机に沈み込んだ横顔
蛍光灯の光が彼女の髪を濡らす

黒板という舞台

踊り手
ほとんど白・大事な赤・時々青・見えない緑

語り手
怠惰な単語・疲労感を滲ませ・叱るのは簡単だ

 ....
ひとがひとり亡くなっているんですよ!

不謹慎なの判ってはいるんだけど
鑑識のひとが部屋に出入りしていたりするのに
向かいの高級マンションに住む奥様達はこちらの様子を窺うでもなく
普段どおり ....
春に連行されます
籠から逸れた、いき方
春に連行されます
たおやかな影を纏い
籠から逸れた私を春は見逃さない
永遠、それは感覚を捨てること
研ぎ澄まされた、生きた感覚で《私》を放棄すること ....
気圧の上がらない交差点で
空を見上げた
そこには少しの眩しさを残して
手の距離よりは遥かに遠く
銀鼠の雲が広がっている

知らない街の知らない人々が
交差点とは名ばかりで
これからも互 ....
妻が組紐を編んだ
寿ぎの色の紐を選び
清めの石を結わえた


結び目はゆらゆらと
日々を遠ざかっていく
思わぬ梢を揺らしながら
見えない網は遥かな岬にまで届いた


自分が結び目 ....
先生にひろってもらった消しゴムを
当然と思った私が嫌い

神様はいないよと言ったおじいちゃん
そんな貴方も仏になった

見られるとバカみたいに赤くなる
恥ずかしがるなよ君は美味しい

 ....
忘れてはならないものらしい
愛した男の名前と
その男を奪った女の名前
そして事の顛末一切合切と発せられた言葉の一字一句まで

こんな近くに勤めているとは思わなかった

東神田の交差点を右 ....
どこにも闇は無く
ただ前に見える微かな星に向かう
それは何かの儀式の様に
黙って、黙って
微かに見える島影を頼りに
軋む櫂を漕いで行く

ごらんあれが終わりの岬
幾度も訪れたそれは
 ....
駆け上がったスケールの天辺で
頭にティアラを乗せられた途端
3オクターブ下の森へと転がり落ちた
黒鍵に打たれた身体に赤い痣が散る
地面に投げ出された
ティアラの真直ぐで静謐な輝きは
脆い影 ....
ゆびでそっとふれる
ふかふかしたものが
やがてしぼんで
くたびれて横たわる
むなしさをむねにしまう
かなしさを昇華する

 垂直にいきたものは
ささえあってこそでしょう
あなたの ....
雨の広がる匂い
土の匂い
黒みを増して
透明に変わる
アスファルト

つやりと光る
紅い新芽
杉の匂い
色とりどりの
揺れるパンジー

バス
窓に描く直線
囁く猥談
アナ ....
日を浴びて 
風にゆらめく木々の葉は 
風呂に沈んだ我に囁く 


まっ青な、あぁあまりにも、まっ青な 
仰いだ空を、胸に写さん。 


旅先の、風呂の{ルビ水面=みなも}に ....
勤め先近くに珍しい衣装を扱う洋服屋さんがある
どんなのかっていうとお笑いの人とかが舞台で着るようなやつ
スパンコールちりばめられた真っ赤なベストが店頭に飾られていて

開店直後らしい午前中の早 ....
空の
顔色をうかがいながら
傘を
閉じたり開いたりするのにも
雨の
中途半端な冷たさに
肩を
じわじわ侵されていくのにも
そろそろ
嫌気がさしていたんだ

とりあえず
晴れたね
濡れた土のにおいが照 ....
こっちでよいのかな?

中央通りは人波が険しいからと教わった脇道
パソコン自作用のパーツ屋さんとか軒を並べているけど
いまどきのメイドさんとかアニメ系のお店とかが元気ありそう

あの日のこ ....
ぽ ぽ ぽ

あてどなさを
撒き散らしながら
歩く

ぽ ぽ ぽ

優しさを
蹴飛ばしながら
漂う

ぽ ぽ ぽ

愚かさを
噛み締めすぎて
笑う

ぽ ぽ ぽ

淋しさを
演じ切れ ....
頭をなくした こどもの魚が遊泳する
それをお母さん魚は どこかと捜す
綿毛のせんぱいは空の上 雲にうまく混じれただろうか
たんぽぽは そう考えながら自身の旅立ちを予定する


おいおい ....
大河に落ちた
他愛ない葉っぱにも
一年に一度は
特別な日がやって来る

浮かんでいようが
溺れていようが
沈んでいようが
渦に巻かれていようが

おめでとう
を投げつけられたら
(できるだけ爽やかに ....
あなたにとって幸せとは何ですか
仕事、家庭、もしかしたら生きている事
私にはわから無い
ただ
悲しくは無いのに泣いてしまう時や
意味も無く笑える時
もしかしたら幸せなのかも知れない。
抜けるような青空にはそうそう会えない
母の事を考えながらそんな事を合間に思う
父親になって思うのは
母に随分迷惑を掛けたのだと言う事
母は頼みもし無いのに鞄と人生をくれた
しかしその迷惑 ....
 
 
恋をしたのだと
人に告げると
恋はなぜか
はかなく散る

だから僕は
無人駅で
一人列車を降りた

切符は思い出に
コートのポケットに
恋の日付が
記されたまま
 ....
へえ、そうなんだぁ

今はもう小さな児童公園の近くに祠があるだけで
不忍池と同じくらいの池がここにあったなんて信じられない

畔にあった茶屋のお玉さんが身を投げたのでお玉が池と名づけられたと ....
{引用=
どこまでも遠浅の海岸で
白波を追いかける明方
目覚めると涙を舐めていた
すぐ熱いシャワーで
洗い流そうとしたのに
いつまでも耳奥から波の音が消えずに

こんな音
溺れる前に ....
ねえねえねえってば

私がパソコンの画面指差してるのに
あの人は我関せずとばかりに出かけてしまった

公園の桜でも眺めに行ったのかな

パソコンの画面に目を戻せば何だか騒がしい
う〜ん ....
ぷすぷすぷすぷすと
情緒のねんりょうが切れかかっていて
空を見上げたら
ライオンの むれ
きれぎれにはなればなれ

とげを自分で取ってしまいました、引っぺがしたところからおもいでが樹液 ....
これって何かの間違いだったりして

夕方近くに先日面接受けた問屋さんからの着信
胸の震え抑えつつ電話に出てみれば採用しますの吉報だった

他の誰かと間違えていないよね

いつもの野良猫に ....
二十六才のお姉ちゃんが十月に入院した
おじさんはボクに
「入院してから笑うことを忘れたみたいなんだ。」と
ポツリと言った。

ボクは、お姉ちゃんを笑わせることができないか
そんなことばかり ....
三角耳を
クルルと回して
素知らぬ顔

肉球で
ソロロと歩んで
知らぬ間に

高い所から睨んで
狭い所に詰まって
暗い所を走って
温い所で蕩ける

甘えたい時にだけ
フワワと膝の上

嫌な事すべてに ....
終わりのない貴方の肌を必死に捕まえようと
夜が明けてしまう前に 癒されない 私は
時間は無垢である そして残酷だ
ここは砂漠 灼熱/酷寒
過ぎていく焦燥の中で私は何を掴み取り何を遺棄したのか ....
スゥーっと
滑り出した曲線が
少しも角を立てずに

ツィーっと
遠心力の縁を描きながら
たおやかに遠回りして

ファーっと
何事もなかったように
帰ってくる

そんな
一日が送れたなら
とても良いの ....
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