六月、朝は煙の中から浮上していく
昨日積み残してきたものは
もう何処にもないかもしれないと
溜まってしまった風の中に体を傾けて
もう一度目を閉じていく
泳げない朝に見る夢は
煙った街から突 ....
光源のない白い光に満ちた中を
球や三角錐や立方体の闇が
行進する

思考線をよぎる空中魚族

(この椅子に坐るといつも
 感応しようとしすぎてneuroticになるんだ)

その視軸 ....
記憶の ぬくもりが
朝のラインに 並びます
いくつかは やわらかく はじらい
いくつかは つめたく ゆるされて

/濡れた空に 水の旗が ゆるやかに たなびいています/



それで ....
そろそろわたしたち、逃げる準備をしましょう
滅びてしまうものたちに囲まれて
この瞬間にもわたしたちの無垢も侵されてゆくのです
黒と灰色の崩落があなたの背中で始まっている
羽根という羽根はすでに ....
街が夕焼けに染まるころ

通勤快速を降りれば足早になる
車内の熱気にゆであがってしまった
君はきっと
夕方の空気が好きに違いない

商店街を駆け抜ける自転車に
危うくひかれそうになって ....
ねこみみの新幹線が
魔法陣の街
すべる

すべる

あなたの
腕でブレーキを

かけたり
遠ざけたり
ふざけて腕を
組んだり

甘くみみを
噛んだり

笑いあって
 ....
いかつい アスファルトに
息のように 降り続けていた
電柱の 灯

夜の空に おしかえされた
雨に 流されている

かきん と ついてる
ガラス の 冷たさ

なじまない  ....
父と別々の家に住むようになってから
ときどきは会いに行こうと決めていた

小さい頃から
一緒に暮らした記憶などなくて
なのに父は
僕との思い出話を聞かせようとする

うんうんと
僕が ....
毛むくじゃらの家猫が出かけて行ったきり
帰って来ないものだから
庭の木で啼くスズメの声が
遠慮なく鳴る目覚まし時計で
最近は、誰よりも早く窓を開けて
新しい風を味わう

あめ色の古机の上 ....
愚か者が乗っている
彼は陽気に笛を吹く
”なんて素敵な船旅だ”
頭には赤い尖がった帽子
足踏みして笛を吹く

左側にはご老人
ブツブツとなにかつぶやいてる
波の間に間に消え隠れ
よく ....
5本の指を
2本にしたり3本にしたり
左手の指だけを動かして
おかあさんの言葉は難解ですね

2本はふたり
3本は3人
ではなくて
子どもが3人
親と子ども
でもなくて
 ....
ここで赤い魚の話をしてはいけません

最初の貼り紙は公民館のドアに貼られた
誰が貼ったのか
誰も知らなかった

次の貼り紙はあちこちのスーパーで見られた
誰が貼ったのか
店員も店長も知 ....
忘れない
高い小さな窓から覗き込んだ時間を
校舎の隅、零れていた笑い声の隙間に混ざった寂しさを


夏だった
世界がゆっくりと溶けていくまでの時間を
知らない、知ることもない
あと少し ....
真昼、
通りの向こうで叫びがあがったが
どうしても人間の声にはきこえない

おれは対角線上を通りすぎ
日陰から振りむくが
すでに何も見えない



何が叫んだのか
何を叫んだのか ....
わたしの体の真ん中に
小さな芽が
顔を出しました

わたしはその芽を
大切に大切に
育てようと思いました

その芽は私の体から
養分を取るので
わたしは土になりました

数ヶ月 ....
「いらっしゃいませ、ありがとうございます」
レジスタァの前に沢山の女の人が並んでいる

僕は美人のお姉さんには、優しくお釣りを返す
ナプキンは袋を二重にして入れてあげたりしている
綺麗なお姉 ....
わたし
猫好きやねん
本間に
大好きやねん

この前
小学生が木の上の猫に石投げててん
許せへんから
わたし石拾って力一杯投げたってん
そしたら小学生の前歯と猫
一緒に落ちてきてん ....
殺傷能力を高めるために
釘のようなものを入れました
ことばを

ことばもいつも同じなのです

爆発するか
しないかの違い

世界に投げ入れる
膝を抱えて
  
  
  
 ....
  やさしさの
  形は何かと尋ねたら
  君は丸だと答えたね
  金柑蜜柑夏蜜柑
  すこやかに香り

 
  夕暮れの
  色は何かと尋ねたら
  君はまっすぐ指差して
 ....
きれぎれの雲 とうめいな空
あなたがここにいないということ

元気だよ
ちょっと
へこんでるけど大丈夫

いつか また
夜の密度を
あなたと感じられたらいいね

違った角度
違 ....
夜を飲む
悲しみから
夜を飲む
とてつもない失敗から

失敗などないのかもしれないが
粗末にしてはならないものがある
ぎりぎりに追い詰められる毎日でもそれは勝手な僕の事情で
ゆるやかな ....
チョコレート色の夜が
しずくに溶けて 流れ出す
とろりとろりと
自分ばかり見て
しずかに ひそかに
排水溝へ落ちてゆく

私の足元を
暗い色のしずくが
うずを巻いて とりかこむ
逃 ....
足音は立てないで来てね
待っているから
足音はいらないの
足なんかいらない
あなたはいらない
足音だけのあなたはもっといらない
強くなると言う事は
自分の弱さに
うまく付き合っていけるようになる事。
中野の図書館のプラネタリウムで
部屋が真っ暗になって
お星が一度にたくさんあらわれた時には
吸い込まれて泣けた
銀河は悲しいから
それで知らない隣の人と手をつないだ




洗濯槽 ....
ある時世界は小さく頷いて
私の肩に優しさを呼ぶ

私は水の中でユメを見ていた頃のように
水の外で地べたに頬を添わせていた時のように
優しさの幽かな震えに私を預ける

しかし気が付けばいつ ....
ぽつりぽつりと
街に明かりが灯りはじめる頃
点々とするビルの窓を見上げて
君が

まるでほたるが飛んでいるみたいね
なんて呟いたから

僕もいっしょになって見上げた
ほたるなんて ....
手のひらの中のことばしか
私はうたわない

振り絞る
ようではだめで

あじさいの
集めたあさつゆは
いつか
消えていくように

そんな
出会いだったと思う

それは消えた ....
えりちゃんのにおいがして
雨がすこしふった
きれいなえりちゃんはふきげんで
ようふくの襟を
ひんまげて

おとうさんはとかげを撫でて
まどを 
すこし開ける


えりちゃんの隣に ....
http://park15.wakwak.com/~o0o0o0o0/bokumetsu/

こんにちわを撲滅する委員会。
趣旨に賛同というよりは、下の方のうだうだっぷりが楽しい。です。
たちばなまことさんのおすすめリスト(1472)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
泳げない朝に- 霜天自由詩1105-6-30
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小箱のなかで(二)- 青色銀河 ...未詩・独白405-6-29
逃走季節- 鮎川自由詩405-6-29
そのスピードで- ベンジャ ...自由詩7*05-6-28
ねこみみ新幹線- umineko自由詩5*05-6-27
寄り添う- 砂木自由詩12*05-6-27
会話- ベンジャ ...自由詩10*05-6-27
_臭う家- 千月 話 ...自由詩18*05-6-25
酔ひどれ船- 自由詩205-6-25
リハビリ- yo-yo自由詩505-6-25
赤い魚の話- 佐々宝砂自由詩8*05-6-24
あの日、飛び越えた五線譜を- 霜天自由詩705-6-24
叫びについての独語- 安部行人自由詩605-6-24
わたしは土になりました- 自由詩11*05-6-23
ブス大爆発- 虹村 凌自由詩11*05-6-23
猫を救った日の事- 月山一天自由詩15*05-6-23
- umineko自由詩9*05-6-23
金柑蜜柑夏蜜柑- 嘉野千尋自由詩12*05-6-22
きれぎれの雲_とうめいな空- umineko自由詩5*05-6-22
夜を飲む- 石川和広自由詩8*05-6-22
雨のあいだに- 竹節一二 ...自由詩505-6-21
足音- チアーヌ自由詩805-6-21
つよさ- 月山一天自由詩13*05-6-21
銀河- 馬野ミキ自由詩1205-6-20
頷き- 松本 涼自由詩10*05-6-20
ほたる- ベンジャ ...自由詩6*05-6-20
あさつゆの消える街- umineko自由詩10*05-6-20
なぐ、じかん- はな 自由詩11*05-6-20
こんにちわ撲滅- フユナおすすめリ ...405-6-20

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