赤信号の少し高くを
つばめが横切っていった
そんなところまでは取り締まれません
とばかりに
おまわりさんは空を見上げている
季語は春
ゆっくりと
けれど、
止まらない
....
深夜の質問サイトに
こんな書き込み
「生きたエビをもらったのですが
色が真っ黒です
もっと赤く、新鮮な
色でないとだめですよね
古いものをもらったのでしょうか」
ツッコミどころが満載だ
....
後姿を追いかけて
雑木林を抜けると
ほのか温もる世界
君が道しるべ
並んで見下ろした昨日は
水面が揺らめくように瞬く
ふたりで夢をみた。
からだ寄せて ....
ぼくは今
2つの分かれ道の前に立っている
1つは外へ
1つは内へ
外へ出れば不安と冒険が待っている
花と鳥は強く心に刻まれる
夢は常に広くなる
内に留まれば安定と無難が維持さ ....
風も無い夜に フワッと揺れるカーテン
静けさの中に 感じる貴方の気配
ねぇ教えて 今貴方の居る場所
ねぇ教えて 今貴方はしあわせ
遺された思い出は綺麗なまま私を縛り付ける
あの世に通じる ....
牛乳瓶は蓋を開けたまま
空を見つめてる
その丸い口で
空を飲み込もうとでも思ってるのだろうか
白い雲を自分からこぼれた牛乳だと
勘違いをしているのだろうか
狭いガラス瓶の中に閉じ込められた ....
盲目の愛
それに憧れをもつ人は多い
二人いつまでも色褪せることのない永遠の契り
ロマンチックなのかもしれない
愛の理想だと思う人もいるのかもしれない
でも
私は嫌い
私は恐ろ ....
青かったノートには
思い出したくもない稚拙な輪
くるくると回る
なんとも不細工な輪
取り繕ったリボンの先
恥をかいてうつむく眼鏡の子
あの給食の匂い
なん ....
奥の
奥の
記憶の
片隅に
ホコリにまみれた
思い出1つ
僕と
君の
淡い
甘い
思い出
ラップし忘れ
腐って
捨ててし ....
不愉快な、心。
モザイクを外したい。
他の誰かに見られないようになんて。
しなくていいの。
だから、見えたって。
良いの。
私たちのことなんて。
私たちにしかわかんないの。
....
嫌そうだったから、やめておいたよ。
だってそんなの残したくないでしょう?
夢は所詮夢だって思ってたよ。
だって君は現実を僕に突きつけたでしょう?
また夜泣くんだ。
君を思って泣くんだ ....
夜の公園の上 ブカブカ 猫が歩いていく
君が 弾く弦の 音に合わせて
お月さんの前を 猫が横切る
キレイなメロディ BGMに
君を想うと 頭の中
「君が好きだ」 ....
誰もいなくなった教室に
少年が忘れ物を取りに戻ってきた
いつもの教室は
いつもとは違う匂いがした
別に急いで帰らなくてもいいのだが
教室の中の空気を乱すのを恐れた
駆け足で自分の机に向かい ....
ふわっと香る
あなたの匂いに包まれて
深い眠りに落ちる間際
耳に触れた
あなたの声や吐息に唇
そのほほ笑みは
あたしのものね
唇があたしを呼ん ....
なあ、雪、降ってるよ
なんぼ今年は暖かい言うても
冬は冬やから
ちゃんとあんたの見たかった
雪、降ってるよ
ベッドに横になる
あなたの瞼は死神の重しで
開かなくなり ....
空のポリバケツがゴロゴロと
春一番の風だか 季節外れの突風だかに
弄ばれるようにゴロゴロと
あっちへ行ったり こっちへ来たり
空のバケツに意思はない
風の吹くままあなたの望むまま
ちょ ....
{引用=木の芽を幾つ数えた頃に
木の芽を幾つ摘んだ日に
想い晴れないこの空で
幾度の晩を越したのか
ひとつ小さな結びの手
時には木漏れ日うたたね木
姿変われど弓張り月の
野原 ....
{引用=そこに立っていてはいけない
だってね
そこは通路なんだから}
満月の夜
ぽっかりあいた空の穴へと
長い階段を登る
有象無象の影
水面に映る月は
堕落した ....
キライ
キライ
どうか、あたしのことなど
嫌いになって
あなたを
こんなにも苦しめた
あたしを
許されないことを
した
あたしを
....
死の森で息を吸ったら
一瞬で肺がやられて
死んでしまうから
仮面を被って生活しています
笑った仮面、愛想を付かす仮面
泣いた仮面、蔑む仮面
表情を変える度に
仮面を取り替え ....
長い間降り続いた雨が上がった
だから何だってわけじゃないけど
傘を差したまま歩くよりは
遥かに進みやすいはず
だけど急ぐと疲れるから
道端の花と語り合いながら
カタツムリの ....
ジョニーがジョニーになった日は
風の強い日だったという
ジョニー
本名は青木勲
親父さんは右翼でアル中だった
よく夜中に日の丸をふってわめきちらしていたという
お袋さんは幼馴染の女 ....
ほんのり赤い
あなたの頬
愛しくて
愛しくて
ぎゅっと抱き締めた
暖かかった
ふんわり白い
積もる気持ち
触れたくて
触れたくて
思わず飛び込んだ
冷たかった
覚えてる ....
殺人現場のレポーターの後ろ
カメラに向かって必死にピースマークを送る
嗚呼少年よ
この国の平和をそんなにも伝えたいかい
嗚呼少女よ
化粧はちゃんと塗れているさ
なあ笑う ....
あきらめる
研ナオコもうたってる
かもめはかもめと
ああジョニー
夜明けだ
公園の朝
おれたちにホームはない
ないものはない
だが鳩はとぶ
お前もとべ
翼はいらない
だがジョ ....
人々は願った
暗い夜なんか無ければいいのに
ボクのセカイでは
夜でも太陽が出ている
彼らは夜でも動き続ける
ボクはまぶしいと感じるだけ
人々は願った
時間が無限にあればい ....
マリアの下の
小さなお人形
そのアタシを
初めて笑わせた紳士
床についても
忘れまいと
柔らかに抱きしめ
あの世でも
忘れまいと
静かにねむる
ああ
青白 ....
アイスクリーム
持っててね
って
いつまで
待たすつもり?
とけた液体が
腕まで浸透してきたよ
お気に入りの
白いカーデも台無しで
香水のローズの香りの代わりに
チ ....
寒かった
死ぬかと思った
うそ
起きたら朝日が眩しくて
生きているのだと
確信した
暢気な父さん
腹を抱えて笑ってる
翼がほしい
自由な翼
束縛のない
自由な世界へ
羽ばたく翼
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