すべてのおすすめ
現実として
地平線が
かすかに
欠け
世界をめぐる
赤黒い血が
滴ることなど
ありえない

現実として
この胸の
悲しみは
ニセモノ
なのだ


ああ
夕暮れに浮かぶ ....
手のひらが いちまい
めくられて
ぼくらの普通の暮らしを
すっきりと覆いかくす 朝ぼらけ

―大海原のかなたには
    銀色の大きな秤が
        沈んでいて

" ....
始点


まだ、精製されない月が、なめされてゆく朝、
わたしの瞳は、真っ白なままの夏の果実だ。
ながめるままに、わたしのからだは、白く締まり、
背中には、灰のまじった、蓑毛が生える。
も ....
  鳩が いっせいに 飛びたって
  まっさらな 秋が やってきた
  
  マロングラッセの やわらかな 日差しが
  やさしく そよぐ

  にんげんより すこしだけ
  透きとおっ ....
うす紫に、きれいに染め上がった、
放課後の、
(優しい文脈を結んで)
ぼくは 図書館で、
大好きなきみの名前を、
水文字で書く。

水文字。
右でもなく、
左でもなく、
遠いほうの ....
暗闇のライトに浮かぶ机の離島座る少女仄暗き右手



群青の影さす水脈の在りし日々世界は涙に蒼く翳りて



手術台横たわる我の開口部のぞけば霧の追憶と空虚



窓の ....
母さん
ぼくの血は
あの鳩の眼よりも
薄い色なのですか
すでに色褪せてしまった繃帯が
風になびくのです

母さん
ぼくはまだ
あのデパートの屋上で
迷子のままなのですか
いまでも ....
あいにくと
今朝は
雲母の雨

レイゾウコに
証券市場線の傾きで
保存されたキャベツが
笑う

そう
どうでも
いいことだった

遠いNの遠足に
かかる雲のあいま
母さん ....
チリチリしたものがふわふわして
涙たっぷりの朝の食卓になりました

誰もいない台所はいま荘厳なひかりにあふれています
醤油のこびりついた容器も金色に輝いています
空気の一粒一粒が新しく生まれ ....
ある夕刻
テレビジョンはミドリイロに輝き
レイゾウコのなかでひっそりと
ブーゲンビリアが咲きはじめる

ある夕刻
横断歩道はミドリイロに輝き
急ぐ人々は足を止め
遠く祖先が見た氷河に思 ....
夕焼けにむかって
走りつづけ
夜から逃げる逃げる逃げる
ことから逃げてきたぼく
だから
太陽に追い越されちゃって
月にも追い越されちゃって
星だとか人参だとか
スパゲッチイだとか
も ....
湾鶴さんの青色銀河団さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ニセモノ- 青色銀河 ...未詩・独白205-7-24
朝ぼらけ- 青色銀河 ...自由詩604-9-22
始点- 青色銀河 ...未詩・独白504-9-9
ショーウィンドー- 青色銀河 ...携帯写真+ ...404-9-5
水文字- 青色銀河 ...自由詩12*04-9-2
炭化- 青色銀河 ...短歌104-8-28
季節- 青色銀河 ...自由詩1204-8-27
草笛_弾く_キャベツ- 青色銀河 ...自由詩704-8-22
朝の食卓- 青色銀河 ...自由詩704-3-27
ぼく、ドラムカン- 青色銀河 ...未詩・独白104-2-25
ひとり- 青色銀河 ...自由詩204-2-11

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する