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骨を飲み込んだ壁の絵は
歩けるようになった
かすかに影をいだいて
陽をひきずり
音を避けて
草の渡れぬ反対側へ
道に線をのせた
ぽとり と雨が
さほど濡れない
ひさしのついた壁の ....
浅いゆめ 逃げた夢
水色の風のリボンをなびかせて
真昼のおもいから逃げた夢
白い影を引きどこへゆく
テーブルの紅茶の冷めないうちに
その舌の根の乾かぬうちに
お前のアリスをごまかして
....
青空が
あまりにも
蒼くて
壊れそうになるとき
きみに会いに行く。
二十歳のきみは
屈託のない笑顔を
光のように
笑って
みんな包んでくれる。
雲が
あまりにも
鈍色で ....
まいにちが
わかりやすいしあわせに
みちた日々であれば
ぼくらはそれを
しあわせと呼ぶのだろうか
春のかおりが
夜にひびいている
ぼくらは
さびしく ....
赤い紅した微風吹いて
柔らかい肌した土の香りが
スギの種と一緒に
舞い踊る
君の鼻のてっぺんだけは
赤ら顔だけど
目尻はすっかり
春うらら
コートを脱ぎ棄て
日和に飛び込 ....
長い長い、ゆめが落下して
重さを忘れたわたしは、大きな幹の鼓動を聴いている
その音と音のリズムが春の速度と似ていて
甘い甘い、きみも落下する
そこらじゅうに溢れているのは、
多分、今年の
....
窓の向こうから 風の音が聞こえる
少しだけ暖かくなった 冬の午後
いつも歩いてる道端に
小さなちからを感じる 春の夕暮れ
夜になると目を覚ます あなたのように
雨の降る真夜中から 歩 ....
よっこらしょ
そんなことばが口癖となった
ひとしきり身の回りの片づけを終えると
臨月の大きなお腹を抱え物干し台兼用のテラスへ這い登る
白いペンキを塗り重ねた木製のデッキチェアに身を委ね ....
始発のバスに乗ると
一人でどうしたの
と尋ねるので
怪我をして病院に通ってることを
運転手さんに話した
発車時間が近づくと
大人がたくさん
バスに乗り込んできた
知らない ....
空から
風のなみだが
叫びとなって
堕ちてくる
わたしは
部屋の片隅で
目を閉じ
風に語りかける
もう少し、
もう少し、
待っていてね
あ ....
こたえはいつも
波打ち際にあるから
海をみている
らしくないなだらかな
涙は
とぎれとぎれに使う
不自然な単語とともに落ち
髪を
かきあげてかきむしる
指先に絡まる事実を
爪ではじ ....
いったい誰が誰に言った
言葉だろう
清よく 正しく 美しく
繰り返し 繰り返し
つぶやいてみるのだ
清よく 正しく 美しく
これこそ真の言葉 真言
時代は
産業廃棄物を ....
化粧水をたっぷりふくませたコットンを3枚ご用意下さい
それを
おでこ 右ほほ 左ほほ
に 1枚づつ
丁寧に重ねて
15分ほど
お待ち下さい
ほほを触ってみて
....
ぬるい風がおびきよせるわたしたちの蜂
甘い匂いのする夏の終わり
なにもかもが蒼くて
中心の一片だけが白く冷め
わたしたちが目指す蜜
羽音はまだ遠いというのに
わたしたちは耳をふさいでう ....
誰もあなたを守れない
あなた以外 誰も
ほんとうには 守れない
きっと
明日は
晴れるかな
あなたに
会えるかな
やわらかなシーツに包まれて
そっと盗み見る
ゆるやかなウエーブの髪に指を絡ませて
唇を寄せる
幸せそうに眠る
起こさないようにベッドから降りようとして
冷たい床に足が触れる前に
....
君は柳だと思っていた
しなやかに曲がったり伸びたりしていたから
本当はやわらかな金属だった君は
ある寒い朝にほろりと折れた
ぼくは煙草の灰を落とすのも忘れてその断面を、
じっと見ている ....
君はどこかへむかい
歩き 走り
僕の知らないどこかへと
たどりつく
その途中少し疲れたなら
僕のいるここに
立ち寄ってくれないか
向かいのいすにすわって
ここまでやってきた理 ....
書きたいと思うのは
誰かに届く言葉ではなく
誰かに届けたい言葉
お気に召さなかったなら
反省はするけれど
スタイルは変えない
良い作品
悪い作品
選別され
格付けされる
....
一生なんて一瞬だなんて
(りんごが落ちるみたいにひどい顔)
好きだって言ってくれたのに
(だけども今恋してた)
笑わないでよ
(りんごの匂いは血の味に似ている)
笑 ....
手にして
きづく。
それは
現実ではなく
わたしの
理想でした。
何かがちょっとおかしい
あなたも
わたしも
穴の開いたバケツで水を汲んでるみたい
すくってもすくっても満たされないの
何かがちょっとおかしい
あなたも
わたしも
ココロのある場所が
一つだとは限らない。
だって、ほら
繋いだ手が
こんなに温かい。
期待させるようなことを しないでほしい
どれだけ振り回されてきたか
それでもいいって 納得させてきたけど
ちょっとずつ 悲しい気持ちが溜まっていく
キスしてくれるなら
も ....
口ぐせになっている
おとなも
こどもでさえも
何かと言えば口にする
死ぬほど頑張ったのか
どれだけ努力したと言うのか
口にすればするだけ
逃げていってしまうものがある
それ ....
始まりはいつもここで
終わりもいつもここ
やり始めた今がスタートで
やり終えた今がゴール
この瞬間に
何かが始まり
何かが終わる
長い道にも終わりはくる
自分で決めたスタートラ ....
ねぇ、先生?
2週間頑張ったらご褒美をちょうだい
なにも大そうなモノじゃなくていいの
危ない!ってアタシの腕を掴んだ時
気付いたでしょ?
ちゃんと掴んでてくれなくちゃ
アタシ消 ....
都会に迷い込んだタンポポの綿毛が
アスファルトの上で花を咲かせた
道行く人は忙しなく
誰もその存在に気付かない
それでもタンポポは咲いていた
人に踏まれても風に吹かれても ....
飛び出してみたかった
振り返れば
そこは
私が生きるべき場所じゃなかったから
飛び出して
思いっきり大声で
馬鹿みたいに
笑いたかっただけなんだ
飛び出した
そこは
....
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