空の割れた日は
なんでもない午後の水面が
微風にそっとゆらいだくらいの
静かな頃で
お気に入りの帽子を
どこかに置き忘れてしまった
隙間から、パリンと
音を聞いたのは私だけかもしれない
 ....
「だって、WAXをかけた車の雨粒をはじく姿が好きなんだ。」

 ふってくる五月雨は その他 いくつかの言語を残した。
けれど歌いはしなかった。
 夜の映画館、「一つの思い 一つの歴史」と宣伝さ ....
どうせなら一度くらい殴っておくんだった
そうじゃなければ愛しているとでも言っておけばよかった
見上げたり見下ろしたり
飽きもせずよくそんな遊びを続けていたもので
今になって思い返してみれば 何 ....
今頃は、さらさらした風が吹いてきて
いつも 左肩から
あなたを感じる匂いが します。




昨日 通ったことのない
知らない道でデジャヴした
山吹色の花咲く庭の
崩れかけた壁の上 ....
何か掴まなければ と
恐れなくてもよいのだ
いつでも繋げるように
私の両手は空いている


嘗て星々に触れたとき
驚きながらも微笑んだ
一秒よりもはやく
私たちは老いてゆくから

 ....
子供をつれて大きな公園へ行った
大きな公園には大きな木があった
大きな木の枝は重そうに地面に垂れて青葉を繁らせていた
子供は喜んで木の枝に乗りブランコにし始めた
ごめんなさいね重くないですか
 ....
君よ ひつぎに爪をお立てなさい
嗚呼 なんといびつに枯ればむ狂騒よ
爪音に滲む土のにおいよ
かなで落つるすべての草花と樹木の根のねいろよ
毟れたその爪よ 寂びた血で凝固したその爪よ
君よ ひ ....
安全な海域ってどんな うねりなのだろう
私の父は泳ぎの得意な人だ
溺れてまともじゃない子を抱きかかえて海を渡れるほどの人
父さえいてくれれば
私の海は保証されていた

その海はずっと続いて ....
はじめて詩を読んだ時
若くて とてもかわいいと思った

しかし しだいに冴え
凍るような苦痛 けど
美しさをまして

貴女は 詩を うとんじていた
悲痛な思いを記す事を 嫌悪し ....
 
 
 
 
 
 
高く高く突き抜ける比翼に 
いくつもいくつもの夢を見た 
閉じる前に輻射する粒子の 
ドミノに分離する輪郭の呼応の
劣勢の瞼に諭す残像に相応の祈りを 
そ ....
ときどきとても
愛を信じたくなるの
どうしても
信じたくなるの
夕方すぎ
薄闇のお庭
ブルーグレイの花びら
まるで浮いているみたい
何も信じていない
わたしの中に愛はあるかな
あな ....
現れては、消える
どこか遠い宇宙で
星がはじけるように、生まれるように
現れては、消える
深い
深いとだけ言える心の水面の縁に腰掛けて
切るようにしてつま先を遠くへと投げ込めば
それは確 ....
{引用=桜の頃を過ぎて
ふとした淋しさがこみあげてくる
そんな五月の夕べ
ずいぶんと久しい人へ
したためた手紙を読み返している


 前略

 いかがお過ごしでしょうか
 花見の頃 ....
ずいぶんと皮肉なものですね

愚痴をこぼしたくなるとき
その愚痴を受け止めてくれるのは
愚痴なんか聞かせたくない人だったりする

遠まわしな言葉が
あなたの
うんうんという相槌とともに ....
わたしだけのあなたにする
別の方法を
あなたが教えてくれたら、よかった


夜更けからの5時間にあなたがくれるもの
を、わたしは
朝の温度と同じスピードで
いつも、殺した
死にきれな ....
                   − 素子へ、特別版 −


子供の頃は戦後のモータリゼーションが
発展し始めた時期で
うちの車は初代パブリカのデラックス
その頃は車のグレードと言った ....
寝床につく一歩手前で
眠ってしまった鈍色の子ら
夢のなかに置き忘れてきた
好きで好きでたまらないものを
とんでもない寝相のままさがしにいく



めざめてはねむり ふえてゆ ....
遠い、遠い、記憶の中
不安で、不安で、しかたなかった

つないでいた手を
ほどかれたとき
まるで自分の一部を失ったかのように
泣きじゃくった
子供の頃



デパートのおもちゃ売 ....
その名残はもう届かない位置で
懸命に手を振りながら明日に挟まれていく
折り重なり、押し寄せる毎日の隙間
風化する
足跡はもうどこにも残っていないから
辿ることも
手を伸ばすこと、も

 ....
かなしみたちがあつまって
ぼくのまわりをぐるぐるまわる


ぼくはなるべくとおくをみて
だけどこきゅうがあさくなる



よろこびたちがあつまって
ぼくのたましいをふくらませる
 ....
送電線の向こう端は
切れ切れの雲で
まだ
見ぬ世界とつながっていた

あの日

エレクトロプス・ロピテクス
火を燃やし
水をせき止め
私たちはつながってゆく

雷鳴の夜
カイ ....
草木が色を変える速さで
過ぎ去ろうとする四月

桜前線はまだ北上を続けているのだろうか

何かを引きずるようにして後ろ手をのばせば
はっきりと感じられる
温度がある
それは
得たもの ....

散文の中のたったひとつの言葉が
真夜中の舗道におちている




少女は水色にあこがれて
家出をしました




向日葵のことばについて研究中なのだが
どなたか向日 ....
手をつないで
深いところまで、いってしまった


引いてゆくまにまに
記憶の砂がすれあっては
かすかに音をたてる
ノートブックの波に
毎日つづった、日記
夕立ちをよけて、キスをして、 ....
白鳥は
白くて
大きくて
きれいだから
エサをもらったり
写真を撮られたり
優しくされるけど
よく見ると
まぬけな顔をしてる

皇帝ペンギンみたいな
お父さんが
欲しいなあ
 ....
世界最強!世界最強!
マスイジュウa.k.a.世界最強!
世界最強にコーラをガブ飲み!1.5リットルをイッキ!
ゲップなんてしない!世界最強だから炭酸ごときに負けない!
世界最強に揚げたてのト ....
土に倒れた鉄の飾りに
剥がれた壁のかけらは積もり
錆の網目にふちどられてゆく


誰も住むことのない家が
はじめからそのために建てられたかのように
灰と緑にとけこんでいる
 ....
いつまでもそうやって
ガラスの風船で遊んでおいで
僕はもう青い月を抱いて
眠ってしまうから
夜がやってきて空気の色が
こわくなってきてもずっとそこでそうやって
遊んでおいで

箱庭のよ ....
踊ります




夜に住む影のその柔らかなライン
生活の歩き疲れた縁取りを
可能ならば手を取り合って
繋がり合うつま先を
ほんの一瞬の隙間で避け合いながら



過ぎれば、朝 ....
ふわりふわりふわたり雨よ
ゆりちゃん、さわってごらん
うわぁ、ほんとにやわらかい雨
めったに見れないけしきだよ

むこうになにがみえるかな
お店がいっぱいみえてます
なのにとってもかろや ....
たちばなまことさんのおすすめリスト(1472)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空の割れた日- 霜天自由詩1405-5-17
W- プテラノ ...自由詩5*05-5-17
引き出し- 自由詩1105-5-17
ベルリン- 千月 話 ...自由詩11*05-5-16
ソネット(触れている)_(2005.5.15)- 和泉 輪自由詩2505-5-15
大きな木- チアーヌ自由詩305-5-15
爪音- どん底自由詩205-5-15
安全海域- るるりら自由詩705-5-14
月光の花のような詩を書く_貴女へ- 砂木自由詩12*05-5-12
ランウェイ04-05- ふう未詩・独白4*05-5-11
窓の向こう- チアーヌ自由詩405-5-10
日々のゆらぎ- 霜天自由詩1105-5-10
花便り- ベンジャ ...自由詩5*05-5-10
愚痴- ベンジャ ...自由詩4*05-5-9
ファイブ- 望月 ゆ ...自由詩4*05-5-5
スタンダード- 大村 浩 ...自由詩55*05-5-4
_ノート(さがしに)- 木立 悟未詩・独白405-5-2
その手をはなさない- ベンジャ ...自由詩10*05-5-2
僕らが消えてしまったころに- 霜天自由詩1305-5-2
きまぐれ- 松本 涼自由詩7*05-5-2
エレクトロプス・ロピテクス- umineko自由詩4*05-5-1
春のアンカー- ベンジャ ...未詩・独白3*05-4-30
ことばの軽さ- 青色銀河 ...未詩・独白205-4-30
かなしい、さかな- 望月 ゆ ...自由詩25*05-4-30
走る鳥- チアーヌ自由詩905-4-27
世界最強- マスイジ ...自由詩10*05-4-27
振景- 木立 悟自由詩405-4-27
ガラスの風船- 塔野夏子自由詩4*05-4-25
今夜、シルエットの内側で- 霜天自由詩205-4-25
ふりだした雨のうた- 木葉 揺自由詩10*05-4-23

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