貴方の面影のある彼

見つめ続けていたら

貴方を思い出してしまいました

貴方のいなくなってから

凍てついてしまった私の心に

再び灯が点りました

揺れることのなかった私 ....
夕闇へと向かう 全ての生き物が息を潜め
ゆるゆると夜への侵略を開始している瞬間
そのエアポケットのような ときのはざま
きっと羊水の記憶を刺激するのでしょうか


トクントクントクントクン ....


おいらはみてのとおり ただの灰皿だよ

なんにもしちゃいないのに

おいらを目の仇にする奴に

とう ....
午前三時。
君はまだ喋ってる。

冷えたパスタを、
フォークで突っついて、
ぺちゃくちゃり。

ワインを、
手酌で注いで、
ごくり飲み干して、
ぺちゃくちゃ ....
ふと遠いところへ行きたくなる

通過電車に手をのばせば届きそうで届かない
本気で身を乗り出すと本当に連れ去られてしまうから
「危険ですから、黄色い線の内側までお下がりください」
というアナウ ....
君と
裸で抱き合える場所に行きたい
君を
全身で味わいたい

セックスなんてする必要ないよ
君を忘れたくないんだ
君の感触を全身で憶えていたいんだ

忘れちゃうよ
 ....
長雨の続く夕刻の水溜まりに影が映ることは
ない。泥水のように濁るわけでもなく、清水
のように色も無くすべてを透過するわけでも
なく、それは雨水と呼ばれるものと酷似して
いる。事実、それ ....
この夕くれのひかりのなかに
ぼくはぼくをみうしなったりするだろう
そらの彼方のやさしいもの音よ
秋の風にさえぼくはこころを揺らしたりする

ぼくのであったものごとの全てに
ぼくは話しかけた ....
おネムです

フワフワ ポッカリ しろい くも

つつんで ゆらして こもりうた

おやすみ

ぼうやの 夢の中





    ....
枝に ぶら下がってる
偽者の太陽

発火を夢みて
まどろむ 花弁

かかってくる
濃い 夜の 暗い闇

閉じない 瞳
はずれない 翼

あたたかいのは 私だけ
じっと 冷えた ....
からだをすり抜け まわされる腕
天使よ てんし 地使よ ちし
少しだけ浮くおまえの軽さ
水たまりの上の葉を踏んで
湿った土にひろがる重さ
毒のめまいを消し去るめまい
新たな ....
何だか最近こんな感じだね
ちょっと手を伸ばせば
君の優しさに触れられるのに
何故かためらってしまう


あのゲームと一緒かも
無数の穴凹から僕のあたまは
勢い良く飛び出しては
怯えた ....
?
はれんちと言われると
なんだかそわそわしてしまう
私の存在がはれんちなのか
私の行動がはれんちなのか
はたまたいつの間にか私の名ははれんちなのか
何はともあれ
頬を赤く染めなんともな ....
もちが もちもちしているから
もちであって もちもちしてないのなら
そんなもの もちじゃないって
いいたくなるような午後に
私はほんとうにもちかと
ききたくなるくらいに
もちがたべたくなっ ....
詩が生まれた
あなたはどこから来たのでしょう
あなたに辿り着くまでに、
どれだけの根を共にしてきたのでしょう
たくさんの親指に包まれながら
あなたは産声を揚げたのです

この世に生まれた ....
わたしの海を
二艘の舟が進んで行く


その行き先を知らず
遠く岸から眺むれば
白波の軌跡だけが
刻の経過を物語る



少し空に近い場所から
海と舟とを見下ろして
航路の果 ....
体がね 

変化し始める時だから

       
     心が落ち着かないのよ





心がね

  変化し始めてるから


     体が落ち着かないの ....
夏が終わるね
少年が
風鈴の音を撒きながら走り抜けた
この胸元ではまだ 汗のビーズが貼り付いていて
蝉しぐれが落ちてくる 私たちの地上では
色付きの花々が 太陽を仰いでいるけれど
ゆきの花 ....
混むから夏コミ
違うよ
頭をぽかり
兄貴はタバコを吹かしている
そんなことも分からない中学生の弟が歯がゆくて
ため息混じりに煙を吐いて
二階の部屋に閉じこもる

計算機
機関車
 ....
彼女は
朝の遠いこのまちの 
ちいさな刷毛で色をさしてゆく、群青
そらをぬりこくって笑う
その背中に 
にじんでゆく夕焼け空を想起しました
けれどもうぜんぶ しずんでしまったから
 ....
あの頃、君に告げられなかったことを今


 ***


ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ



ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
廃墟の街にも雨が降る
さささと落ちる雨音に
残暑見舞いが湿ってる
ポストの中にも雨が降る
ふふふふふと笑う地蔵尊

雨のない日は舞踏会
風のない日はドライブと
天気予報に縋って暮らす
 ....
午後11時55分の川面に浮かぶ 昨日行きの船は
今日の悲しみを乗せて 海の彼方へ


満ち潮には 増減があるのだと
思い巡らす 詩人の夕暮れる刻
紅葉した太陽が 海へと流れ行く

 ....
桜降る あの 朱色に染まる門前で
逝き 生きと 別れたというのに
あなたは 私の夢の中で
「君の傍にいるよ」とか
「守ってあげるよ」とか 言うのです。


幸せだった一日の終わりに
 ....
あなたの温かみと重みが
わたしの存在に加えられる
その重みで
わたしは少し沈む
ほんの少し
沈む、あなたのわからない程度に

支える四本の脚
と呼ばれている、それは
わたしの言葉
 ....
もうラブソングを歌わなくなって
しばらく経つ
そんな事に気づいたのは
煙草を立て続けに吸って
気持ち悪くなってからだった

恋をすればラブソングを歌い
失恋しれば失恋の歌を書いた
頭の ....
愛しているよと素直に言える今が幸せ

きっときっと
いつか君が大きくなっていくにつれ
私との会話は減っていき

「愛してるよ」なんて言って
抱きしめることは出来なくなるんだよね

君 ....
はぁ〜い♪

順番に並んでぇ〜(笑
駅前にホテルが二つ デパート三つ
それから 増えている風俗店

以前は
国道十六号線とJR中央線の交わる狭い一帯に
軒をつらねてひしめき合っていたのに

裏の遊技場を隔てた
暗黙の境界 ....
おなかをかいている
ふところに
つもる
きのうがある
きのうはいぬと
あそんでいた

みつけていく
きずあと
いつも
こころのなかの
おじさんに
おこられているかんじ
のうの ....
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