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たいていのものは飲み込める歳になった


鞄の中でイソジンがこぼれた


五センチの隙間からチェンジと言われている


携帯小説読んでも文学少女と呼ばれ


なじみの客がとってくれた宅配のピザ


 ....
自明なるものに囲まれているから
ぼくらの内側では
一切の悪が育ってゆくのだ

風景としての自分に
すっかり慣れてしまったぼくらは
生まれた瞬間からすでに年老いている
という叫びの正当性を ....
清らかな
つぼみにむすめと
名を付ける
母の手をひく
二人のむすめ



残り香も
くれぬあなたの
着たシャツに
影を重ねて
子としての愛



滑り込む
指先に
目を奪われて
あなたに許す
花 ....
ほころぶつぼみは
握りこぶしを揺らす
乳飲み子の
すこしひらいた
くちびるのように
まあるい頬のように

まだ寒々とそらが暗く
いよいよ産まれる朝、
あなた
病室にとんで来て
 ....
ごらん、


イルカが橋を飛び越えて行くよ。
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