おとこが さばくで
星を かぞえている
ひとつずつ 指さして
いまにも 泣きだしそうな
顔で けしている
●関連作品
海難の話→http://po-m.com/forum/sho ....
目が覚めても何かと手を繋いでる感覚があった、確かにあの頃は。
拾い集めて繋げた
羽根で決して明日に
辿りつかなかったのは
少し汚れていたせいじゃない
「ひみつ」という言葉 ....
ばかで
申し訳ないので
「ありがとうございます」
と言う
取るに足らないことでも
わたしに関わってくれたことに
「ありがとうございます」
煩わして
申し訳ないので
「ごめんなさい ....
寄りかかった柱の
きずあとを指でなぞる
地面すれすれまで
しおたれた こいの
恨めしげな ギョロ目
ソヨともなびかず
すみきった あおは
....
なまえなんか
どうだっていいのだと
その人は言った
なんと呼ばれたって
腹の中は見えている
なまえなんか
どう言われたって
かまわない
佃煮色の髪をなびかせた
神の化身と呼ばれた ....
雪の街で眠る君よ
すっと前を睨み
歩きなさい
何も知らなくてよい
ということはなく
何枚もの鏡が重なる夜
退屈な日はお泣きなさい
その大きな身体を震わせて
いつか来る日のために ....
薄曇りの空がからだを湿らせるだけの
ちっぽけな夜だから追いかけてみる
西の地平に月
最後に沈んだ
星の名を知らない、と
静かに胸に沈めた備忘録
この体は赤道儀だ
....
水の中に深く潜ると
魚たちの溜息がきこえてくる
どうせ水のある場所でしか
生きられないいのち
われらの時には
乾いた真実が欠けている
ソレイユ!
ソレイユ!
光は水の中にまで入りこみ
....
星を なくして
みすぼらしいまま
たおれるたびに 砂をつかんで
たちあがる はてしのない
夢のなかに いるとしたら
アスファルトから突きだして
咲いていたタンポポが
とてもちからずよく見えた
僕らが作る未来は
僕らにまかされている
僕たち次第で未来は変わる
心はそうつなが ....
昔の自分が否定していた性欲処理の為のセックスがしたいと思うようになった
昔の自分が見たら失望し絶望し幻滅して死ぬに違いない
ただ何もせずに一緒にベッドで眠るのも悪くないと思う事も未だにある ....
遠い
いつになく
ほそく笑む
青ざめている唇に
小指で すっと紅をさす
星は 、
籠の小鳥と目が合った
さみしい というわけではないけれど
痛むのはなぜ
こんなにも嬉しい朝なのに震え ....
長い髪を引かれた後に、残していった重さ
開いては閉じて、を繰り返す手のひらに
理由を隠す隙間なんて、どこにもないことに気付く
もうここにはないもの
空をかき混ぜた手
海から斜めに ....
水見える能力
ある晴れた日の空の下
干したばかりの洗濯物の
内包された水溜りを
始めて見たのは 何時の事やら
いくつもの柔らかな固まりは
それから数時間かけて
風に ....
はじめからなにも
なかったみたいに きみも
ぼくも いつか消えるから
もっと傷つけあおう ふかく
愛しあおう いさぎよく
先週教室のみんなで飼っていた「リス」が死んだ
死んだというか「窓」から逃げたのだ
クルミを食べるときに動くほっぺや小さな歯
かごの中を走ったりしているときの爪のかりかりする音
たいそう人気者の ....
すんでしまったことは
もう
とつぶやく
握りしめたこぶしを
ためいきといっしょに開くと
あの頃の、
なんて夢がしわくちゃになって
君の高く振り上げたこぶしにも
....
傲慢なアロエが花開き
狼煙が上がれば
いけないものが
ひとつ ふたつ みっつ
投げ入れられた天然の業火によって
焼却され始める
炉の中で
いけないものは
極上の白く澄んだ水晶の球に
....
たち まち たつ ま
ほれい の じくすみ
うれ けむる めへび
つけどの ない ふた
そい はぐ ねひぐも
わ せいて こときる
たつ まち たつ ま
白鳥が悲しい最後の鳴き声をあげて飛び立つ、
夕暮れの鮮烈ないのちの地平線が、
赤いインクで跡形も無く修正されてゆく。
絶えず流れ出ている蒸留水の蛇口に、
コップを置いて眺めても、
決して溢れ ....
夜
煙突にのぼって
覗きこんで呼吸したら。
まるで壜笛みたいに
ほうほう と響くさ
街中に僕らの、底抜けに深い
ふかいかなしみが伝って
犬がこたえる
靴が家出 ....
ホントの詩を語りに
風のなか 集まろう
みんなが いっせいに
この指 つかんだので
ぽっきり 折れちゃった
バーボンだ、もっと
バーボンを焚け
今日 なにを焦がそう
もう 骨しか残っちゃいない
それでも
小さな炎で
じりっと炙れば
ピシ ピシと
春の芽吹きの ....
ランプを灯して路上駐車
ラヂオを聴こうか休憩中は
楽にしてチューンを合わせると
ライブ盤の熱情
ラッパーの凶状
ライオンの鳴き声の慕情
ららら、なんて口ずさみながら聴こうか
リ ....
こらえても ゆがむくちびる ふるふるふる
うるみ零れる おかっぱの髪
パパあげる 玄関先で 待ちわびて
握り続けた シワシワの春
負けないぞー きいろい声は どこいった
頭ならべて ....
「樹を」
折れてゆく私の直線をめぐって溶け出す樹々、の泳ぐべき海の直線。泳ぐのは海、ひらくのは海。樹の斜線は海を分解して新しい樹々の斜線を生産する。いくつもの遠さに囲まれながら樹はかわくのをやめない ....
フルルフルルと
大地を震わせ
雨が降る
ふわっとむずむず
芽吹いて緑
ちっちゃくても
若芽はやっぱり
イチョウ型
ハンガーの代わりに
お寝坊な樹々の若枝を
ポッキリ ....
この祈りは誰にも届かないまま
虚空を彷徨いながら
静かに煙を巻き上げて
消えてしまった
最初から
そこには何も
存在していなかったかのように
誰かに見えない糸で操られ
無機質な感情 ....
ぎゃっと
言って
飛び跳ねたのは
蛙のような男
ひっくり返ったのは
瀬戸物の青がえる
緑の館にすむ者たちがイカレタあとで
笛吹童子が廃品回収にいそしむ毎日
退屈だなぁと
鳥山 ....
私は料理が苦手ですと
胸を張って言えない世の中で
胸を張ると
偉そうに見えるので
それだけで
パスされてしまうので
お嫁さんになど
ならなければよかったかなと思いました
それさえ
認 ....
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