母をおくる と
おそらく
わたしの半分が終わる

半分が終わる と
わたしには
守るものがたくさんあって

後戻り
できないことも
また
たくさんあるのを知って

さみしさの ....
ばばちゃんが死んだ日のことは
よくおぼえていない


朝、いつものように食卓についたわたしに
ばばちゃんは何か話しかけた
たあいもないことだった
と思う
しかし あきらかにその言葉は
 ....
コンビニで深夜2時おにぎりを手に取ったわたし
ラップにくるまれたそれはお赤飯のおにぎり
2つカゴに入れて白い白い床を
歩いてレジへいく
出口は透明なドア
住宅街の中煌々と明るいコンビニの
 ....
他の女と遊んでるとすぐに怒って
そのくせ
中指を突っ込んでやると
悲しそうな声をあげながら
すぐに抱きついてきた
寄ってくる女を全部食ってた頃の話
たぶん好きじゃなかったと思う

包丁 ....
それは どこですか
滑り込むような夕凪ですか


平坦な気持ちを
乗り継ぐようにして目覚める朝には
透明なコーヒーの
一番底にある苦味を
噛み締めるようにして始まりになる
遠くない窓 ....
じわり、てをのばし
いろいろな ものを つかもうとする
まいにちの パターン

くりかえし またぎこし また ひがのぼる
ありがたいのか そうでないのか
ときおり わからない くうきょに  ....
その確率で失うものがあるのなら
その確率で得られるものも
きっとある

味わった悲しみは
次の喜びを増すためにあると
誰かが言っていました
先日花見にでかけたのですが
今年の桜は遅く満 ....
牧場は、今日も晴れるや。
山の向こうまで続く青空に
ポツリ、ポツリ 綿雲
良く乾いた干草が ホロホロと
風に浮かびそうな具合で
何となく 美味しそうだと思うのは
雑食動物の脳内変換 ゆえ
 ....
 13階建てのマンション
 焦茶色の非常階段
 オレンジ色のバスケットボールが
 弾んで落ちる



 送電塔の電線が
 切れて
 絡まり
 踊り場の縄跳びの少 ....
肩にまわした枝先から
次々に花が咲くように思えたのは
良く晴れた陽のまぶしさでなく
あれはそう
池のほとりから身を投げ出して
舞う花びらをつかまえようとした
少し危うげな
それでいて柔ら ....
夏、わたしのさみしさへ
はぐれた雲がひとつその影をおとしてゆきました。
青い空はわたしのものではなく
雲はしずかにながれてゆきます。
そのあわいかげにいつか はなの
しろいひとひらがあらわれ ....
先生、
ぼくのお兄ちゃんが
このあいだ死にました

ぼくのうちは
3人兄弟です
全員男です

まん中のお兄ちゃんが
死にました

名前はゆうごです
ぼくは「ゆうごちゃん」と
 ....
逆巻いてゆく梅の旋毛の音
毛羽立ってゆく空の繊毛の音
双生の呼吸は必然と呼応し震えあって
楽想となりまだ鋭い風に乗る

独り春の闇を知らない
その冬化粧がだいぶ薄れた君の横顔
ふいに孤を ....
呪文をおしえてください
あのひとまで、とどくような
たとえ とどかなくてもいいとさえ
思えるような
わたしを消してしまえるほどの
それは
風にも似て
耳もとをとおに過ぎてから気づく

 ....
坂の上から
風に乗った
花びらたちが
僕を吹き抜けた


それぞれが
小さく何かを
呟きながら

次の風へと
急いでいった



ほとんど
聞き取れない
花びら ....
{引用=001:声}
なかゆびで喉の尖りをころがして昨日の声の輪郭は何処


{引用=002:色}
風色の蝶つかまえてくれるなら、と少女の瞳にじむ雨音


{引用=003:つぼみ}
 ....
朝起きると両目がハートマークになっていた
しかし見た夢は思い出せない


ご飯を食べているとキリギリスが大口開けて飯を食わせろという素振りをした
仕方なくレタスを詰め込んでやると礼のつもりか ....
小学校四年生
下から燃える

小学校4年生の頃、毛内君と中畑君とオレと3人で
エロ本を買う計画を立てた。
みんなでお金を確か200円位ずつ出し合って、学校が終わってから
ファミランで待ち合 ....
あなたが求めている
融合を
与えてあげたいけど
それはムリなの
外側があるから
ねえほんとは
そんなものはないとしても
現実には
溶け合えないでしょ
夜の片隅で
小さな小さな二人だ ....
私は変容する
その数は
あなたに「愛している」と言ったそれに
匹敵する

私は蛾の幼虫のように脱皮し

(どうやらその皮は蟻の巣へ運ばれてちょん切られているようだ)

裸で、濡れた背 ....
女だったら
ほぼ誰でもいい
面倒くさくなくて
うざくなければ
だって忙しいから
一年契約の
派遣の女の子に
毎年手を出してる
そういう噂
大した自信だね
断られたことないの?
な ....
{引用=
AM1:45


解熱剤を飲む

解脱する
赤血球の、ような

未確認、
思考、
物体

白熱灯に
照らされた
戯画

舞台の上を、
這い回る

私の ....
入れ替え文字は飽きてしまった(えー)
というわけでゴキブリを研究してみたという話の随筆です
この先はゴキブリが嫌いな方にはオススメできません
ゴキブリという文字を見ただけで動悸・息切れ・目まいが ....
受け止めかねる日々が
一日の中にいっぱい
押し寄せてくる
あるいは、波の中にもみくだされ
僕は
思い出の中のせいぶつになるように
ウニャウニャと日々を漂う
生き生きした面影を失った画面の ....
わたしは大きな空を飛ぶ
見えているものは何も無くもしもぶつかれば死ぬ
背の高い草は鋭い葉先を持ちわたしの肉を突き刺す
この程度では死なないけどまもなく卵がわたしの胎内で増殖するから
うええええ ....
おはよう
で、今日も誰かが溶けていく
それでも、空を見上げることを止められなくて
いつの間にか、あちこち穴だらけになっている


使い古しの気持ちを手紙に残して
あなたもすっかりと溶けて ....
始まりの声に耳をすませば
それは静かでも力強いことに気づく

あなたは
不確かな未来を希望にからめて
堅く結んだ約束を口ずさむ
こぼれたいくつかは落下して砕け散っても
受け止めたいく ....
 季節の名を呼ぶな。白紙のような、はじまりのような、実際にはでたらめの
地誌。そんな緯度にバビロンは無いぞ。想像上の怪物、あなた。私はすぐに忘
れてしまう、砂粒のようで、出かけようとしている、広が ....
薬を包んだんです あなた

いつも手からこぼれようとするので
私はいつも
飲み込むのに一苦労します

優しく言いくるめて 夜

撫でながらオブラート
カーテンが見ないようにしてるから ....
妹はいろいろなものに形を変えることができる
うらやむ人もいるけど
はたしてそれっていいこと?

そして最後は文句も言わずに
また四角い箱の中に四角く収まる
それっていいこと?

 ....
たちばなまことさんのおすすめリスト(1472)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
母をおくる- umineko自由詩31*05-4-19
ばばちゃん- 望月 ゆ ...未詩・独白7*05-4-15
ハーメルン2丁目のコンビニ深夜2時- チアーヌ自由詩305-4-13
あけみ- いとう未詩・独白1505-4-8
波浪- 霜天自由詩805-4-8
パターン- 玉兎自由詩7*05-4-8
その確率で- ベンジャ ...自由詩14*05-4-7
裸のマリー- 千月 話 ...自由詩10*05-4-6
着地点- カンチェ ...自由詩705-4-6
桜の木の下で- ベンジャ ...自由詩905-4-5
わたしのさみしさは- 浅見 豊自由詩10*05-4-5
かきフライ- 043BLUE未詩・独白34*05-4-4
露命- どん底自由詩205-4-3
空と足音のあいだ- 望月 ゆ ...未詩・独白7*05-4-3
さくら- 松本 涼自由詩4*05-4-3
題詠マラソン2005_001-010- 汐見ハル短歌405-4-3
時差エイプリルフール- ヤギ自由詩14*05-4-2
小学生日記「下から燃える」- 瓜田タカ ...散文(批評 ...10*05-4-1
朝五時のゴミ捨て場- チアーヌ自由詩705-3-31
私と変容- ふるる自由詩2*05-3-31
醜い期待- チアーヌ自由詩705-3-31
戯画バイト- 043BLUE自由詩305-3-31
ゴキという物体X- 加藤泰清散文(批評 ...605-3-30
海岸- 石川和広自由詩10*05-3-30
捕食- チアーヌ自由詩305-3-29
水溶性の、誰かの- 霜天自由詩2905-3-29
四月になればあなたは- ベンジャ ...自由詩22*05-3-28
マーチング・マーチ- 大村 浩 ...自由詩22*05-3-28
オブラート1包- ふく未詩・独白4*05-3-26
家族(妹)- バカ男自由詩505-3-24

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