ある雪の日に手紙を出しに外へ出て 
すべって転んで骨を折ったヨシ子さん  
ケアマネージャーが入院先へ
見舞いに行ったら泣きべそで 
「アタシ馬鹿よね、おほほほほ・・・」 

折れた骨がく ....
スナフキン

買い置きのチョコレートが切れてしまって
買い足しに行かなければいけない
コンビニで立ち読みをしているスナフキンに会う
やあ、いい天気だね
一通り天気の話をすると
彼はまた手 ....
サヨナラバード
冬の月をのりこえて
きみは、きみの場所へ帰る
たくさんたくさん手を振った
またねと云うのが本当はさみしかった

たぶんぼくは忘れるだろう
毎日の雑多におわれて
そして空 ....
いくつもの読点で、あなたを区切って
体内へと運ぶ


元のカタチを、思いだすこともできないくらいに
細切れに、咀嚼していく
小指の爪から、過日の砂が落ちて
潮の匂いがした


 ....
目から涙が
流れるのを見ている
左耳を枕に押し付けて
横たわって
右目の目頭から
左目の目尻から

梅雨の日のガラス窓
流れて渇いて
それを部屋の中から眺めているような
す ....
鳥になりたいと思った
そしたら
鳥になった


はばたくと
風はいちまいの紙だった


会いたい人がいる
その街だけが
記憶のかたちをした白地図


飛ぶ。
風には声もあ ....
月をしばらく凝視して
まぶたを閉じると
月は暗闇の中で影になって
そしてすぐに溶けていなくなった

街を歩けば骨と骨がぶつかりあって
地面がこすれて悲鳴を上げて
無意味な国に生まれて
 ....
なんだかこぎ疲れたから
ちょっと立ち止り休んでみる
無理してこがなくとも良いのだと
あなたは諭してくれたけど
途中でやめるなんてことできなくて

意固地になんかなっていないよ
こぎ続ける ....
線が、みえました

線が、みえていました

「ここからはいらないでね」

そう
いつでも


めにみえないかなしみ、というやつは
そこら
ここらに
ころがっています
 ....
( 鳥の泣き出す頃 )



その一
「明けない朝」

フィヨルドに掴まった
ここには朝日しか差さない
毎朝希望と共に
絶望を運び込む優しい光


その二
「いつか明ける頃 ....
誰かの哀しみを拾い上げる
冷たい小糠雨に濡れ
誰かの哀しみは
つぶらな瞳でわたしを見上げたように思えて
この胸に優しく抱きかかえた

歩道橋下の暗がりで拾い上げた
誰かの哀しみは
手の ....
もつ煮込み屋で
黒ホッピーと
さんまを食べる

このはらわたをねえ
日本酒で食べたらおいしいんだよね
それだったら、日本酒、たのめばいいじゃないですか
そうだねえ
そうなんだけどねえ
 ....
がりりと土壁を引っかいた
鎌の刃先の
あの放物線が消せない


おまえの山を見たい
祖父は
赤土をこねて
小さな山をつくった


夏へと秋へと
ゆらゆらと山をのぼる
黄蝶のよ ....
なだらかな曲線や
いびつな凹凸も
形通りに
そっと撫でてやると


こわばった起伏が
するん と解けて
一本のゆるんだ線になった


とたんに安心して
ぽろぽろ涙をながす
キ ....
集められる限りの写真を集めて、アルバムにすればいい
一人部屋でページをめくり
かつてあった日々の思い出を愛せ
それらの日々をノートに刻み込め
言葉にできないことはみんな行間に遊ばせたまま
言 ....
電車の好きな少年だった


窓のそとを
いつも景色を走らせていた
乗客はいなかった


やがて彼は
景色のなかを走った
走りつづけた


いくつかの景色をつなぐと
電車にな ....
らいおんは
つかれ切ったのか満たされたのか
あまいかおをして寝ている
ぐるるる
 
 かみをかきあげながら
 はにかむ
 {引用=Honey come?}
 じょう舌になるほど
 な ....
せんせいが
黒板に大きな字で
「心に太陽を持て」と書いた

ぼくは
ポケットに子すずめを
持っていた
ときどきチチッと鳴くので
ポケットに手を入れたままで
柔らかい羽を撫でてやる
 ....
脳と心を切り離して考えるのは
実はおかしなことです
心理学の先生は
恋をして胸が痛いというのは
間違いだと云いました
心臓に脳はないのですから
頭を抱えるべきと

あなたがわたしに入る ....
「取れないのよ」
薄紫の煙草のけむりのような輪を
月桂樹の冠みたいに
ぐるり と頭にのせて
隣りの席でカノジョがボヤいている


アノヒトのことが
頭から離れないと言う


そう ....
いつも誰かが口笛を吹いている
長い廊下に響き渡る
外は晴れ
青空には適度に雲が浮かぶ

見たくも無いものばかり目に入ってしまう
聞きたくも無い音ばかり耳に入ってしまう
外は晴れ
青空に ....
僕は生きているはずがない。
だけど、
いつもの朝焼けの色が、僕の心を負かすから。
生きているのかもしれない。


閉じた瞼に、浴びられるだけの赤を浴びる。
太陽からは血の匂いがする。
 ....
渋谷の外れにあるバーに入ると、スロウな音楽が流れていた。奥のほうのソファに身体を沈めると、隣にお日様が座っていて、誰も彼女に気付かないようだった。それもそのはずで、月や星はあんなにキラキラと光っている .... 人間の作る直線や曲線は
そのものがかたどる影よりも少しだけ歪んで見える

美しいままでとどまって居たいと望む心が
その指にデジタルカメラのシャッターを切らせる

あまりにも、ありのままの、 ....
探していた
おだやかな光を
逢いたかった
カンヴァスを破って

手を、そっと
輪郭のない夜だから
影もなくて
震えを数えていないと
ここがサヨナラになる気がした

風の硝子越しに ....
祈りは 花の形をしている
祈りは 花の様な 形をしている
祈りは 花のようだ

祈りは花だ
祈りは花だ         ハナダ
白い、花だ
祈りはぁぁぁ
    ぁぁぁ
       ....
くらくらゆれる視界のすみっこで
かみなりが光る
くらやみがやわらぐ
やさしい雨のにおいがする

失いかけてる聴覚のすみっこで
ちりちりと雨の音は跳ねて
どこにもいけない
かなしい雨 ....
この寒空の下では
頁を手繰る指も冷たかろう
頭の中で誰かが囁いた

ビジネス文書術 という本の
最終章

まもなく通勤特急が通過します
黄色い線の内側へお下がりください

 ....
飛行機飛んでました。
おっきな木の上に登ってまっかな太陽から逃げて、
飛行機見つけました。
ああまた空襲警報がうーうー鳴るんかな、
ぐるぐる回るそいつを目で追いかけていたら、
ぴかり ....
足のなくなる夢を見た

明くる日
そっと旅立つことにした
ボストンバッグには花びらを敷きつめた
赤い 椿の花だ

空は白んで
風はたおやかに
光は痛々しく心に染み
地上には格子状の ....
たちばなまことさんのおすすめリスト(1472)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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サヨナラバード- 唐草フウ自由詩10*08-3-22
カニバリズム- 望月 ゆ ...自由詩43*08-3-22
雨の流れかた- 水町綜助自由詩1108-3-22
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うそつき- 凛々椿自由詩408-3-20
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とおい、なつの- エスカル ...自由詩14*08-3-19
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ベクトル- 渡 ひろ ...自由詩13*08-3-13
love_today- rabbitfighte ...自由詩17*08-3-12
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花に雨を- rabbitfighte ...自由詩8*08-1-23
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07:36- 凛々椿自由詩508-1-19
廣島- 凛々椿自由詩508-1-17
居眠りする地上の家々の- 凛々椿自由詩308-1-16

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