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祭りのごとく花を蒔き
塩を蒔き
くうとなき空飛ぶ鳥に
豆を蒔き米を蒔き
菓子を蒔き食うや食わずの
子らには餅を蒔き
子らは走りきて掴みあい
奪いあい
わらうか
視子は
....
天根の辻で水をもらう
日の暮れるには早い刻で
このまま休みたくもあり
まだ行くかとも計り
いつまでもたばこをのむ
新開通の鉄道がここいらを
過ぎ越してさびれた土産屋
小唄の焼 ....
また まだ
ほらまた
同じように
同じこと
同じことば
同じことばかり
またかけたもう
かけた
ほらまたかけたし
にかけのことばで
もう忘れて
忘れている
ぐるぐるのロ ....
赤土の皿に赤い身
濃い溜まり醤油と
潮気かおる雨宵
ここでしか漁れんもんやから
引き戸かたつく飯どころ左隅で
ちらちら横目くれられビールを半分まで
流し込む
わぁ美味しそう ....
口に押し込んで手でふさぐまま
そんなむちゃも呑み込んでみた
のどにかたく詰まったグルテン
を流し込むのはみどりのボトル
氷にたらす焼け石の水にライム
をふりかけた無敵の溶液ばかり
....
薄い光が
瞼の縁からにじみ
あまねく人々は夜をなくす
かくも永き不眠
頭骨の隙にガムテープを貼り
モジュラージャックから脊髄を
抜いて試みる
眠れない人々は言おうとするだろう
....
プラズマ放電のなか生まれ落ちた
ハイパーコダマこんじきの馬体
かの女の競馬熱は
とどまるところを
知らない こんやも
カクテルライトに浮き沈み
ターフのへりにぶ ....
かな小父の通夜はにぎわい
三弦と木魚 お宮の龍笛をひきあいに
かな小父の唄と三弦曲かれこれが寄って
大ざら酒瓶もたたかれる とむらいの夜
かな小父がわたしにくれる遺物 掌が
その壺の ....