
おつきさまもみてる
そちらから見た世界はどうですか
くるくるまわっております
ため息まじりの
シャボン玉
すっ〜と
地面に
落ちてゆく
青に染まった
シャボン玉
しゅんと
ひとり
さみしいな
秒針集めた
シャボン玉
ぽわ〜んと
君を
待ってい ....
君からのメール
「台風大丈夫?」
これだけで僕はあれこれ考える
僕の心は台風のように
いつもいつも激しい風のように
揺れているのに
君はいつもの「女心読めません」全開
い ....
朝を銀色の風が運ぶ
そっと包まれる静かな時間
繰り返す透明なセンテンス
目に見えないエッセンス
窓越しにすれ違うあの子に
目配せをしながら通り過ぎる
本当は気がついて欲しいんだ
太陽 ....
思い出して読み返しては
立ち止まって振り向いてる
戻ることのできない岐路
変えることのできない選択
後悔してるんじゃない
ただ懐かしんでるだけ
でもちょっとだけ
....
会社の帰り ふと空を見上げたら
小さな星が光っていた
なぜだか、急に涙があふれてきて その涙を誰にも見られたくなくて
自転車を止めてしばらく 顔をあげて 星を眺めていた
小さな ....
きみの心臓をすこしわけて
羽根が生えたんだ
ぼくにもさ
空はあおくて
きみに出会えないカイトが
泳ぐ
捨てるべきものをぼくらは失くしたんだ
血がでたんだ
赤い血がでてい ....
真夜中の三時
夜のベンチ
残された時間は
もう少なくて
そっと君の手を握って
恐ろしさ押し殺してた
『怖くないよ』
そう呟く君の目は
街灯の光と
星空を移してて
あたしに ....
家族で豪華な料理を
食べに行った
お父さんとお母さんは
とても満足そうだったけど
ぼくは
おしゃべりしながら
家族みんなで分担して作った
カレーライスの方が
美味しいと思った
家 ....
目を塞ぎ
研ぎ澄ます
クラスメートの会話
車の騒音
止むことのない雨音
目を閉じて
探してみる
クラスメートの溜め息
車のウィンカー音
雨に紛れた泣き声
....
困っている人がいれば
それがその人にとって必要ならば
助けてあげよう
哀しんでいる人がいれば
それが反省しているならば
慰めてあげよう
寂しがっている人がいれば
....
五線譜に引っかかっている
音符をひとつ
つかんで
鍵盤に落としてみた
小さく高く弾んで
涙のしずくに
変わってしまった
やさしく
なにか語ってくれると
思ったのに
....
ほたるがりしたら
おりひめとひこぼしをつかまえちゃった
うちではかえません
とママの怖い顔
しかたがないから
どうぶつえんにあげた
来園者数はうなぎのぼりで
....
淡いかなしみの曇り空が
堪えきれずになみだを落とすと
紫陽花は青
束の間のひとり、を惜しむわたしは
思わず傘を閉じ
煙る色合いとひとつになりたい
街中の喧騒は
雨の糸に遮ら ....
捨てられた子犬のような心のまま
静まりかえったホームで君を待ってた
かわいいとか嬉しいとか
そういう言葉をくれる代わりに
すねた目をしてみせる人だったから
気付いた時にはもう全部
あなたの ....
通り雨を
息継ぎしながら
ぼくたちは急いでいた
離れることを
急いでいた
手のなかの熱は
次から次へ
一秒後
つよくなろう、と
{ルビ翳=かげ}りをひそ ....
乾いた灰を
ふるい積もらす
都市の息吹
鋼鉄とガラスの高層ビルの輝き
ターミナル駅の喧騒も
ジーゼルエンジンから吐き出される
車酔いの成分も
灰として積もる
夜の煌びやかな ....
仕事を終え
パソコンを終了すると
そこには何も無かった
テラテラと光る黒い画面の中に
僕の顔がただ映ってた
三十歳を過ぎた僕がいた
白黒割り切れない僕がいた
....
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