晴れた日の
親戚のように
父と二人並んで
日あたりの良い窓際
懐かしいことや
懐かしくないことを
とりとめもなく話し
毎日小さく丸くなる父は
明日はもっと
そうなんだろう
窓の ....
て、手を伸ばして
やわらかくてをのばして

その、影
ぼくらに届いて
君は
ぬりこめられて

たいよう
やさしくしずみこみ
耳のあな
つぼみのように閉じ

ふとんを頭からかぶ ....
まばらな枯れ葉を飾った街路樹
細い枝先が交差して編んだような
小枝の投網にひっかかり
捕われてしまった晩秋の月


きっと月の頬には
網目の痕がついているだろう
憂鬱な月の溜め息が
 ....
かなしくはないと云ってよあおい檸檬
    軽く齧ったあなたとわたし


黒髪が胸にまつわり痛くって
    あなたを睨むそろえ前髪


爪を噛むしぐさを憎むいっそすぐ
    指を ....
肌の上に立つ水へ
重ならぬ葉と重なる葉
朽ちた枝を流す金
音は羽へ羽へと変わる


鏡の熱さ
肌の熱さ
指の腹の魔
鏡の熱さ


金に溶けてゆく色が
空をまだらに ....
練習船
黒い尖塔
木馬の何頭かを失ったまま
メリーゴーラウンドは廻転している

空はいつでも鋭角
時折少年が墜落してくる

旗竿の上で
燃え尽きる旗
その下でそれでも昏い宴はつづく ....
むねには だれかの だれもの むねには
川がながれて
ことばと さえずりは
甘かろうと苦かろうと
橋のざいりょうです

そらにかすりきずのような
雲があって
おもいだすのは
きずをつ ....
 (カテゴリの分け方が難しい。これはここでいいのかちょっと不安です。)

 小さい頃の私はとても気難しい子供だった。好き嫌いも激しく、頑固で、寝つきも悪かった。よく親に「山の中の一軒家で暮らせ!」 ....
酔っ払って
海岸に
遠くの音
ひずみの向こう
波は立ったまま
立っている

寒いのは
恋人を連れていないから
あたたかい手を差し伸べる人を

遅くまで起きていても
誰も叱らない ....

駐車場で暮らす人と知り合いになった
駐車場の
車一台分に四角く区切られたスペースに
うまくお布団を敷いて
机を置いて
入れ替わり立ち替わりする車のヘッドライトを灯りにし
雨が降れ ....
君はもう忘れたんだろ角にあるセブンイレブンでキスをしたのは


冗談にならない嵐 外に聞き“永遠はない”わかってはいる


「もしもし」とのろい私を罵ってくれるウサギが君ならよかった

 ....
格闘技観戦が吉 おひつじ座
リングサイドで熱を感じて

無理をせず健康管理大切に
おうし座の君 野菜足りてる?

双子座の陽気な魅力曇りがち
楽観的に甘えてごらん

恋愛はフォロー大 ....
夜杖に狭間梳き
地より柔らかにうねりゆく朝もや

泊められていた火船
砥石の角をたち

白く月の望む腕に
かなえられて昇る
まぼろしのわたしを
まだ探している人がいるようで
それもまたまぼろしの
空気の環っかが生す群れ

拭けばガラスに付いたほこり
きえてしまうでしょ
身体にしみついた その影も
洗い流 ....
北風が公園の遊具を
カラカラと転経するかのようで
あわてて耳をふさぐと
もう名前も忘れたあのひとが
私を呼んでいるのに

声は私を忘れて
名前はだれにも届かない

やっとちぎり取った ....
偽物の夜がきて
偽物の星空のした
仄暗い記憶の海に
釣り糸を一本垂らすと
偽物の魚がかかる
その場所から
本物のおとぎ話が
はじまる

  *

今まさに
事件は暴かれた
偽 ....
いま
あの日、に立っている


右手をのばし
空の高さを測るきみ
手招く左手は
薄の穂の間に
見え隠れして
黄昏の
目で追う背中には
金色の翼があった
喧嘩しても
すぐに忘れ ....
夜明け前
神々の気配が
冷えた大地をわたり
静かな{ルビ洞=うろ}に届けられると
指さした方角から
蒼い鼓動が、はじまる

やがて
優しい鋭さをもって
崇高な感謝があふれだすと
う ....
風をつかむ風の溝から
はがれ落ちる空の白から
鳥の爪跡につづく音
空を少し圧し上げる音


はざまを呑む日
双つの光球
においのまつり
音の粒の日
まぶたのまつり
ひ ....
空っぽのお弁当箱のなかでは
今まさに
恐ろしい怪物が
成長している最中である
という事実を
知らないまま
男の子も
女の子も
小さな両肩に
リュックサックを食い込ませ
重たい足取り ....
昨夜の暗闇がまだ腕に残っていて
深く吸い込むと、まだ匂いがする
目の奥まで染み込んでくる、とうめいな朝は
ついに溶け残ったあなたと私が、水溜りする隣で
新しい一枚を捲ろうと、もがき続けている
 ....
{引用=




 月の光があたりを
 照らしています



むかし海辺の寒村に
傾いた粗末な小屋があり
結婚間もない若い二人が
寝ていました
あまりに貧しくて
布団の代 ....
  やさしいのか
  やさしくないのか
  雨の日のあなた


  約束の時間に
  遅れたわたしに
  何も言わないので
  カフェオレを頼んだきり
  わたしも黙って俯いてい ....
頬づきの
われた視線 くびる

つけた 前髪敷く

地下に ひらいてる窓
写ってる 引き戸

つつぬけの
息 熱く ガラスに

かかしのように 突っ立って
だけだって 咲いてい ....
袋売りで「ナイルの神秘、モロヘイヤ」冒険の前に裏書を読む


食卓にトルコ風の変化球、漬け物ばかりに箸はこぶ父


昼前に起きて強気の勢いのまま揚げ始めるイカリング(えいっ)


菊 ....
移る
ということは
時に哀しい

確かにあると
信じたものが
まるで儚い霞になるようで

移る
ということは
時に嬉しい

身動きがとれないほど
縛られたものから
ふいに解 ....
体が
向かい風にほぐされる
気の遠くなるような 長い
坂道で



すっかり気が抜けた街は
午後の光に洗われて
いつかどこかで見たような色合いに
染められている
道に落ちた影の輪 ....
確かなる音して机上にベコニヤの
花ガラ落つる物読むときに

賀茂川の段差の水も春めきて
吾が影長く 流れに写す

草伸びて 足にまとえる散歩路に
踏み行く処 つつじ咲きつぐ

雨 ....
やっぱり残業してから見舞いに行くと
二十歳の彼が仕事を続ける
おじいさんの入院で家族も忙しいのだろうが
今 自分が抜けたら仕事も大変だと見極めた
この二年近くで働き 大人になったなと思う

 ....
さよなら

気泡みたいなことばを
無造作に夕暮れに飛ばしてみると
橙にすっと溶けていったのは
声が震えていたせいかもしれなかった

車輪の音、渇いた
ペダルを思い切り踏みしめて
陽炎 ....
千波 一也さんのおすすめリスト(7731)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
親戚の欠片- たもつ自由詩807-9-30
あさが_くる- ふるる自由詩17*07-9-30
フルムーン・ラプソディー- 渡 ひろ ...自由詩12*07-9-29
あおい檸檬- 石瀬琳々短歌13*07-9-29
声とめぐり- 木立 悟自由詩407-9-29
Quest- 塔野夏子自由詩9*07-9-29
ねむれば秋- 唐草フウ自由詩10*07-9-29
今日、分かったこと。ちょっと安心した- 初代ドリ ...未詩・独白407-9-29
折れ曲がった- ふるる自由詩9*07-9-29
出会った人々についての話- 吉田ぐん ...自由詩23+07-9-28
君ならよかった- 町田アキ ...短歌8*07-9-28
来月のあなたは?_12星座占いでみる10月の運勢- 北大路京 ...短歌16*07-9-28
つげる野- 砂木自由詩6*07-9-28
私は幻- 唐草フウ未詩・独白7*07-9-27
夏の望遠鏡- たりぽん ...自由詩11*07-9-26
偽物について- Tsu-Yo自由詩407-9-26
彼方- LEO自由詩19*07-9-26
フォルクローレ- 佐野権太自由詩20*07-9-26
ふりこ_みどり- 木立 悟自由詩407-9-25
遠足- Tsu-Yo自由詩407-9-25
それと、いくつかの朝- 霜天自由詩207-9-25
月下逍遥- まどろむ ...未詩・独白3*07-9-24
金木犀- 嘉野千尋自由詩27*07-9-24
くもる者- 砂木自由詩7*07-9-24
幸福堂々- ポッケ短歌3*07-9-24
移る- 松本 涼自由詩407-9-24
残暑- 八布自由詩507-9-23
61P_「短歌2」より- むさこ短歌5*07-9-23
空を描こうと思って- 砂木自由詩9+*07-9-23
夏追い- 夕凪ここ ...自由詩1807-9-23

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