地殻に居眠りする風の群れ
襟元合わせれば
擦れた羽音
すり抜けた鼓動の列の空
眠らないと 届かない宙
ひたった真昼の花の蜜 逝き
寡黙をあぶる眼に しゃがれ
かがみこんで握り ....
白くつめたい指が摘んだ菫の花束
破綻をつづけるイノセンス
誰にもわからない時を刻む時計
虹色に震えながら遊離してゆく旋律
救いの無いシナリオ
かすかに聴こえる古いオルゴール
のようなノスタ ....
明日は
地球最後の日
あなたは
きっと忙しいから
今日
少しだけ逢いましょう
私は
すぐ戻ります
あなたもね
勇気をありがとう
少しだけ
やさしくなれた
こころの
太 ....
灯台の積層レンズから
ここにいる、と叫ぶ声は
遠くからは星
近くからは秒針
海霧に照らし出す
港という駅
造船所の大きなクレーンを
右手にみながら
故郷はいつも
思い出せない何か ....
何にもない、何にもないってよ俺たち
肩を寄せ合って
それで夢ばかり詰め込んで
どんどん広がって、どこまでも広がってさ
まみれた両腕で
濡れ手で粟、そうやって集めたモンが
ひゅうと、そよ ....
凪いだ空に
鳥の群れが
海の方角に向かって
泳いでいく、朝
朝ごはんの残りのパン屑を
ほんの少し撒くだけで
海鳥ではない鳥が集まる
手のひらが
くすぐったい
高台の家から望む ....
GoogleでPO-M.COM内を検索してみました。適当な言葉を選び検索した結果の件数と比率を並べています。ウェブ全体に対しても同じように件数と比率を出しています。
ウェブ全体が標準的な日本語の使い ....
わたしはかもめ
白くてきれい
いやどうみてもあなたは
夜から生まれた
からす
夜からなら
よだか
真昼の
まひわ
朝と昼で
あひる
うっすら暮れて
うずら
....
お前が壁にぶつかって
散った火花が
この星燃やすんだ
お前が傷ついて
零した涙が
この星を潤すんだ
お前が夢見て
描いた絵が
この星の未来だ
....
おばあちゃんの火葬の日
おばあちゃんと全く関係ない自分の事で
火葬場のトイレで泣いた
お母さんと
妹は
途方に暮れていた
でも
おばあちゃんは
その夜
わたしの夢に出てくれた
そし ....
(美しく生まれたかったと
思ったこともありました)
ある日
一羽のチョウが迷い込んできて
羽を持って生まれてきた生き物は
そんなふうに飛ぶのが
当然なのだというように
ゆら ....
{引用=
22番のバスに乗って
窓のそばに立って
18世紀だか19世紀だかの建物の列を横目で見て
ラファイエットで購入したお洋服の紙袋抱えて
前に立ってるおじさんが
....
例えれば
忘れられるべくして、忘れられている
約束の前の一片、踏み止まるための一線
私から出るものもの、も
忘れられるようにして、忘れられてみたい
繋げるために伸ばす手に、繋がるものを予感し ....
通り過ぎた列車の
なごりの風が、引き連れる
潮のにおい
線路沿いにこの道をまっすぐ行けば
ほら、海が近づいてくる
そう言ってふたり、短い影を
踏み合いながら走った日
無人 ....
しろいそらから
八百万のちいさな
ちいさなほしが
散弾され、落ちてくる。
かれらはまず
手をふってぜつぼうする、
それからとぶ、およぐ、まぜる、
それから、たびに ....
星明りの瞬く夜道を
皮ふと同化している
水晶時計の周波数と歩む
果てしない さようなら の骨格が、ひんやりうずく
しろく曲線にそった静寂(銀のしずく
の波紋)の右旋性が
夜風にとじられたま ....
体のことを思えよ
おれの
体のことを
体のことを思うよ
おまえの
体のことを
体がいいから
おれたちの
体がいいから
おまえの肌のきめを
北から ....
青いひかりテーブルでぽつり
グラスのふちに残された
口紅をぬぐうと砂糖の甘さ
部屋のすみずみで
とけ切らずゆれていた
おまえの唇に映る模様
グラスの底の乾き
俺はいつも眠たくて
....
どこへ行こうか、と呟くと
どちらにでも、と君が返す
どこへでも行けるのが僕らなんだと
もう一度その声を聞いてみたくなる
とても、とても高いところから
世界が降りてきている
一番最初に出 ....
星の洪水で空が溢れそうな夜
私はまだ穢れのない身体と共に
あなたの衣服を織りながら
あなたに添うことを思います
機小屋の周りには村人が火をたいて
私が逃れられぬよう夜通し見張り ....
にゃーん と言って
にゃ〜ん と答えて
それで ふたり
笑えてたら ステキ
2005/06/07
袋小路共依存というタイトルで
なにか書けないかと思案していると
「歌声の消えた海」
という新作ドラマの
タイトルバックが写り ....
ショートケーキひとつ
落ちていく
月夜の道に
落下する
やわらかな音
聞こえない
苺がひとつ転がった
外れてとれて痛んでる
暴風通ってまた転がり
赤い
実の
白い
いち ....
プレハブに綿詰める夢眠るため
数億の目が一斉に閉じ中断
傷付くたび水門ひらく血に代わり
村長を慈しみ終える村の過疎
病床から網引きずり出す雪の力
正座して地脈隠している来 ....
{引用=始めませふ 安易な位置づけ
椎名林檎『真夜中は純潔』}
{引用=デイストオシオン}
うねりゆく夕空 ....
猫の鈴が暗い緑を揺らす
さわりのない ぺたんこの靴と
長くて白い靴下
じゃんけんで負けたように肩を落としていましょう
まだ 存じません
鳴るかも知れません
唇をつきだして
ふふふ ....
嵐のあと
歩道に{ルビ棄=す}てられた
ぼろぼろなビニール傘
雲間から射す日射しに
一本だけ折れなかった
細い背骨が光る
あのような
ひとすじの {ルビ芯=しん} ....
久しぶりに良く晴れたその日の夕暮れに
私の体温が奪われていく様子を
歩道橋の上から透明なカラスが見ていた
カラスはその向こう側が
全く透けて見えるほどに透明だったけれど
そのカラダの形 ....
カノジョは抱きしめると林檎の匂いがして
ニュートンの空を見つめている
ちきゅう
と、くちびるが動いて
俺は抱きしめて
「おまえさんを中心に地球は まわってるな」と言うと
....
町外れにある小さな海岸には
波が来るたびに
無数の椅子が打ち上げられる
町に住む子供たちにとって波音とは
木や金属のぶつかったり
こすれたりする音に他ならないので
海遊びをするときは
上 ....
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