失いかけた
午後の空白から
歌が聞こえる

 「バイバイ」と言っているんだね

とどまらない風が連れて行く
小さな声の始まり
先端が少し冷たい





君のフライングが
 ....
兄さんは無口だけど
冗談が得意

風が吹くとカララと音をたてて
少し回る
その度にバカ男はゴンドラの中
一番高いところから
きれいな景色を見ている

風が吹かないときにバカ男 ....
色エンピツのセットを開けると
母さんは黒い色と並んでいつも一番長い
そして一番きれいだ
こんなきれいな母さんを使うわけにはいかないから
やっぱり母さんは一番長い

バカ男さあ、昔、母さ ....
封筒のいのちが燃やされた朝
高い樹木は舌のかたちに風に揺れ
戦争に行ったままおとうさんは
還ってきませんでした

硬いあおぞらで何かが倒れます
夢の森はいまでも神聖なままですが
月だけが ....
もういくつもの
ほどけた季節に熱を預けて
私はすっかり温くなってしまった

風を待つ鳥がベランダで
羽を休めるのを眺め
私は何も待ってなどいないことに気づく

世界を内を流れる温度 ....
 ノームの目には ほかに何も映ってはいなかった
 青い空
 白い雲
 風にざわめく木々の枝
 その目に写し取られた風景は まだ世界としての意味を与えられ
てはいなかった いまだどこにもい ....
父さんと二人で散歩に行く
父さんに水を入れると
喜んで太陽の光にキラキラしている

しばらく歩いて河原の土手で一休み
河川敷では子供たちが野球をしている

ねー、父さん、
バカ ....
魔法使いの女は星を司る蛇を探す
佇む兵士たちは闇夜を知ろうとして身を潜める
灯りの点った牢で捕らえられた彼らの膚に黙々と焼印を押す腕
悲鳴は押し殺された大地の果てに寒々と吹く
時は十二杯の ....
ペットボトル
父さん

色エンピツセットの中で一番きれいな赤色エンピツ
母さん

観覧車の置物
兄さん

粘土


テーブルに並べて
バカ男はいつもの席

 ....
遠く、遠く、遠い場所で
何かが揺らめいている
ように見えるんだ
そして消えるんだ
追いかけないんだ
そこにいるんだ

交接、の前の
寂しさが好きだ
触れる直前の、一瞬の孤独
 ....
君と出会った時
君の唾液が太陽で光ってキレイだった

早くセックスをしよう
君は口づけで背骨を拭いた

あらかじめ無い未来
僕たちのいるところは

あらかじめ
遊園地なんか ....
その道は
街灯の小さな明るみの中に
白く浮かび上がっていた

様々な思いが通り過ぎていった
その白い舞台の上を
今日は
消え残る足跡がひとつ
闇の中に後ずさる

風が
粉雪と共に ....
朝目を覚ましたら、隣で眠っているはずの妻が、蟹になっていた。
かさかさ、もぞもぞ。
全長40センチくらいはあるだろうと思われる蟹が、妻の枕のあたりでうごめいていた。
僕は驚いて体を起して、メガネ ....
来た。リアルストリート来た。
マジ来た。伝えたくなった。
今出川。相変わらず今出川。
リアル出川。モテなさがリアル出川。
結局出川もタレントで。
そういうキャラを作っていたんだ。

出た ....
仄暗い公園のベンチで
みかんの皮を食べろと言われている老人が
喜んでと言って頬張っていたのは新聞紙
これでいいですかとにこにこしながら
鳩の目で少年たちを睨みつける

ぽおっぽっぽっぽ ぽ ....
朝、カイリ(俺の子、当時3歳)を保育園に送った後、カミさんの病院へ行く。

荷物はすでにまとめられていて、俺はそれを車に詰め込んだ。
カミさんと少し話をして、看護婦さんにお礼を言って病院を後 ....
「これを採るにはこうするんや」

口を大きく空に開けて
走り回っている
おとうと

おおきすぎるそれがちょっとこわい
私に
「これ、わたがしの味がするでぇ」

たくさんの
 ....
モスバーガーのドライブスルーで、レモンティーを買って、車内で飲みながら
夜中、またしても東北電力へ電気料金を払いに車を走らせる。

レモンティーを注文する時というものは、32歳の駄目男にとっては ....
きれいな空があることを
忘れたくなかった

雨が降るのを
空が落ちてくると言った 僕は
落ちてくる空を見たことはない

びしょ濡れになってもいい
見上げた空がきれいであるこ ....
遺伝子ってのは
忘れてても
覚えている奴

あんまり頭を使わずとも
友よ
あなた

考えてないけど
市バス乗り場て
読めるなあ
習ったからだけや
ないでしょう
【覚えている】 ....
いなびかりが消える前に
濡れた制服の女の子に
ワイパーが生む摩擦に
思い出してしまって大変
黙って指なんてなぞる

雨に拒絶された車の中の
あなたとわたしと蚊
輪郭があ ....
  白い  白い  白い
 向い合ってない 十分に機能できない場所に放置された
 バスケットボールリングの 
 校庭の小学校
  垂れ下がるネットはなくて 空洞のわ ....
おそらく兄だ

拳銃がかくしてあった
モデルガンじゃない
重み 鈍色

ライラックピンクのスカートに押し込んだ

まずは倉庫だ
こんな時は倉庫
死ぬのか
あほか
こんなときに ....
(TOXICを頭の中で♪しながら)

俺はトラックの運転手なのだ
俺は骨の髄まで運転手なのだ
居眠り運転してても目的地に着いてしまうのだ
これは本当のことなのだ
そんな調子で大きい事故もや ....
チョコチップクッキー
ひたすら食べ続けて
気分悪くなって
悲しくなってテレビつける

そしたら
チョコチップクッキーのコマーシャル
チャンネル変えても
チョコチップクッキーのコマーシャ ....
久しぶりに夜が明けたと
寝言のように君が囁くので
久しぶりに
僕らは見つめ合うのです
恋のようだわ
と呟いた君の頬の上
確かに
光がダンス

毎回恋が近づくと
恋は私を愛してくれな ....
あなたの隣にいると
体中の
毛穴が開くのを感じるの
ぶわあっと
体中から
何かが噴出して
息が出来ないくらい
それがなんなのか
わからないまま
いつもキスしてる
とりあえず黒のカーテンに埋もれていくような
息はできるのに周りはカーテンがはためいてるだけで
それはやっぱり息が詰まりそうな

あなたは優しく頭を撫で 抱きしめる体温は見当たるのに
それ ....
8つのおとうとは
私が夕飯時になっても
食卓に来ないので怒っている

8つのおとうとは
私を呼んでも返事もしないと
私の部屋のドアを蹴り
「何か悲しい物でも、隠しているのか」
と問 ....
自分が
突然きれいに感じるときは
かかとを持ち上げ
太ももを感じながら
クシャクシャと
髪などほぐすと
女の
酔った
匂いがします
たまらず
白い肩に
くちびる這わせば
愛 ....
たちばなまことさんのおすすめリスト(1472)
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