増長。骨はしなやかに伸びる。死者の生育。植物の骨は静かに断定されて、暮れゆく太陽と交差する。それが落日でなくてなんなのか? 疑問はメモに書いてある。

机の上には何度も画鋲で刺した跡がある。

 ....
いつくしみ、それから。
海辺に立って眺めると、世のなかのへりが見える。すべてひとはそこから滑り落ちていく。花や木や鳥や雲、それからコカ・コーラやマルボロは落ちていかない。滑り込むのは、僕らの時間ばか ....
   風に揺られていたね
   僕らはなにも選べずに
   別れの言葉を強いるのは夕風
   信じることも疑うことも
   選べずにいた
   僕らを置き去りにして
   地球 ....
本日の天体の運行は非常にスムーズです
秩序を保ち 地球が遠くに

このピアノの音はあそこまで聞こえないんでしょう?
そうだよと大きな暖かい手

小さな地球世界の草原から
夜に向かって芽が ....
さわれそうなほどの青、空
心音の近くで
水の流れる音がしている

少し、痛い


大気圏の底辺で沸騰している僕ら
水を注いでみると、遮断機が下りて
通過していく何かがある
夕暮れに ....
徴兵された兵士のように
寒い目をしてあなたは通路を行く
改札を抜け再び階段を降り
あなたの目が地下鉄に乗る
と、私の目だけが置き去りにされる
壁にはたくさんの色あせたポスター
その ....
月の石の万華鏡は
二十年前の宝箱の中
三十八万キロ越え共鳴し
刻一刻様相を変え続ける

タイムカプセルに注がれる
四十八の眼差しは
春の陽射し乱反射し
虹色に輝いている

ロングロ ....
 本当は、こんな文章を書くべきではないのかもしれない。ましてやそれを発表するなどということは、絶対にしてはいけないことなのかもしれない。だが、時には書かなければいられないこともあるし、書かなければなら .... 傾けた視線の先には
何も映っていないように見えたこと

帰り道
車の窓から見えた景色の一つ一つが
過去に押し流されてゆくみたいで怖かった
あなたは
シートに身体をあずけて
窓ガラス ....
そういえば、と

一行で綴られた手紙を
まだ読み終えていないことに気付く





しん、と
静まり返った日には
覚めない雨が降っていなくても
どこかで
音がするものだから
 ....
涙する者は
死んだあと

青いかなしみとなって
宇宙遠方の

つめたいの霧のなかを
何かを考えてるふうに 歩き続けます


ひとが何光年もの希薄のなかを
さまようはずは ないです ....
ひるがえる
水の分子
玉となって
雨となって
降りそそぐ
鳥でさえも
ひるがえる
水の玉に
水のために
ひるがえり
ゆっくりと落ちてくる

空を見る
地に視線を落とす
ひる ....
夜、
扉は開かれる
恐れることはない
我々は誰もがそこへ向かっている
まずは 手による想像を洗い浄め
火をもってすべてを鎮めよ
みだりに本当のことを口にしてはならない
それは君を不幸にす ....
風は降る
粒は降る
重なり 離れる
鳥の像と鳥の影
円のなかに降りしきる円



雨どいの羽
空へ帰り
曇と返り血
はばたきの跡
ひらめく道の
切っ先の音

 ....
さぁ コーヒーをもらおうかな
ブルーの空 いれたての春
風にとけるまえにほら、
ほしにうつらぬひとがたを
そっとかかえてかがみにひたそ

にじんでこぼれるほしがたを
なみだとまぜてゆめからぬぐを

ほしのかたちはいびつにまるく
ひとのかたちはうすれてくらい

 ....
明るい陽が僕の顔刺した。痛いと悲鳴を上げる瞳
   の
   見える窓は僕と他人を繋げてる唯一のモノ
      か
      らは、楽しそうに遊ぶ子どもが見えます
            ....
一歩一歩 咳こむ足で
わたしがどこまでも歩くので
夜はどこまでも感染し
朝には誰もいなくなる
朝には誰も
いなくなる


みんな歩いて いなくなる
歩きつづけて いなくな ....
壁に貼られた黄ばんだポスターの中で
彼は永遠に身悶えしている
20年以上も前に
この世を去ったロックスター

天才的というよりも
悪魔的なテクニックの持ち主でありながら
彼の中には
彼 ....
リンゴ、僕、すごく苦しい
白い霧吹きのような
お化けにさらわれちゃうんだ
きっと
僕の悲鳴は衣を裂くようで
その瞬間に
世界が終わる
世界が終わった後は
狂おしいほど単純な光景
だか ....
毎朝、夜からの氷の瞳を持った三人の娘たちの夢を紫色
に染めてゆく、背の低い北風の話し声。彼女らの膚から
絹を解いてゆく、そんな静かな叫びを愛しているほどに
フラスコから床に零れ出した、夕暮れ ....
青空に
ふとキリンが
浮いている
なんという
虚ろな空なのだ
ああ青空


縞模様を辿ってついにここまで来ました


ここまで来た
ふと
振り返るキリンの眼には
何も映らな ....
澄ました水を眺めるくらいのここは小さな部屋です。
灰色の砂が時折、いたずらに跳ねる水で濃いグレイになったり・・薄いグレイになったりします。
太陽が出たりすることも月が沈んだりするこ ....
虚無をまとって闇を隠せば
それは限りなく深い透明のように見える

あなたは
自分を見せることなく
優しさを浮かべた瞳で見つめる

僕は
その優しさの結晶に自分を映す
一つの優しさ ....
彼 の 夏 に

溺 れ ぬ や う に と 閉 ぢ た 空

無 人 で 回 る

廃 観 覧 車
ひとしきり震えて
夢の端 ついえて
抜殻を
荒地を
喧騒はすぎてゆく


忘れられた瑪瑙
夜を率いて
ひとつだけ大きな
空のまるみを抱く



やわらかな星
 ....
形状を記憶しているつもりなら今すぐ夢の断片ひろえ


轟音の低音ベースが鳴る部屋で無音のきみがほほえんでいる


失った真夜中ひとり花園で紋白蝶を両手で潰す


密葬す巨大な木々に囲 ....
すっかりと未確認飛行物体となってしまった彼女が
少しだけ湿り気のある青空の中を泳いでいる
僕らはそれを見つけては
もうそんな季節だね
と、確かめ合う


動き出さない車の列を、指先の
 ....
亡霊の色をしたヘッドライトが、だらしなく
光る尾を断ち切れないまま、23時の速度を更
新していくこの瞬間に、ハイウェイですれ違
う時のスピードで、出会って、触れて、離れ
ていく二人を、ストロボ ....
静寂が満ちるのを待つ

あなたは
広げた想像の張力に身をゆだねて
空を映す水面に静かに浮いている

手のひらをつぼみにして
ゆっくりとふくらませるとき
わずかな空間の揺らぎが
水中を ....
塔野夏子さんのおすすめリスト(1201)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
保存された記録- 黒川排除 ...自由詩405-3-28
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コスモス- ふく自由詩3*05-3-27
浮上未遂- 霜天自由詩1005-3-27
失踪- たもつ自由詩1505-3-26
ロング- 385自由詩2*05-3-26
詩人の罪- 岡部淳太 ...散文(批評 ...40*05-3-25
こんなにも知らない- ベンジャ ...自由詩305-3-25
残像する花束の- 霜天自由詩605-3-25
冬空の通信- 朝倉キン ...自由詩1605-3-24
水玉記念日- 岡部淳太 ...自由詩12*05-3-22
降霊術- 岡部淳太 ...自由詩4*05-3-21
飛音- 木立 悟自由詩305-3-19
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つなぐ- かぜきり自由詩15*05-3-18
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ノート(病)- 木立 悟未詩・独白505-3-18
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夜明け- 浅見 豊自由詩3*05-3-17
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僕らとUFO- 霜天自由詩305-3-8
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