社会がゆがんでなかった時代、大人も子どももとても健全だった時代、精神病者がいなかった時代、戦争がなかった時代、ヒトがヒトを殺さなかった時代、そんな時代、いつあった?

***

実質上、不快な ....
寒さが身体に凍みわたる頃になりますと
不思議と故郷を思い出します
わたしがそこで過ごした十八回の冬は
どれも特別に寒くはありませんでしたが
むかし むかしは雪が深い
それが当たり前だった土地 ....
雑踏で喫煙をしていると
衛生的な感じの服を着て
酸素マスクを付けた人たちが
群れを成してやって来て
あなたはどうして煙草を吸うのか
と言う
くちごもっていると
健康の為に今すぐにやめ ....
キラキラしたものが
上に登って行くのを見てた
ふわっとして
とてもハッピーな気持ちになって
生きたくて
キラキラしたものを見ているだけで
こんなに幸せなんて知らなかったから
床に足をつけ ....
忘年会がえりの坂道

コンビニの袋

影がさきに角を曲がる

サイレンの音

冴えた冬の香

吸いこむと

くちびるが冷たくなる


空に散らばる

ちいさな輝点
 ....
心臓の裏から散る紙吹雪赤

時差で今発煙筒を挙げている

刺した画鋲の並行世界で画鋲抜く

引き裂く手の感覚思う丘の上

人魂がある草原はずっと青

何を思えば月のように浮かんでい ....
雪の日は
音がしなくなる
そうしていつのまにか
幼い頃に戻ってる
いつもうちに帰りたくて
どこへ行っても泣いてばかりいた
お母さんが大好きで
世界は
まだ白くて
ひとつひとつに
名前なんてなかった
きみだけが知っていた
美しい世界
神さま
ねえだから
きみは神さま
みんながうまれたときに
さいしょに泣いてくれたのは
きみだったな
あわくする ....
  それは光のなかに
  夕暮れどきの街灯にある
  一〇〇円ライターの炎のなかに
  乱反射する水面にある
  やさしい気持ちが消えないように
  祈り続ける心の奥に



 ....
                 2007/12/15




白々と初夏の短い夜が明けて
東の空にも
シロナガスクジラを思わす雲が
ゆっくりと背中を持ち上げる
美しく光ったりして ....
 寝る前に、一日が終わる前に、鳥が死ぬ話を書こうとしたが、鳥の死ぬ姿を見たことがないので手が止まった。鳥の死体はいくらでも見てきたが、鳥の死ぬ瞬間は見たことがない。いつでもどこでも鳥は死に続けているの .... 時計は空を飛んだ
時間のことなどすっかり忘れて

町工場の青い屋根と
遊園地の小さな乗り物と
チャペルへと向かう花嫁が見えた
風景はずっと続いているようだった

やがて良い感じのする原 ....
つまり
どうだっていいんだってことを確認するだけの思考回路
わたしはもういいかげん
大人になってしまったので
バカらしいことばかり増えて
「そんなのどうだっていいんだよ」
って言うためだけ ....
在る様に見えた向かいのプラットホームに
止まる列車ばかりを待っていた

落ちかけた陽に照らされ
辺りの羽虫も塵も金色に飛び交う中
次第に此処へと近づく車輪の音を聴いていた

けれどそれは ....
裸のはずが
あなたの手のひらで再び
脱がされる
シーツ
ではなくテーブルクロスの上で
たなごころを探られ
そして
入口は見つけられていた

酔いざましの道のりは
選ばれることを好ま ....
現代詩フォーラムは{ルビ試薬=クスリ} 日本語を知ってしまった僕らのための




明日からは飼い犬として生きていく これも決して容易くはない




あん時ね、蚊に刺 ....
そんなの嘘よ と
ベッドに腰かけた少女は私の目の前で若草色のワンピースを腰まで
たくし上げ秘所を露わにする。不釣り合いな厚手のストッキングを
躊躇なく下ろしそして両大腿に咬み合わさった品質の悪そ ....
海へ倒れる曇を見ている
曇から生まれる鳥を見ている
降りそそぐかけらと水の柱と
波をついばむ音を見ている


道の上の羽と屍肉
夜になる曇
夜になる曇
羽と共に降りる曇
 ....
 
 
瞬きをすると虹が溢れてしまう目があるので
笑うと発音しないPを吐いてしまう口があるので
まだ誰にも褒められたことのない君が
冷蔵庫に自分の耳を並べている

僕は機関車と同じ匂いの ....
海の動物になりたかった
海に行きたかった

底の方で
脊髄が列車のように並んで
色のない海老が
乗客のようにじっとしている

マリンスノーの中
錆びてしまいたかった

潮を ....
あいつが吠えてるよ
母親に毛並みが嫌いといわれて
吠えてるよ
妹の庭で吠えてるよ
姉の美味しいご飯を大好きな
僕の優しい言葉が大好きな
首輪のとれたあいつが
父親に寝相が悪いといわれて
 ....
          071214


クジラの物差し
 いらんかね
イランの金持ち
 知らん顔
お金の無い国
 匙投げる
お金のある国
  見えたので
 仕立屋銀次が笑い出す
 ....
{ルビ後=ご}にまわり我の影、という君がいて 君に見えざる影 我にあり


『君がため』 粘土で出来た{ルビ人形=ひとがた}は受け入れがたき奇形児となる





夕焼けに踏みだす我 ....
灰色に曇った窓の雫を
つ、となぞると
白い雨は上がっていて
弱々しい陽射しの予感がする

こうして朝の死角で透けていると
ぬるい部屋全体が
わたしの抜け殻のようだ

だんだんと色が濃 ....
母は
今も悔やんでいる
父が逝き
毎日
毎日
こんなにも悲しいのに

泣けないのはなぜだろう、


私もそうだ
父の
いるべきそのあたり

ふすまを背にした
低い食卓
 ....
きよらかな ふゆの
卵を ひとつだけ 
孵らせる ために
些細な じぶんを
しきりに ふりおとす 
・2007-09-09

頭脳線ふたつに裂けてゆく体

あっぽうと呼ばれて赤くなる林檎

煙草から目薬にして十日間

この中にまわしを取った奴がおる



・2007-09-1 ....
真っ白い画用紙に
夢を描くな
人物を描くな
風景を描け
風景を描けば
人物は自然と生まれてくる
夢を見るのは貴方じゃない
夢を見るのは 絵の中の人物だ

人物が歩くと
風景は加速す ....
{引用=*

風の遺書



風の遺書を
思い思いに握りしめた
少年たちの
あしあとが
続く

空を
いくすじかの
涙がながれて


いきるって
かなしい?

 ....
指専用のバス停に
思い思いの格好で指が並んでいる
やがて指専用のバスがくると
指たちは順番に乗り込んでいく
おそらく指にしか
行けないところがあるのだ
慰めが必要だったのは
本当は誰だっ ....
千波 一也さんのおすすめリスト(7730)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
カモノハシのパンセ1- 佐々宝砂散文(批評 ...407-12-22
望郷- 明楽自由詩107-12-21
喫煙者- 吉田ぐん ...自由詩3207-12-21
キラキラしたもの- チアーヌ自由詩307-12-21
冬吸- 吉岡ペペ ...自由詩207-12-21
受動パラレル- 黒川排除 ...川柳607-12-20
雪の日- チアーヌ自由詩407-12-20
神さまとさよならする日- アオゾラ ...自由詩3607-12-20
かなしみについて- 草野春心自由詩807-12-19
機関車とくじら- あおば自由詩7*07-12-19
鳥が死なない- 楢山孝介自由詩907-12-18
準備- たもつ自由詩907-12-18
つまり- チアーヌ自由詩807-12-18
落陽- 松本 涼自由詩707-12-17
たなごころ- よしおか ...自由詩4*07-12-17
それでも地球はへこんでる奴らを足蹴にして回っている- ピッピ短歌1007-12-17
生還者たち(マリーノ超特急)- 角田寿星自由詩707-12-16
水応記- 木立 悟自由詩707-12-16
機関車とくじら- たもつ自由詩1307-12-16
機関車とくじら- AB(な ...自由詩607-12-16
やさしい、庭で- たりぽん ...自由詩9*07-12-15
機関車とくじら- あおば自由詩6*07-12-14
マグマ- 石畑由紀 ...短歌507-12-14
ふゆの空蝉- 銀猫自由詩18*07-12-14
日時計- umineko自由詩9*07-12-13
そろもん(木の歌)- みつべえ自由詩507-12-13
雑句(2007-09-09〜2007-12-13)- 若原光彦川柳507-12-13
真っ白い画用紙に- 狩心自由詩6*07-12-13
風の遺書- 青色銀河 ...自由詩1007-12-12
窓ガラス- たもつ自由詩1207-12-12

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